奴隷から王へ バイバルス
オヤジブログ怪気炎 vol.239
世界史気になるシリーズ 49
イスラムの英雄たち③
戦いに負け捕らえられると奴隷として売買される。キプチャクの遊牧民ですあったバイバルスもモンゴル軍のアナス=ハーンに捕らえられて、奴隷の身となる。何度も返却され、なかなか自由を得ることができなかったが、アイユーブ朝のアミール(司令官)であるアイダキーン・アル=ブンドゥクダーリーによってようやく購入され、奴隷身分から解放された。
主人がカリフの不興を買うとマムルーク(軍人奴隷•徒弟)の軍に編入される。初めは衣装係から始まり20歳で連隊長になったという。アッバース朝を滅亡に追い込んだモンゴル軍が迫っていたのであります。アイン・ジャールートの戦いでモンゴル軍の侵撃を食い止め、エジプトがモンゴルの支配下となることを食い止めます。十字軍との戦いでは、マンスーラの戦いでルイ9世を捕らえた話は有名で、バイバルスの計略が見事に的中しています。
38回の遠征において、その半分はバイバルス自身が陣頭で指揮を執っていたというから、とても勇敢で日本で言えば上杉謙信に戦い方が似ています。
3回にわたってイスラムの英雄を取り上げてきましたが、ヨーロッパの有名人だけでなく、イスラムの英雄たちについても世界史でもっと取り上げていいと感じます。