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1週間VR体験実験 168時間VRで過ごす


今回の実験に協力してくれた皆様に心より感謝申し上げます


皆様ごきげんよう、今回は168時間連続でVRを体験した結果を綴った記事になります。
細かな条件やルールは前回の記事を参照、雑に説明してしまえば睡眠をとる、風呂に入る、フルトラッキングで行うという点以外は現ギネス記録である50時間連続VR体験とほぼ同じ条件で行っていきます。

今回の実験は前回行った72時間VR体験実験の結果と被る部分や比較をしている箇所が多くあります、今回の記事をご覧になる前に目を通して頂けるとより深く理解でき、楽しめるかと思われます。

また、今回は対象実験としてGlinTさんにほぼ同条件で1週間VRを体験して頂きました。
こちらの記事と併せて読むと、実験内容の理解が更に深まるかと思われます、是非ともご一読下さい。

前回実験終了後、次は1週間行うと言ったら狂人扱いされてしまいましたがその結果やいかに、最後までお付き合い頂ければ幸いです。

概要に未記入の補足事項

今回、概要記事に記入していない補足事項として以下の項目がある事を予め説明しておきます。

・実験期間中はバーチャルマーケット4(通称 Vket4)の開催期間中となり、暇つぶしに活用をしていました、早い話がアバターや服、アクセサリといった物の即売会です。

・当記事執筆者の現実世界の性別は男性です

・概要に記載をした通り、基本的には美少女アバターを使って実験には挑んでいましたが、Vket4のアバターの試着、撮影や紹介の際に普段使いしているアバターになっているタイミングがありました。

・今回は前回拠点とした和庵ではなく、自分好みに改変を施した自宅ワールドを拠点として実験を行いました。

・前回の実験とは異なり、今回は実験より前からVR睡眠のコツを掴んでいたので快眠できるようになっていました。

タイムラインで見る身体面及び精神面の変化


05/02/21:00 実験開始

05/02/21:10 拠点とする自宅ワールドのライティング(光源設定)をミスってしまい修正をする事に

05/02/21:50 自宅ワールドのライティング修正、VRHMDを被りながらバーチャルデスクトップ機能を用いて作業を行う
デスクトップの前に座り込みブラインドタッチでキーボード入力を行うハメに

05/03/08:03 VR睡眠から目覚める、良好な睡眠がとれた模様
自宅ワールドのライティングは修正できたものの、今度は時計がバグってしまう

05/03/18:00 Vket4を巡って少し疲れたので自宅にて小休憩、前回観測したアバターと肉体の乖離現象が半日程早く訪れる、実験同伴者が実験を開始

05/04/02:20 Vket4巡りから帰還、何度か修正したものの自宅ワールドの時計のバグが治らず、何故か別の形でバグり始める

05/04/04:10 時計のバグがなんとか直る、泥縄で幾つか追加機能も実装、この時点で自宅のデバッグ作業は今後行わなくなる

05/04/09:15 VR睡眠から目覚める、体調の大きな変化は見られない

05/04/20:50 体調の変化は相変わらず観測できず、前回の実験と比べ暇な事が少なく、飛ぶように時間が過ぎていく

05/04/23:00 VR感覚の測定をしてもらう、前回実験以降に比べて感度の大きな上昇を観測する

05/04/23:30 自宅ワールドに常時40人(ワールド上限人数)居るという前代未聞の事態発生、日付を超えて朝4時まで大宴会の盛り上がり状態に

05/05/10:30 VR睡眠から目覚める、エアコンの効かせ過ぎで多少お腹が緩くなる、この辺りから可愛いアバターや服、アクセサリーに目が行くようになる

05/05/21:00 前回行った72時間VR体験実験の期間を超える、時間経過が早く感じられ、以前よりも大変快適に過ごせている事に気が付く

05/06/02:30 VKet4会場にて高身長の中年男性アバターを試着した際、気持ちが切り替わるような感覚があった事を観測

05/06/11:30 VR睡眠より目覚める、体調に大きな変化は無し

05/07/02:30 美少女アバターを使う事に大分慣れてきたという感覚がある、運動不足が祟り多少腰と尻に痛みが生じる、喋り方が変わってきていると周りから指摘され始める

