雑記#5『ふ頭・ド級・草なぎ剛』

 本来なら漢字で記せる部分が仮名になっている単語に対し、言葉では言い表せないムズムズとした感情を抱いてしまう。
 ふ頭、ド級、フッ素、でん粉、まん延、ひっ迫、けん引、改ざん…………。常用外漢字だから仕方ないのかもれないが、一つの単語の中に平仮名・片仮名・漢字が混在していると、かえって読みづらく思えてしまう。
 埠頭、弩級、弗素、澱粉、蔓延、逼迫、牽引、改竄。こちらの方がスッキリしていて、見ていても気持ちが良い。

 全てを変えろとは言わないが、せめて「芝浦ふ頭駅」だけでも変えられないものだろうか。新橋からお台場海浜公園までゆりかもめで行く時、いつも芝浦ふ頭で頭がモヤモヤしてしまう。あの長いレインボーブリッジを走行している間、私の頭は「ふ頭」のことでいっぱいになってしまい、お台場観光をエンジョイできないこともあった。近いうちに「芝浦埠頭駅」に変更されることを切に願う。
 名前に「ふ頭」を冠している駅は他にないかと調べてみたが、北埠頭、中埠頭、本牧埠頭、仙台埠頭、半田埠頭、などなど、旅客駅・貨物駅共に「埠頭」を採用しているところが多いではないか。このままでは芝浦ふ頭が仲間外れで可哀想だ。「ふ頭」になっているというだけの理由で、〇〇埠頭駅のグループLINEに入れていないかもしれない。登校して席に着くと、机に大きく「ふ」と油性ペンで書かれていたこともあったのかもしれない。
 しかし芝浦ふ頭よ、心配することはない。そんな劣等感にさいなまれた時は、大阪の「中ふ頭」と名古屋の「金城ふ頭」が君を救い出してくれるはずだ。これからも三大都市の「ふ頭」として切磋琢磨し合いながら「埠頭」達に立ち向かって行ってほしい。
 負けるな芝浦ふ頭。頑張れ芝浦ふ頭。


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