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7 days 7 book covers challenge③ 檸檬・梶井基次郎

檸檬・梶井健太郎

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今日は日本文学の名作短編小説から一冊。わずか9ページ分ながら洗練された表現の集積で無駄がない。

ハイカラな固有名詞のイメージ、言い回し、描写が頭の中に浮かぶ。

凄く新鮮な味がする。五感を刺激する本に出会えるのはそう多くない。

今の僕から見ても新鮮なのだから、当時「重ねた画集の上に檸檬を置く」という美に加えて「檸檬が丸善を爆発させる」という想像を重ねるのは大変美しい発想だったのではないだろうか。

「桜の樹の下には死体が埋まっている」で知った作者。僕はあまり作者の生い立ちに興味がなく、作品からあれこれ勝手に想像するのが好きなのだが、檸檬を書いた23歳、なかなか破天荒な人生を送っていらっしゃったようである。


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