05/07/05:50 少し短めのVR睡眠より起きる、流石に運動不足はマズいと思い始めラジオ体操へ向かう

05/07/11:00 Vket4巡りに疲れたので昼寝をする事に、可愛いアバターには相変わらず目が行く

05/07/16:40 VR昼寝より起床、少し眠り過ぎる

05/08/03:40 時間経過が相変わらず早く感じる、体調は至って健康

05/08/09:00 徹夜で遊んでいたので酷く眠い状態に、そのままVR睡眠へ

05/08/16:40 VR睡眠より起床、寝ている最中何らかの不具合でVRChatが落ちてしまい、SteamVRも挙動が妙だったので止む無くパソコンを再起動

05/09/00:30 実験中二度目のVR感覚の測定をしてもらう、僅かながら感度の上昇を観測する

05/09/09:50 何らかの不具合により自宅ワールドの時計がまたしてもバグってしまう、徹夜明けで眠いのでVR睡眠をする事に

05/09/18:50 実験終了凡そ2時間前、体調の変化は見られず健康的、時間も早く経過していると思える

05/09/20:00 終わりまで残り1時間程、自宅ワールドにて最後の時間を過ごす

05/09/21:00 動画撮影をしながら実験終了

05/09/21:15 温かい米とカレーが食べたいのでコンビニへ向かう、現実世界が随分鮮やかに見える

05/09/21:40 カレーに唐揚げを入れて食べる、美味しい事に間違いはないが感動を覚える程ではなかった、前回同様乖離現象が出てくる

05/09/23:30 VRChatに再ログイン、Vket4の見ていないブースを全て周る

05/10/11:30 何故かこの時間まで眠くはなかった、実験終了後初めての睡眠をとる、現実世界の肉体との乖離現象がほぼ無くなる

05/10/17:30 現実世界の睡眠より起床、実験同伴者のGlinTさんを見届けるためVRChatにログイン

05/10/18:00 同伴者の実験終了

05/10/18:20 VRChatからログアウト、Vket4で見た購入予定の物を吟味する作業を始める

05/10/23:00 Vket4終了、眠かったのでVRChatにはログインしなかった

05/11/07:00 現実世界にて二度目の起床、多少の疲れはあるものの体調は概ね良好

05/11/12:00 これ以上特記して何も起こらないだろうと判断、観測終了

アバターと肉体の乖離

前回同様、現実世界の鏡を体調チェックのために見た際、自分の顔に違和感を覚えました。
今回はこの現象が凡そ半日ほど(12時間程)早く観測されました、恐らくは身長の低い美少女アバターという普段使いなれない恰好が影響を及ぼしたものと思われます。

興味深いのは乖離が早く起こったものの、現実世界にて乖離現象が無くなるのも早かったという事です。
後述しますが、高身長の中年男性アバターを試着したり、他にも様々なアバターを試着する機会が多かったため、脳が変化に慣れてしまったのかもしれません。

別アバターを試着した際の心境の変化

今回は条件に従い美少女アバターを主に用いて、所謂バ美肉(バーチャル美少女受肉)をして実験を行っておりましたが、Vket会場にて高身長の中年男性アバターや少年のような恰好をしたアバターを試着する機会がありました。

中年男性アバターを着た際、現実の身長と似た目線の高さになった事と現実と同じ性別になった事に安心感を覚え、更には年を取った外見をしているせいか落ち着きをもって振舞わなければならないという感覚がありました。

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中年男性風の「コクマー」 VRChatにおいては珍しいシブい男性型です

これは年若い少年型アバターを使った際も同様の感覚があり、こちらも年相応、外見相応の振舞いをしようという感覚がありました。

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少年風の「LouON」 行動的でわんぱくな印象があります

更には、同じく女性型のアバターでも行動や考え方、振舞いに変化が出たように思えます。

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少女風の「ヴルペキュラ」 童顔ながら凛々しい印象があります

スクリーンショットの撮影や紹介の際、少しだけ普段使っているアバターに戻る機会もありましたが、普段使いしているだけあって体や感覚が馴染むという実感があり、大変安心感を覚えました。

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私が普段使いしている「ミーシェ」を改変したアバター

これらを踏まえて考えると、アバターによって身長や外見が変わると心境や考え方等内面にまで変化を及ぼすという事が言えそうです。

オーバーロードという作品をご存知でしょうか?
VRMMORPG(※1)を題材とした作品で、主人公は骸骨の見た目をしたアンデッドの王といった風貌のアバターで、本来は温厚な人物なのですが、物語が進むにつれて外見相応の苛烈な性格になっていくという描写があります。
それと似たような感じで、少女風なアバターを用いていればより少女的な振る舞いや考え方に、紳士風のアバターを用いていればより紳士的になっていくように思えます。
現実世界においても「スーツを着ると気が引き締まる」という声を多く聞きますが、あの感覚を更に大きくさせたものなのかもしれません。

「形から入る」という言葉がありますが、これらの実験を体験すると説得力があるものだなと思えます。
外見が変われば行動も変わる、行動が変われば言葉遣いも変わる、言葉遣いが変われば考え方も変わる、考え方が変われば性格にまで影響を及ぼす。
考えてみれば当然の事なのかもしれません。

※1 VRMMORPG
バーチャルリアリティを用いた大規模多人数同時参加型オンラインRPG
前述したオーバーロードやソードアート・オンライン等、創作においては割と題材にされやすい
尚、現実世界で現状有名な物は存在しない

美少女アバターを使った際の変化

概要通り、低身長の美少女アバターを用いて実験に挑んでおりましたが、Vket4会場を巡っていて大きな心境の変化がありました。
展示されている美少女アバターやアクセサリ、服等を「自分が身に着ける物」として認識するようになりました。

