雑記#1『生き馬』
生きている馬をわざわざ「生き馬」とは呼ばないのでは、と思ってしまう。生きている馬は、普通「馬」だから。「馬の目を抜く」と聞いて、「死んでる馬の目を抜いたんだな。」と思う人はあまりいないだろう。
同様の意味の慣用句に「生き牛の目を抉る」があるらしい。聞いたことはないが、こちらも生きている牛をわざわざ「生き牛」と呼んでいる。
それにしても「抉る」とは何だろう。くじる……。聞き馴染みがない。生き残ってきた慣用句にはそれ相応の理由があるのだと理解した。
・生き馬の耳に念仏
・生き牛に引かれて善光寺参り
・生き狐につままれる
・生き虎の威を借る生き狐
・捕らぬ生き狸の皮算用
・一寸の生き虫にも五分の魂
・生き鶴は千年生き亀は万年
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