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「静かな退職」の秘訣④、在宅ワークで映画を見ろ!!

 今回は「静かな退職」シリーズ第4弾である。コロナ・パンデミック以降在宅ワークはすっかり定着した。社内ニートにとってこれ以上の絶好の機会はないだろう。そんなシチュエーションに起きるちょっとした攻略法について紹介したいと思う。

 在宅ワークで忙しい時もあるが、社内ニートの皆さんは在宅ワークはサボりの絶好の機会だと考えていることは間違いないだろう。意図的に仕事を出社の曜日に寄せて、在宅の日は家でゴロゴロしている人も大いに違いない。

 ただし、在宅サボりといっても休日とはわけが違う。在宅ワーク中はいつ電話がかかってくるかもしれないし、なかなか休みの時と同様にはくつろげないと思う。外に出るわけにはいかないし、昼寝をするにも気が引ける。そんな時は映画を見るのがオススメである。

 最近はYouTubeやTikTokなど短時間で刺激の強いコンテンツが増えたため、映画をじっくり見る人間が減ったと言われている。二倍速で映画を見たり、ファスト映画で鑑賞した気になっている人も多い。刺激の多い現代人にとって2時間もの間ディスプレイで映画を見続けるのは苦痛だろう。

 しかし、在宅ワーク中の半緊張状態であればそうとも言えない。気が散っていても、意識の半分は仕事に向いているため、そこまで暇を持て余すことなく映画を見ることができる。脳の半分で映画を見て脳の半分で仕事をサボるのである。こうなると、退屈さは全く感じなくなる。よほど好きな映画を除けばこのような「ながら見」は圧倒的に消費するコンテンツの量を増やしてくれる。「タイパ」を重視する現代人にはうってつけだ。

 頑張れば一日に3本の映画を見ることができる。例えば意図的に仕事量を調節して正午までに定例業務を終わらせ、残りの時間で映画を連続で見まくるのだ。日報は適当に済ませ、あとは全て映画鑑賞である。これを何回か繰り返せばあっという間に映画マスターになるだろう。テレワーク中の緊張状態だと元々何を見てもそこまで楽しめないだろうから、「興味のない名作映画」のような「見ておきたいけど、休みの日はそこまで気が進まない」コンテンツに向いているだろう。


 余談だが、私が最も映画を楽しめるのは映画館に行った時だ。テレビで見ると感動は下がるが、まあまあ面白い。ところがパソコンで見ると1時間くらいで退屈を感じてしまう。スマホで見ると拷問に近い。映画というコンテンツは映画館の大きな音と光の刺激に合わせて作られているため、スマホの小さい画面では刺激不足になるのだろう。この欠点に対応し、スマホ時代のコンテンツはショート動画のように早回しの性質が強い。矢継ぎ早に刺激を連続させることで小さな画面の退屈さを補っているのである。

 人間にとっての「面白さ」とは兎にも角にも刺激であり、だからこそ人々の興味を惹く。娯楽のコンテンツは暴力・爆発・美女・食べ物、のようなものが矢継ぎ早に登場する。これは時間圧縮性が異なるだけで、映画もショート動画も同様だ。ゲームだって多分そうだ。笑いの本質は「緊張と緩和」とも言う。人間の脳は刺激のあるものにハマってしまう性質があり、この前提を当てはめると様々なコンテンツのからくりを考察できるのである。

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