普段のアバターを使っている際は「良く出来ているとは思うけれども自分が身に着けるのはちょっと違うな」という考えがありました、現実世界で服屋を巡っていてスカートといった女性向けの服を見る感覚に似ているかもしれません。
しかし、いざ美少女アバターで立ち回ってみると「このアクセを髪留めにすると可愛いかな?」といった具合で当事者としての考え方に変わっていったように思えます。

また、これは他者からの指摘で気が付いたのですが、どうやら喋り方に変化が出ていたようです。
男性と女性は肺活量や筋肉の違いなのか喋り方が異なるらしく、男性は声量の強弱で抑揚を付け、女性は声の高低で抑揚を付けるそうです。
どうにも私は後者の喋り方に寄っていたらしく、平たく言ってしまえば女性的な喋り方を無意識にしていた事になります。
複数人から指摘され、完全に無意識で行っていたので言われた際は大変驚きました。

1週間ではそこまで観測できなかったものの、美少女アバターを長く使っていると脚が内股気味になるだとか、手癖や歩き方が可愛い動きになっていくという話は枚挙に暇がありません。
意識無意識問わず、女性アバターを使っていると行動や考え方がより女性に(その人が思い浮かべる女性像に)近づいていくという事は言えそうです。

自宅ワールドの重要性

今回は前回と異なり、自分好みに改造を施した自宅ワールドを用いて実験を行いました。
「どうせやるのなら自分が使いやすい拠点があった方が快適だろう」という発想に基づいて行ったのですが、これが意外と重要な要素を担っていました。

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今回拠点とした古アパート風のワールド、寝室や占い専用部屋もあります

当たり前の話かもしれませんが、自宅を作る上では自分が最も扱いやすく、かつ落ち着ける快適な空間を作ろうとします。
これが暇な時間にダラダラとしたり睡眠をとったりする上でかなり重要になったようで、大変リラックスをして過ごせました。
現実世界においても、借り物であるホテルや旅館の部屋よりも自分自身が作り上げた自室の方が落ち着くという方が多いとは思いますが、それと似たような感じです。

また、自宅ワールドがある事により遠出をしても自分には帰る所があるという心理的安心感もあったように思えます、自室でVRをやっておきながら意味不明な物言いかもしれませんが。

現実世界では難しい事や不可能な事も容易に行えるのがVRの良い所です、工夫次第では現実の自室以上に落ち着く空間を作り上げる事も不可能ではないでしょう。

眼精疲労について

前回同様、実験中最も心配の声が多かった点です。
結論から先に言ってしまえば、最初から最後まで何の問題もなく過ごせました。
どうしてそうなるのか詳しい考察は前回の記事を参照して下さい、ざっくり説明してしまうと目の筋肉を使う機会が少なくなったためリラックスをした状態が続いたせいではないかというものです。

ただし、Vket会場はアニメーションやパーティクル(エフェクト)等情報量が多く、長く回っていると疲れるという問題はありました。
イベント会場や祭りに行って疲れるような感覚だと思って貰えれば大体合っています、恐らくこの点は現実も仮想現実もあまり変わらないような気はします。

現実世界に戻って新たに気が付いた点としては、現実世界が随分鮮やかに見えるという事です。
前回の実験でも同様の効果が出ており、VRHMDの解像度や視野角のせいだと思っていたのですが、視力が短期的に向上したのではないかという疑惑があります。
私は目が悪く(両目とも眼鏡矯正無しで0.1)普段の生活では眼鏡が欠かせないのですが、眼鏡が無くてもしばらくの間視野が良好だった事に気が付きました。

諸説あるものの、VRは意外と目に対して優しい技術なのではないかと思えてなりません。

体へ対する負荷

前回の実験と異なり、今回は1日1回45分の間風呂に入ってもいいというレギュレーションで行いました。
結果として身体へ対する負荷は激減、前回と比べて大変快適に過ごす事ができました。
VRHMDの重さによる肩こりというものは確かに存在するものの、風呂に入るだけでこの問題は大きく解消へ向かうというのが大きな発見で、VRHMDを着用する事と入浴する事は切っても切れない関係だと改めて実感をしました。

今回、最も大きな問題となったのは運動不足による腰や尻の痛みです。

正直、VRが悪いというより私の生活習慣が悪いと言う他ありません。
サボりがちだった毎朝行われているラジオ体操に参加した際は体調が劇的に回復したので、多少の運動は必要不可欠な要素だと思われます。

睡眠について

前回同様、実験中はVRHMDを外さずに睡眠をする、所謂VR睡眠を行っていました、具体的な睡眠環境は前回の記事を参照して下さい。

前回と違う点はSteamセッティングからHMDの光量を20%にした上でAdvanced Settingsの追加項目で更に光量を調整して寝ていました。
また、indexのスペーサークッションを外さず、少し持ち上げる形で後頭部に当てがって寝ていました。
どうにもVR睡眠が上手くとれない理由は首の角度に問題があったらしく、今まではヘッドストラップが首枕に接触してしまっており首が少しズレた状態で寝ていたようです。
首の角度さえ問題が無ければ上手く寝つけない、寝起きに体が痺れたり痛んだりという問題も起きず、大変快適に睡眠がとれました。

