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古墳に思うこと

自分は古墳が好きである。


とはいえ、昔からずっと古墳好きだった訳ではない。
歴史は好きだったけど、はっきり言って古墳はそこまで興味はなかった。
子供のころに行った古墳は、さきたま古墳群と森将軍塚古墳。後者は石葺きで埴輪まで復元されていたから、「ここスゴイ!」とは思ったけど、それきりだった。

大学時代に旅行で関西に行った際も仁徳天皇陵に訪れたが、大きすぎて緑の山くらいにしか思えず、そこでも興味を持てなかった。

やはり城跡や神社、近代建築などに比べたらこんもりと土が盛られただけの古墳は地味だし、立地もあまり良くないので、訪れることは殆どなかった。

転機となったのは2016年の2月。
当時、福岡に住んでいたが、天神の商業施設を訪れた時に香蘭女子短期大学の卒業制作ファッションショーが行われた。
そのテーマが装飾古墳ということで、実在の装飾古墳をモチーフにしたドレスが飾られていた。
そのデザイン性に一気に引き込まれた。
装飾古墳といえば、キトラ古墳や高松塚古墳の印象くらいしかなかったが、装飾古墳の大半が九州にあるということをそのとき知った。

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それをきっかけにまずは九州の装飾古墳を巡ることにした。福岡県の王塚古墳や熊本のオブサン古墳、チブサン古墳などなど。

熊本古墳巡り (26)


そのうち、装飾古墳以外の古墳も巡るようになる。
小型の古墳なら古墳の形を感じることもできるし、様々な形の古墳があることを知る。

東京都府中市にある武蔵府中熊野神社古墳は上円下方墳。その名の通り、四角い方墳の上に、丸い円墳が乗っかっており、全国で6例しかない珍しい形。また、明治以降の天皇陵にも採用されるなど20世紀以降も増えている珍しい存在でもある。
武蔵府中熊野神社古墳は、石葺で復元されてるだけでなく、隣接する資料館では石室の再現模型もあり、中まで楽しめる古墳である。

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これらは特徴的な古墳なので、誰もが楽しむことができる古墳だ。でも、多くの古墳は、削られて形が殆ど残ってなかったり、木が生い茂り何がなんだか分からない状態だったりする。
それでも、そこにあった古代の人々の痕跡を感じに、巡り続けていくのだ。
それが古墳にハマってしまった人の運命なのだから。

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