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未来は変えられるか

「バックトゥザフューチャー」という映画をご存じでしょうか。自動車型のタイムマシンを発明した科学者と高校生がタイムトラベルをする話ですが、大ヒットしましたので、多くの方がご存じだと思います。私も3部作のDVD(!)を持っていますが、再放送があれば、必ず見てしまいます。

さて、この3部作のPARTⅡの中に、非常に興味深いエピソードがあります。二人は1985年の閑静な住宅地からタイムマシンで出発して1955年に行きます。そこで自分の両親の恋のキューピッド役を果たした高校生は、科学者とともに元の1985年に戻ります。すると、なんと町も、人々の心も悲惨なまでに荒廃していたのです。場所が違ったわけではなく、元の高校生の家はありましたが、全く別の人が住んでいました。

この状況を科学者は、自分たちが行ったことで1955年にある変化が起き、その結果、未来に影響を与え、出発した時の1985年とは違う1985年になってしまったのだと説明します。過去(1955年)のある時点で、これまでとは違う選択肢をとったことで未来(1985年)が変わってしまったと言うのです。

この「違う選択をしたことによって未来が変わった」という部分に注目してみます。映画では過去(1955)の違う選択が、現在(1985)を変えたと言っているのですが、この考え方は、そのまま「現在の選択によって未来が変わる」と言い換えることができそうです。(この考えは、わかりにくいので、こちらの動画で、図解して説明しています。よろしければどうぞ! )


さて、ここで紹介したいのが「プランドハプンスタンス・セオリー」という考え方です。これは、アメリカ、スタンフォード大学の名誉教授・ジョン・D・クランボルツ氏が1999年に提唱した考え方です。氏は、「個人のキャリアの80%は予期しない偶発的なことによって決まる。偶然を計画的に設計して自分のキャリアをよりよいものにしよう」と述べています。

なんとなくわかりにくいので、私なりに言い換えてみます。「人生の分岐点(どの方向に進むかを選ぶポイント)での選択肢の数を増やし、質を上げることでより良い選択ができる」と氏は言っているのです。まだ、わかりにくいですよね。数を増やすことで選択の可能性が広がるというのは、あまり難しくないと思いますので、「質を上げる」ということについてもう少し考えてみましょう。

分岐点での選択肢の質というのは、自分の人生をよりよくする選択肢ということです。自分の能力が発揮できる可能性のあること、自分がやりたいと思っていることにつながるもの、自分自身が成長できる可能性のある選択肢というイメージです。その選択肢が来るべき人生の分岐点に存在しているかどうかが、より良い人生にできるかどうかに大きく影響します。

例えば、自分の専門とする分野に非常に近い研究者なり作家なり実業家なりの講演会があるという情報をあなたは入手しました。この講演会に行ってみると思わぬ”ひらめき”が起こったり、偶然、隣に"居合わせた人”が同じ専門の人だったり・・・と、後援会に行かなかったら経験しなかったであろう偶然を経験することができます。その”ひらめき”や”出会い”からまた新たな展開が起こるということにつながったりもします。後援会に行くという選択が、思わぬ偶然につながったのです。これが、クランボルツ氏の言う「偶然を計画する」ということです。

さらに、クランボルツ氏は、どうすれば偶然を計画的に設計できるのかについて6つのポイントを挙げています。そのポイントについては、改めて発信します。待ちきれない方は、こちらの動画で!


では、また!


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