次に睡眠トラッキングデータを見て頂きたいと思います、3~6、7日のデータしか取れていないのはmi bandの睡眠がどういう条件下でトラッキングされ始めるのか分からず、データが取れなかったためです。

5月3.4睡眠

5月5.6睡眠

5月7睡眠

凡そ5~6時間程平均で睡眠がとれていたようです、特に3日と5日はかなり上手く眠れているように思えます。

次に比較のために現実世界で睡眠をした際のデータをご覧下さい、例によって例の如く日付が飛び飛びなのはご容赦頂きたい。

4月3.4睡眠

4月16.17睡眠

4月18.20睡眠

4月23.30睡眠

睡眠時間は5~9時間弱といった具合、長時間睡眠をしているにも関わらずゴミのような睡眠しかとれていない私は一体何なのでしょうか。
深い睡眠を一番長く取れた4月4日のデータを見る限りでもVRHMDを着けて寝た方が短い時間で良質な睡眠がとれる可能性が高いようにに思えます。

総じて前回の結果とはまるで別物です、VR睡眠のコツを掴んだというのもありますが風呂に入ったが故の睡眠の質の向上、自宅ワールド故のリラックス効果も原因としてはありそうです。

VR感覚について

VRには触られているような感覚がするVR感覚(※2)というものが存在します。
今回はVR適性研究所所長りーばさん協力の下、実験中日、最終日の2回に分けて感度測定をしてもらいました。

1度目の結果は獣耳、尻尾等本来存在しない部位でも反応を確認、全身の感度が前回測定時(72時間VR体験実験終了後)よりも大きく向上していました。
これだけでは実験中に感度が上昇したかどうか確認できなかったのですが、最終日に再度測定をしてもらった結果、更に反応が大きくなっている事を確認、少しではありますが感度は上昇していたようです。

味覚や嗅覚についても前回実験時よりも大きく上昇しており、焚火に飛び込んだり触れた際の不快感も前回に比べ大きくなりました。
前回の実験同様、長時間VRを体験していると感度が上がっていく可能性が高いと思われます。

他に要因があるとすれば、今回使用したアバターは私が普段使っているアバターに比べ露出度が高く、更に身長も低かったため撫でたり触れたりする人が多かったように思えます。
特に足に関しては素足というのも相まってかなり触られました、露出が増えたために他者の目線が多少気になり始めたというのも理由としてはあるかもしれません。

名称未設定

普段使いしているアバターと今回使用したアバターの比較

※2 VR感覚
別名ファントムセンス。
諸説ありますが当記事内では触覚、温度感覚、嗅覚、味覚等、一種の錯覚として体や脳が捉えてしまう現象の事を指しています。
あるかどうかには個人差があり、先天的に強い人も居れば後天的に会得する事も可能です、私の場合は知見や文献等を読み解いた結果、後天的に身に付いたものになります。
現実に存在する部位のみならず獣耳や尻尾、羽、更には体に身に着けている衣服や装飾品にまで感覚が存在する人も居ます。

心拍数から見るデータ考案

前回の実験時は現実世界に居るよりも仮想現実に居た方がリラックス時間が長いという結果が得られましたが、今回は少々異なったものとなりました。
まずは、実験時のトラッキングデータをご覧頂きましょう。

5月2.3心拍数

5月4.5心拍数

5月6.7心拍数

5月8.9心拍数

接触不良があったためか、多少データに穴が開いているのはご容赦下さい。
2日に大きく穴が開いているのはこの時間を使って充電をしていたためです。
次に、現実世界における心拍数データと比較してみましょう。

4月24.25心拍数

4月26.27心拍数

4月28.29心拍数

4月30.1心拍数

29日はどれだけリラックスをして過ごしていたのやら・・・
多少のバラつきはあるものの、現実でも仮想現実でも心拍数の変動はそこまで大きく見られないという事が分かります。
前回実験時のデータはサンプルデータが少なかったが故の結果のように思えます。

一応、考えられる理由としてはVket期間中という事もあり刺激を受ける事が多かったというのも考慮すべき部分ですが、今回の実験は風呂に入る機会があったという点がポイントかもしれません。
風呂に入ると血流が良くなるので当然心拍数も増えます、風呂上がり後もしばらく継続するのでその差があるのでしょう。

実験期間中は心拍数におけるライトの項目が比較的現実世界に居た時よりも多いというのが挙げられます、ラジオ体操をして運動をしたりイベント会場等で刺激を受ける事が多かったという事なのかもしれません。
勿論リラックスをする時間も必要ではあるものの、多少刺激を受けている方が健康的に過ごせるのではないかと個人的には思ったりします、現在はウイルスによって刺激を受ける事が少なく、運動もなかなか難しいので一考しても良い部分かもしれません。

