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自転車同士の事故で幸い軽症だったもののいろいろ大変だった話 12【最終回】

【事故後188日目】
新しい損害賠償額計算書の郵便が届いたので、中身を見ると、実質的な慰謝料は約10000円になっていたが、「治療費」に含まれていた保険会社と病院の間で発生した16500円は、やはり消えていなかった。
ここに来るまで本当に面倒で、これ以上時間をかけてもデメリットが大きいと思うので、もうこれで終わりにしようと思う。
どうして被害者がこんなに手間と時間をかけなければいけないんだろう?

計算書には保険支払基準の資料が添付されていた。
「通院」は1日あたり自賠責基準の4300円になっていたが、注意書きに「隔日通院の場合で、隔日より少ない場合は適宜減額する」と書いてあった。
適宜って都合のいい言葉だ。

通院回数が11日で2回だったので、この基準からすると、かなり軽いケガという分類になり「適宜減額」されてしまったらしい。
一週間ほど通院するのが困難な状態で、11日目になんとか2度目の通院ができたというのに。
それにしても、この基準、損害賠償額をあげるためにわざと頻度高めに通院する人たちが結構いるんじゃないかと思う。

打撲は安静にしている方が早く治るから普通の感覚であれば頻繁に病院には行かないと思う。
体の不自由さにかかわらず「通院が少なければとにかくたいしたことはないので少ししか払えませんよ」と言ってるような基準で実態と合っていないなと思った。

【事故後190日目】
書類にサインをして発送した。

【事故後205日目】
保険会社から振込完了報告の郵便が届いた。


事故後にいろいろと思ったこと

極端な話、
「自転車って、乗ってるだけで過失責任が生じることがあるのか~」
と思った。

しっかり注意をして安全に自転車に乗っていても、正面から来た自転車にぶつかられてケガをして、加害者側の保険で損害賠償の示談交渉を行うと、高確率で被害者が30~50%の過失責任を負わされてしまうことになっているっぽい。
弁護士に相談すればもっと割合を下げることができるのかもしれないが、それでも0%になる確率はかなり低そうで、なおかつ、弁護士への相談に手間もお金もかかってしまうので、多くの人は避けるのだろう。
今回のような軽傷では保険金の金額が小さいため、弁護士に相談するとマイナスになる可能性が高く、目的が慰謝料を貰うことより、自身の名誉ため、過失責任割合がここまで下がるパターンがあるという前例を作るためになると思う。

慰謝料が損害賠償額に計上されていても、過失割合次第で病院費用などの諸経費さえ全額払ってもらえない場合もあり得る(今回の場合、一回目に提示された損害賠償額計算書は、こちらの過失責任割合が40%以上であればマイナスになっていた)ので、うっかり「50%で結構です」なんて言ったらやっぱりダメだなと思った。

そして、今回の事故はAさんの脇見運転によるもので、信号無視とかスマホ運転など、わかりやすい過失が無いから、保険会社とAさんの旦那さんが共謀?して「向こうだって悪いかもしれないし過失責任割合50%:50%でおしきっちゃえ!」ってことだったんだろうと思う。
Aさんは、旦那さんに「おまえがすぐに謝ったからややこしくなった!謝らなければよかったのに!」なんて言われたんじゃないのかなと想像している。(謝ってもらって当然の状況だったんですが…)

自転車保険のこと

今回の事故をうけて、自分の住んでる地域で自転車保険が「加入義務」となっていたので入ることにしたが、いろいろ考えた結果、義務となっているのは「事故相手への損害賠償が補償される」保険なので、それだけに特化した保険に加入した。

「自身のケガに対する保証付きの保険」に入っていたら、保険会社にお任せで楽だったと思うが、保険会社同士でどんな話し合いをされて、どんな過失責任割合にされていたんだろうか?と思う。

事故と交通ルールと過失責任割合について

今回は、違反無く乗っていても過失責任を3割も負わされてしまったが、十分に注意して乗っていても片手運転とか違反行為があれば、過失責任割合が高くなっていたのかもしれないと思うと恐ろしい。

なので、事故前から十分に注意して自転車に乗っていたが、より一層注意して乗るようになった。
例えば、ギリギリすれ違えるような細い道では以前から止まって道を譲っていたが、今回事故に遭ったような、双方がきちんと左に寄れば安全にすれ違えると思うような道幅であっても、このようなことが起こってしまったので、止まって道を譲ることにした。
また、これまで雨天時に傘をさして片手運転をすることがあったので、自転車用傘たてとレインポンチョを購入した。

そして、正面同士の自転車事故の過失責任割合が、原則50%:50%になっているのがやっぱり変だと思った。示談交渉をするために必要なんだろうけど、それが被害者の絶対的不利益になっている場合が多くあると思う。
重傷であれば、金額も大きいので時間をかけてでも加害者に支払ってもらう必要があると思うが、軽傷の場合は、お金を貰うことより示談交渉に時間をとられることがストレスにもなり大変なので、たくさんの人が泣き寝入りで諦めた結果が前例となっていて、実際は被害者側の過失割合が0~20%なのに、30~50%にされてしまった、ということが繰り返されているんだろうと思う。

私の事故の場合、正面同士となっているが、すれ違う瞬間に寄ってきたので、横からぶつかられたようなもの、センターラインがあればラインを超えてきたようなものだが、道が交差しているわけではないし、歩道なのでセンターラインがあるわけもなく、それを客観的に証明することはできないので、交通ルールが曖昧な場所では、特に注意が必要だと思った。

保険会社の担当者について

私の場合、保険会社の担当者との相性が悪いと感じて交替してもらったことが正解だった。交替してもらってからは想定の範囲内で話が進んだが、あのまま代わってもらっていなかったら、190日どころか、ずるずると1年くらいこの話に振り回されていたのかもしれないと思うとゾッとする。

自転車同士の事故で幸い軽症だったもののいろいろ大変だった話【完】


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