見出し画像

ヘシオドス

世界史の「この人、気になる!」3

オヤジブログ怪気炎 vol.158

ヘシオドスは実在した古代ギリシアの詩人。ホメロス等が英雄の物語を語っていたのに対して、ヘシオドスは日々の労働の価値とその先にある希望を語った。
労働とは、パンドラの箱を開いたことによる神ゼウスからの罰なのか? プロテスタント(カルヴァン派)の皆様の労働観に影を落としていると語る学者もいるようだ。
また彼は、人類の歴史を五つの時代に分け、ヘシオドスによれば現在は鉄の時代に当たるわけだが、さらに進んで核の時代なのかもしれない。人類が自らの手で生み出した核エネルギーは核兵器の使用をちらつかせる政治家がいる現在、本当に制御可能なのだろうか?

労働がロボットや生成AIに代わられようとしている現在、日々の労働をポジティブに捉えようとしたヘシオドスの原点から、人類はずいぶん遠くへ来てしまったようだ。
ヘシオドスが怠け者の弟に語って聞かせる体裁の「労働と日々」。21世紀を生きる私たちは、この教訓的な叙事詩をどのように読みかえればいいのだろう。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?