今回の実験結果はVR上では刺激を受ける事が比較的多いものの、条件さえ整えれば現実でも仮想現実でも心拍数はあまり変わらないというのが結論です。

退屈はしなかった

前回の実験においては、長時間VRを体験する際に一番辛かった事は暇になる事と記述しました。
今回はVket4開催期間+ウイルスによる影響+ゴールデンウィーク期間の3つが重なり終始暇になる事が少なく、とても時間の流れが早く感じられました。
人があまりおらず1人になる時間も勿論あったのですが、そういう時間はVket会場を1人で見て回ったり、自宅でゴロゴロしたりうたた寝をして過ごしました、昼夜逆転をさせた方がVRにおいては時間が合う事が多いのも相変わらずです。

前回の実験で大変お世話になったゲームワールドにも結局2回しか訪れる事はなく、暇つぶしの手段があるという有難さを実感する結果となりました。
やれる事がしっかりあるのであれば長時間のVR体験も全く苦ではありません、むしろ楽しかったです。

食事はやはり大事

今回は前回の反省点である早期に食事に飽きてしまったという反省を生かすべく、実験協力物資という形で様々な種類の食料を集めさせて頂きました。
結論から言えば食事のレパートリーを増やした結果、大変充実した生活を送る事ができました。
前回主食にしたカロリーメイトは実験終了後、1週間という長期間にも関わらず10箱しか減っていなかった辺り食事のレパートリーを増やすという事の重要性を実感した結果となりました。

特にササミプロテインバー(サラダチキンのようなもの)とベルギーワッフル、オレンジジュース、麦茶を好んで飲食していたように思えます。
肉、パン、お茶、フルーツの組み合わせはなんやかんやで飽きないという事なのかもしれません、パンを米や芋に置き換えても同様の結果が得られそうです。

今回の実験において地味に辛かった点は温かい物が食べられなかった事にあります。
これに関してもある程度解消が可能で、保温庫を使ってみそ汁缶やスープ缶、おでん缶や肉缶詰(SPAM等)を保存した上で電子レンジを用いて握り飯を温めたり、部屋に炊飯器を持ち込んで茶碗に直接盛るといった事で解決できそうです。
慣れてくると箸で食べるものは流石に厳しいものの、火傷にさえ気を付ければフォークやスプーンで食べられる物はVRHMDを着けていても普通に食べる事が可能です。

風呂は超重要

今回、ここまで快適に過ごせた要因として入浴を許容していたという点が挙げられます。
衛生的に考えても入浴をしないというのはあまり考えたくなく、腰や肩にダメージが入りがちなVRにおいて風呂は大変重要なファクターになります。
そもそもの話として、長期間入浴していないと体にガタが来て当然です、前回の実験においては後半風呂に入れていない弊害が出ていたように思えます。

別にVRに限った話ではなく毎日風呂には入った方が良いと思います、シャワーではなく湯船にしっかり浸かるようにしましょう。

VRHMDに求めるもの

性能は据え置きでも構わないので着け心地が最優先かと思われます、兎に角装着感が良くないと購入の選択肢にそもそも入りません。
長時間使用していても疲れにくく、睡眠に耐えられるものを所望します。

現行の技術で言えば以下の物が理想です。

解像度:2560×1440×2(5120×1440)
リフレッシュレート:最大120Hz
パネル:LCD(液晶)もしくはOLED(有機EL)
視野角:200度
重量:800g未満
IPD調整:ハードウェア調整
トラッキング:6Dof
トラッキング方式:アウトサイドイン(Lighthouse規格)
特記事項:イヤホンジャック搭載、デュアルマイク搭載、オフイヤー型スピーカー搭載、装着感最優先

流石に上記では値段や推奨スペックが大変な事になりそうなので、実際は以下のようなものが現実的に妥協できるラインになりそうです。

解像度:1280×1440×2(2560×1440)
リフレッシュレート:80Hz
パネル:LCD(液晶)
視野角:110度
重量:800g未満
IPD調整:ハードウェア調整
トラッキング:6Dof
トラッキング方式:アウトサイドイン(Lighthouse規格)
特記事項:イヤホンジャック搭載、オフイヤー型スピーカー搭載、スタンドアロン⇔据え置き相互切り替え機能搭載、装着感最優先

勘のいい人は気が付いたかもしませんが、Oculus Rift Sのマイナーチェンジ版として装着感を大きく向上、音響周り改善、IPD調整機能を変更、Oculus Questのようにスタンドアロンと据え置きを使い分けられるようになった上でLighthouse規格対応させたものが現行における最適解のような気がします。

パネルについては液晶か有機ELかは正直好みの問題だと思います、生産コストの事を考えると液晶に分があるかなとは思いますが。
上記の物が上は15万円以内、下が10万円以内で売りに出されたのであれば間違いなく私は買います。

下半身を動かすトラッカーについても、両足+腰を現行の赤外線方式センサーで動かすものではなくジャイロセンサーで検知する物の方が望ましいかなと思います。
詳細な精度では赤外線方式の方が上かと思われますが遮蔽物があるとトラッキングが飛ぶという弱点があるので、日常的に使う分にはジャイロ方式で十分な気がします。
また、ジャイロであれば軽量小型かつ低コスト、やりようによってはスタンドアロン方式にも対応でき、複数人が同じ空間にてフルトラッキングで遊ぶ事も可能になるかと思われます。
現状ジャイロ式トラッカーはKAT locoがありますが、精度はもう一声といった印象です。

