見出し画像

<MBTI>世界の大統領・首相の性格タイプは?

 今回は有名人の性格タイプにフォーカスしてみよう。有名人が我々に見せているのは「公の顔」なので実際の性格タイプは判別しにくいのだが、それでも人柄というものは伝わってくるものだ。今回取り上げるのは政治指導者である。各国の首脳の性格タイプはどのようなものだろうか。

ジョー・バイデン:ESFJ

 誰もが注目するアメリカ大統領だが、いきなり非常に難しい人物が来てしまった。バイデンの性格タイプの判別が難しい理由は彼が批判を受けている理由と同じである。彼は高齢すぎるのだ。

 漫画やドラマの登場人物が若い人間ばかりである理由は単に活力があるからだけではない。人間は自分より年下の人間の気持ちは想像できるが、自分より年上の人間の気持ちを想像するのは難しい。バイデンのような超高齢の人間をZ世代の感覚で読み解くのは不可能に近い。老化による前頭葉の衰え豊富な人生経験の影響で人格もかなり丸くなっているだろう。

 バイデンはESFJと判定する者が多かった。確かにバイデンの雰囲気はESFJっぽい。常に愛想がよく、困った時は助けてくれそうな人物だ。T型のように強がる要素が全く見られない。人望のある好々爺という感じである。

 ただし、元々の人格タイプがそうだったかは分からない。バイデンは家族にも不幸が多かった。妻と長女は交通事故で死亡し、長男は脳腫瘍で死亡した。次男は現在刑事訴追されている。人生色々なので、考え方も価値観もどんどん変化していくだろう。ガンジーやマンデラのように老境に差し掛かって丸くなった可能性もある。

 T型の「強がりスタイル」は高齢で体力が落ちて「弱者」になると使えなくなる。それよりも周囲が自発的に助けてくれるような人格の方が遥かに強い。「弱そう」なバイデンが大統領を続けられるのは、もしかしたら人望のお陰で周囲が助けてくれるからなのかもしれない。

ドナルド・トランプ:ESTP

 こちらは前大統領だが、未だにアメリカ政治に絶大な影響力を誇っており、2024年の選挙に向けて最大の不安定要因となっている。

 トランプはESTPである。それ以外の見解は無い。他にどんなタイプにあてはまるというのか。

 トランプは元々実業家であり、そのぶっきらぼうなキャラクターで人気を博した。過激な言動と行動とは裏腹に、本人にイデオロギーめいたものは意外に存在せず、このあたりはS型の雰囲気を感じさせる。意識高い系のNF型から見るとトランプは真逆の人間に見えるだろう。トランプはどう見ても金と名声が好きだし、環境保護運動に関しては意味不明な詐欺としか思えないはずだ。

 しかし、トランプの異様さはP型の要素にある。普通政治家は一応万人のリーダーとして見られたいので、P型であっても表面上はJ型っぽく振る舞うことが殆どだ。しかし、トランプはなんと大統領に当選しても相変わらずのP型の強いキャラクターのままだった。選挙活動も奇妙なダンスを踊りながらゲラゲラ笑っていた。マック赤坂を彷彿とさせる。ただし、S型だからか彼のような奇妙なコスプレは流石にしていない。

バラク・オバマ:ENTP

 ポスト冷戦期の大統領で最も人気と思われる人物はオバマ大統領だ。未だに待望論は強い。オバマはアメリカ初の黒人大統領として、当時話題となった。オバマはケニア人と白人のハーフであり、アメリカ的な「黒人」ではないのだが、人種とは見た目の問題なので、人種平等の第一歩として祝福の動きが強かった。

 オバマはENFJと言われることが多いが、私はあまり同意しない。あくまで選挙用のキャラクターだろう。オバマのユーモラスな性格タイプはENTPの方が近い。トランプと違ってオバマは常識人だったので、あまりP型の性質を全面に出すことはなかったが、やっぱり彼は面白い。退任後に「元シカゴ市民」という肩書でインタビューに答えたりもしている。

2011年のビンラディン暗殺作戦の時のオバマ政権。
バイデン、ヒラリー・クリントンに加え、後ろにブリンケンも見える。
伝統的な日本企業ではあり得ない話だが、オバマが普通に座っている姿が話題を呼んだ。
こうした型破りな点はENTPらしさである。

既におじいちゃん政治家だったバイデンは10年後に大統領になるとは思ってなかっただろう・・・

ウラジーミル・プーチン:INTJ

 少し前ではネットで大人気だったプーチン皇帝はINTJである。最近ではめっきり「世界の敵」のような評判だが、プーチン政権が崩壊したらしたで困る人は多いだろう。ウクライナの戦争がどうなるかは分からない。

 プーチンの性格タイプはINTJである可能性が高い。プーチンは権力掌握まで常に控えめで忠実な人間を演じていた。そして、自分が有能であることのアピールも欠かせなかった。プーチンの感情表出は少なく、鉄面皮だったが、その割には話す内容は多く、S型の雰囲気は全くない。

 プーチンはしばしば長大な演説を繰り返していたが、内容を読んでみると教養に裏打ちされた理論的な内容が多く、非常にNT的だった。少なくともある程度NT的な素養がないと、読んでも面白くないのではないかと思う。プーチンは名門サンクトペテルブルク大学法学部の出身であり、学識も高い。

 2022年のウクライナ戦争はあまりにも度肝を抜いたので、プーチンがコロナ自粛で本を読みすぎたのではないかという憶測も飛び交った。実際にNT型の中高年男性はネトウヨに目覚めてしまう危険性は高そうだ。もしかしたらN型特有の野心で後世に功績を残したかったのかもしれない。残念ながら試みは失敗してしまったが。

