ゲシュタルトの祈り

私は私のことをする。
あなたはあなたのことをする。
私はあなたの期待にそうために、この世に生きているわけではない。
あなたも私の期待にそうために生きているわけでない。
あなたはあなた、私は私である。
もし、私たちが出会うことがあれば、それはすばらしい。
もし出会うことがなくても、それは仕方ないことだ。
                      フリッツ・パールズ

           . Gestal Prayer
I do my thing. You do your thing.
I am not in this world to live up to your expectation.
And you are not in this world to live up to mine.
You are you and I am I.
If by chance we find each ather, it's wonderful.
If not, it can't be helped.
                                  by Perls,F.S.

これはゲシュタルト療法の創始者であるフリッツ パールズの言葉である。

私たちはいつも人をコントロールしたいので、愛しているからだ、
仕事だろ、友達だから、と他人の空間の中に土足で踏み込んでしまう。

母親は娘に自身が望んでいる人生を生きなさい。父親は息子に自分が得られなかった社会的な地位を手に入れろと要求する。
姑は嫁に私の言う通りしなさい。
姉は妹や弟に「お姉ちゃんの言う通りに、ままごとをするのよ」

先生は生徒に、勉強できる立派な大人になりなさいと言う。
男は女に優しく慎ましい女性になれ、そして男を尊重すべきだ、と言う。亭主は女房に俺好みの家庭を作れという。
女は私を幸せにしてね、と言う。
妻は夫になんであなたは私の言っていることがわからないのと怒る。

ゲシュタルト療法は、境界線という概念がある。
私はあなたとの間に境界線を引く。私は父親と母親の間に一線を引く。仕事とプライペートな生活を明確に分ける、という意味である。

人の間に境界線を引かないと、私とあなたの間が無境界(confluence)になってしまうからた。無境界な関係になると、どちらの感情なのかわからなくなる。

私が不安なのか、母親が不安なのか。私が怒っているのか、親が怒っているのか不明瞭な気持ちが生まれる。

ポーラ・パトム博士は、日本人は親子の絆、家との絆が強い、がそのために自己主張が弱いと言った。
ある時、母親の支配から逃れたいという女性に、「境界線 引く」ように提案した。しかし彼女は「母親を愛している」「私が見捨てたら家族の中で彼女は孤立し、寂しくなる」ので、「境界線を引けない」と答えた。

「境界線は、あなたと母親の関係を引き裂くために引くのではありません」

「愛のために境界線を引くのです」


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