従来型の赤外線式トラッカーについても、そろそろ軽量小型化した新型が欲しいと思います。
そもそもVIVEトラッカーは体に装着する事を前提に作られていない様子ですし。

前回の結論にも書いた通り、VRHMDは長時間使用を想定して設計されていない物が多いですが、実際のニーズは長時間使用に傾いていると思われます。
私を含めVRChatを始めとしたソーシャルVRに入り浸るVRユーザーの機器に対する金の突っ込み方は半端ではなく、valve indexが発売される度に在庫がすぐに無くなったり、勇夢将士さん製作のVRHMD用眼鏡VRsatileのクラウドファンディングが当初の目標を大きく超えて支持を集めたりする辺り、需要は非常に高いと思います。

その他所感等

バッテリーの給電不良による問題は今回も殆ど起きませんでした、トラッカーが何度か給電不良で止まってしまう事態はあったものの、外付けバッテリーを入れ替えればすぐ使えるようになりました。

今回は風呂に入るついでに歯を磨いていたので、VRHMDを着けながら歯を磨く事はありませんでした。

概要に書いた通りデオコを毎日使用しましたが、実験に影響を与えたかどうかは不明です。

実験中2回緊急地震速報があり、その際はVRHMDを外しました。

実験中1回だけ茶碗にご飯をよそってコンビーフをおかずに食事をする場面がありました、当然VRHMDは着けたままです、何の問題も無く食事を終えました。

VRCinHereが何らかの理由で更新されない、もしくはそもそも動かないといった事態が起き再起動を余儀なくされました、どうしてそうなったのかは分かりません。

何度かVRChatがエラー落ちしてしまい、SteamVRとPCを再起動する事態になりました。

同伴者と比較をしての考察

記事冒頭にもある通り、今回は対象実験としてGlinTさんにほぼ同条件で1週間VRを体験して頂きました。
その際に伺った内容を比較して考察してみたいと思います。

まず、Glintさんは私とは使用している機器が異なり、HTC VIVE(無印)フルセット+VIVEトラッカーを用いたフルトラッキング環境になります。
伺ってみた所DXオーディオストラップは使っておらず、イヤホンを使用した本当に初期型のセットのようです。
これはかなり大きな違いで、言い方をあえて悪くしますが4年前の旧型機器、それも拡張機器を使用していない最低限のフルトラッキング環境でしかありません。
私もかつて無印VIVEをストラップ無しで使用していましたが、頭が痛くなってあえなく使用を断念した記憶があります、解像度もindexとは比べ物にならない位低いです。

こういった事も重なり、かなり条件的には厳しいものがあるのではないかと思っていたのですが、実際行ってみてもらった所そんなに困った事は発生せず、健康的かつ問題なく生活できていたようです。

起きた問題点もトラッカーやコントローラーのケーブルが短い故に充電が上手くいかず、給電不良を起こしてしまった事や深夜帯になると近所の事を考えて大声で喋り難かった等、物理的に解決が可能なものが殆どだったようです。

以下、相違点を挙げてみたいと思います。


・夢の中に出てくる人物像がアバターの姿であることに気付く

実はこの現象、実験以前からそうだったりします。
私以外にもVRを体験している人からは割とよく聞く話で、そこまで珍しい事では無いようです。
恐らく、脳はVR内で起きた現象を現実と同等の物として処理しているから起きているのではないかと思われます。
如何せん夢なので確信は持てませんが、そう解釈しています。


・別アバターを試着した際の違和感について
相違点として、Glintさんの実験では普段使いなれているアバターを用いて実験を行って頂きました。
普段使っているアバターを用いる事に安心感を覚えるというのは私と同様のようです。
私が普段使いしている白衣のアバター程ではありませんが、実の所、今回実験に使用、作成した美少女アバターも割と馴染みはしています。
方向性が違うとはいえ、無意識下では自分の使いやすい、或いは親しみが持てるデザインにしていたのかもしれません。
個人差はあるかと思われますが、現実世界の性別や容姿に関わらず、普段使いしているアバター=落ち着けるアバターという方が多そうです。
普段使っているアバターと身長や服装等の特徴が似る程、変えた際の違和感は少なくなるように思えます。

興味深いのは、現実の自分と特徴が似ている程安心感を覚える人とそうではない人が居る点です、私は前者に当たります。
私は現実の自分自身の体もアバターのようなものだと、少しズレた考えを持っているからこそ、そう思えるのかもしれません。


・フルトラで居続けた際の変化
私も最初からフルトラができた訳ではなかったのですが、下半身が動かせるようになってからは明確な変化を実感しています。
VR感覚の増大、姿勢を気にするようになる等色々ありますが、総じて没入感が高くなったために起こった現象と捉えています。
今となっては脚が動かない3点トラッキングでVRを体験する事の違和感が大きくなりました(脚が無いアバターを除く)
パーソナルスペースの侵害についても同様で、やはり没入感が高くなればなるほど強く出てくるように思えます。