ヴォロディミル・ゼレンスキー:ENTP

 プーチンの宿敵となっているのが隣国ウクライナのゼレンスキー大統領である。ゼレンスキーは異色の経歴で知られる。なんと大統領に就任するまではこの人はコメディアンだった。ウクライナではあまりにも政治の腐敗がひどかったため、「政治経験が無いこと」を売りにしたゼレンスキーが圧勝してしまったのだ。この国の政治の閉塞感はやばすぎる。

 ゼレンスキーは大統領に当選するというドラマで人気を博し、実際に当選してしまったが、事実は小説より奇なりで、ウクライナ史上最大の英雄となっている。今後の展開によっては独裁者ど変貌するかもしれない。ここまで濃い人生を辿る指導者は他にトランプくらいだ。

 ゼレンスキーは先程のトランプと違い、一応大統領に就任してからはP型の要素は抑えている。一応政治指導者としての雰囲気を打ち出しているようだ。ゼレンスキーの振る舞いはどこか演技がかっており、EN型の雰囲気そのものだ。ENFPかENTPかでネットの意見は割れているが、一応政治家なのでTかなあと私は考えている。

習近平:ISTJ?

 習近平の人格は外からはあまり分からない。中国共産党は巨大なサラリーマン組織なので、個人としてのキャラクターはあまり伝わってこない。習近平は常にニコニコ菩薩顔だが、どう見てもいいヤツには見えてこないし、それどころかとんでもなく恐ろしい人物に見えるときもある。

 毛沢東や鄧小平と比べると習近平は全く主張や個性が外に現れない。普通N型だったらこれほどの権力を掌握したら好き勝手に持論を語りだすはずだ。奥に秘めて見せていない可能性もあるが、流石に10年も経てば開示してもおかしくないだろう。多分習近平はS型なのだろうと思う。彼の個性の薄さを考えるとISTPかISTJだろう。どちらでも成り立つが、習近平の一貫して個性が出てこない幹事を考えるとISTJかなと思う。かなり現実的でシビアな人物なのだろう。

金正恩:ESTP 

 みんな大好き、北の将軍様である。最近は世界情勢が不穏すぎてめっきり話題になることが少なくなってしまった。

 北朝鮮は世界的に見ても異常な国家だが、金正恩本人はそこまで異常な人間ではないらしいという表現がある。スイスのインターナショナルスクールに通っていた時は痩せ型のバスケ少年で、社交的な人物だったらしい。しばしば授業をサボってタバコを吸っていたこともあるとかないとか。

 金正恩はどこにでもいる普通の少年だったのだが、結局20代後半にして親の「家業」を継ぐことになる。最初は奇妙な髪型に抵抗していたもの、いつの間にか慣れてしまったという噂もある。2000年代は金正日のあまり優れているとは言えない容姿がネタにされることが多かったが、まさか三代目がそれ以上に奇妙奇天烈な見た目の人物になるとは想像もしていなかった。 それでも馴染んでしまうのはS型特有なのだろう。

金正日はオタクそのもので、とんでもない数の映画や演劇の評論を発表していたが、金正恩はそういう分野には興味が無いようだ。それよりもアメリカのバスケ選手を呼び寄せてどんちゃん騒ぎである。金正恩のESTPはかなり信頼性が高いのではないか。

まとめ

 今回は比較的日本でも良く取り上げられる人物をテーマに考察を行った。これ以外の国の人物は報道回数が少ないか就任して日が浅いので、人格は分からない。日本の総理大臣に関しては別の回でじっくり取り上げる予定である。

 政治指導者は原則としてJ型のように振る舞いたがる。P型の人物も一応はJ型を装っている。したがって見た目でPJ軸を判断するのは難しい。政治指導者で全面的にP型の要素を押し出したのはトランプくらいだろう。あとはカダフィやルカシェンコ辺りか。オバマもゼレンスキーも一応はリーダーっぽさを打ち出すためにJ型っぽいことを言い続けていた。

 逆に見分けやすいのはSN軸である。政治家は政治の話をするが仕事なので、S型とN型を見分けやすい。N型は状況が許せば必ず自分の思想を語りだすのに対し、S型はそうした理想めいたものが見えてこないからだ。S型は選挙や政務といった具体的なタスクに関しては精力的だが、意見となると穏当で常識的なことを言うことが多い。

 TF軸は扱いが難しい。本人の打ち出したいイメージと政治文化によっても異なるからだ。T型の人物は野心が強く、強いリーダー像を打ち出したがる。F型は常にニコニコしていて、懐の深い人物と見られたがる。しかし、実際は両者はごちゃまぜになっていることが多い。F型の人間が本当に激しい政争に耐えられるのかという疑問も湧く。F型に見える政治家も実際はT型というケースは多そうだ。

 最後に、世界の政治指導者に見られない性格タイプはINFPだ。別に政治家になることが社会的成功ではないのだが、INFPはこの手の立場にとことん向かないらしい。思いつく限り、INFPで著名な政治指導者となったのはアドルフ・ヒトラーただ1人である。ヒトラーはINFJとされることが多いが、就任前のエピソードを見る限り、恐らくP型だ。J型っぽさは指導者としてのキャラだろう。ヒトラーは理想に殉じるタイプというよりも、好き勝手に動いているタイプだ。世界大戦とホロコーストは芸術家・ヒトラーの趣味だったのである。

いいなと思ったら応援しよう!