・食事について
Glintさんの行った米を主食として、温めて食べるというのは最適解のような気がします。
今回の実験を通して思ったのですが、炭水化物+主菜、副菜という組み合わせは崩さない方が良いと思えました。
実際、今回真っ先に減っていったのはベルギーワッフル(平たく言えばパン)と、ササミプロテインバー(たんぱく質)でした。
おやつやおつまみ系も欲しくはなりますが、なんだかんだで一番食っていて飽きないのは米だと思います、温かい米であれば尚の事です。
次回、もし実験に臨む際は部屋に炊飯器を持ち込んで、無洗米で米を炊こうかと考えています。


私の実験結果は下記にまとめてありますが、結論として、相違点はあったものの、概ね不自由なく過ごせたようです。
私だけ「例外」ではないという事が証明できたように思えます。

インタビュー動画を撮影して頂きました

今回は実験中、バーチャル美少女ねむさんに生放送にてインタビューをして頂きました。
具体的にどんな事をしていたのか分かりやすいかと思われます、是非ともご覧下さい。

実験後、リンドさんの生放送にて実験について語らせて頂きました。
こちらは今回の実験のみならず、72時間VR体験実験についても触れています、是非ご覧下さい。

まとめ

今回の実験の感想をまとめるならVRに長時間居るというのは条件を整えれば全く不自由せず、辛い事でもない、となります。
私が例外という訳ではなく、同伴者の意見を鑑みるにある程度VRに慣れているのであれば誰でもできる可能性は非常に高いという事が言えるかと思われます。
実験後、真偽の程は定かではありませんが1週間~それ以上VRHMDを着けっぱなしで過ごしたという人が何人かいましたが、実際やろうと思えば普通にできると思えます。

前回の実験の際に挙がっていた問題点を極力潰していった結果として予想以上に快適な環境になった上に、今回は自宅ワールドを用意してVR睡眠の問題点も克服をしていたので終始大変快適に過ごせました。

実験が終わり現実世界に帰還した際も特別やりたい事はほぼ存在せず、せいぜい温かい食べ物が食べたい位であり、それも解決可能な問題ではあります。
実際の所、実験終了後再ログインして普通に遊んでいましたが何の苦もありませんでした。

準備が大変ですが、やろうと思えば1ヵ月程度であれば軽くクリアできるかと思われます、長期間記録を目指すのであれば暇つぶしをどうするかが最大の課題になるかと思われます。

実験的な側面で見ると、1週間以上はやる意味が薄いのではないかと個人的に思います。

クレジット

今回の実験は沢山の方の協力の下に成り立っております。
僭越ながら支援物資を送って下さった方の名前及びコメント、実験に協力して下さった方々を記載していきたいと思います(順不同、敬称略)

後藤尚 @goto_nyan
支援物資:inゼリー マルチビタミン グレープフルーツ味(180g×6個)
コメント:がんばえ~

夢野ちかげVR @chikagemaru_any
支援物資:アメリカ産ドライクランベリー 500g
コメント:日頃のお礼と実験への意欲に敬意を表して。いつもありがとね!!

Celsius_ @Celsius_Vrc
支援物資:高田屋 きなこげんこつぼー 100本
     丸善 BIGまるかじりソーセージペヤングソースやきそば味 120g      ×10本
     ドライフルーツ フルーツミックス(1kg 袋)
コメント:栄養バランス的にこちらも。

ヘリオ・一之宮 @Helio_ICNMY
支援物資:テングビーフジャーキー レギュラー100g×3袋セット
コメント:実験応援してます。

さばちゃん @sabachan_vrc
支援物資:ロート製薬 デオコ 薬用デオドラント ボディクレンズ 350mL
     くろがね堅パン スティックタイプ ホウレン草味 3個
     大正製薬 リポビタンD 100ml×10本
     訳あり ベルギーワッフル 1kg
コメント:確か好物?(どこで知ったかは不明)1週間頑張って下さい!
コメント2:1週間ファイト一発!頑張って下さい!
コメント3:なんか美味しそうでした。ワッフル食べて頑張って下さい!

でにろう@VRC @Denirou_VRC
支援物資:すぐる ビッグカツ スペシャルソース味 1枚×30袋
     丸善 PROFIT SASAMI 20個 (4種×5)
コメント:ビッグカツとささみで応援します!
コメント2:前回は遊びに行けなかったけど1週間VRCチャレンジの時は様子を見に遊びに行きますね

Dice1900 @BigVinegar
支援物資:ホーメル スパム ホット&スパイシー 340g×4個
     花九曜印 いなご甘露煮 EO缶 F3 45g
コメント:実験中、体調に気を付けて、無理をしないでくださいね。

2倍@ΔV281m/s @TwiceLapis
支援物資:ホーメル スパム ホット&スパイシー 340g×4個
     カンロ まるごとおいしい干し梅 19g×6袋
コメント:スパムだけにスパムメール
コメント2:Twitter強く推奨レイバンのサングラス!特価優遇2499円!

みこにゅ @mikommmiko
支援物資:江崎グリコ プリッツ(旨サラダ) 69g ×10個
コメント:野菜食べろ~~~~~~~!VRで会いに行くぞ~~~~!

eigo234 @eigo857
支援物資:ノザキブランド ニューコンミート 100g×6個
コメント:実験用資材として役立つのであれば幸いです

Mr.A @arusutoro777
支援物資:カゴメ 野菜生活100 オリジナル 720ml×15本
     森永製菓 ラムネ 20本セット
     大正製薬 リポビタンフィール 100ml×10本
コメント:おなかすいたな
コメント2:良かったらどうぞ

ビーフなんばん @morikorune
支援物資:POM ポンジュース 800ml ×6本
     くろがね堅パン スティックタイプ ココア味 3個
コメント:ビタミンとってね
コメント2:あまいもの

yuya-0928@VRC @YYa0928
支援物資:大塚製薬 ポカリスエット イオンウォーター 500ml×24本
     ホーメル スパム ガーリック 340g×4個
コメント:タロット占いしていただきありがとうございました!またVRCでお話しましょう!

ナヱジ・ナインG @nawezi_nineG
支援物資:GREEN DA・KA・RAやさしい麦茶 2L×9本
     炭火焼 焼きあじ 500g
コメント:どうかお役立て下さい。ケンコウダイジ。
コメント2:応援しております。

リクルス @rikurus
支援物資:大塚製薬 ポカリスエット イオンウォーター 900ml×12本
コメント:前回のnoteを見て応援したく!

きのこ⛅Re:Kinoko⛅VRChat @_Re_Kinoko_
支援物資:明治 R-1 低糖・低カロリードリンク 【12本入り】112ml
コメント:記載無し

オフマ /VRC ID OFUMA @m_ormdg
支援物資:ノザキブランド ニューコンミート 100g×6個
     くろがね堅パン スティックタイプ ココア味 3個
コメント:1週間VR体験実験の方 お体に気を付けて頑張って下さい!

Omg(Brhma) @brhma_bigdaddy
支援物資:コカ・コーラ ドクターペッパー 350ml缶×24本
コメント:これ位しか支援出来ませんが、身体に気をつけて実験頑張って下さい。

幻遊童子 @gennyuudousi
支援物資:クローバー ポップコーン原料豆業務用 1kg×4
     花九曜印 いなご甘露煮 EO缶 F3 45g
     おつまみカンパニー 得盛り炙り厚切り豚バラジャーキー 315g
コメント:さぁ頑張って食べよう!ww(ちなみにタケさんの倍の量)
コメント2:おにく~。焼肉きぶ~ん


スペシャルサンクス

VRsatile開発 試作品提供 勇夢 将士@diVRse @TC_masashi
VR適正研究所所長 VR感覚調査協力 りーば @rieva_ky
ねむちゃんねる インタビュー協力 V美少女ねむ @nemchan_nel
リンドちゃんねる 生放送出演協力 さがしものリンド @sagasurindo
バーチャルマーケット / Virtual Market @Virtual_Market_
1週間VR体験実験同伴 GlinT -ϻ- @GlinTFraulein

実験を応援してくれた方
実験中イベントを主催してくれた方
実験中に来て下さった皆さん

終わりに

大変長い記事となってしまいましたが、ここまで読んで頂きありがとうございます。
流石に前回の倍以上の期間行うという事もあり、実験開始前は多少の不安はあったものの、蓋を開けてみれば大成功と言っても差し支えない結果となり、大変満足しております。

昨今はウイルスの影響もあってVRはかなり注目を集めている技術かと個人的には思っております、この実験を機にVRに少しでも興味を持って頂けたらこれ程嬉しい事はございません。

ギネス記録申請についてよく問われますが、申請できるものならしたいのですが証拠物の提出が必要で、それをどうするかという問題があります。
現実世界の様子をビデオカメラに収め続けるというのが一番手っ取り早い気もしますが、24時間体制で監視され続けるのと同義であり、正直進んでやりたいという気持ちはございません。
もしやるとしたら実験とは違った形の、文字通り挑戦という形で挑む事になるかと思われます、今後やるかどうかは未定です。

比較するデータが多いに越した事はないので、この手の実験は今後も続けていくつもりではありますが、次回の期間をどれぐらいにするか、いつやるかは今の所未定です。

また、今回の実験を通して条件付けを行った上で長期間VRを体験する追随者の方が多く出てくれると嬉しく思います、その際には概要記事冒頭にも書いた通り、ご自身の体調にはくれぐれも気を付けた上で行いますようお願い申し上げます。

最後に、今後のVR業界の発展を祈りつつ、Oculus創業者でありOculus Riftの生みの親でもあるパルマー・ラッキー氏のインタビュー台詞を引用して終わりたいと思います。


「VRの継続的な利用に価格はほぼ関係ない」

「継続的な利用が全てだ」

「幅広いユーザーの要求に応える高解像度、エルゴノミクスの改善、そして同じように多くのユーザーを引きつける質の高いコンテンツ、これらがキーファクターです」


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VR普及の阻害要因は少しずつでも良いので無くしていきたいものです

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