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イケてるやつはみんなシーブリーズだった

高校生の頃、クラスのイケてる男子がこぞってかばんに入れていたものがある。

シーブリーズの「デオ&ウォーター」だ。

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夏のこの時期、授業の合間や部活終わりなんかにつけると、つけた部分にだけ冷たい風があたっているような、すーっとした涼しさを感じる。

そもそもド田舎の高校なので、全員もれなくイケてなかった可能性はある。とはいえ、THE・校則みたいな服装と髪型をしていたぼくからすると、みんなに聞こえる声量で「あっつうう〜」と気怠そうに言いながら、かばんからシーブリーズを取り出してつける彼らはもれなくイケイケだった。


そんなイケてるやつらに憧れて、ぼくもシーブリーズを買った。水色のボトルが爽やかな、「Splash Marine」。さっきの写真のやつだ。


これで少しイケてるやつに近づけたと思った。
でも彼らはやっぱりぼくの一歩先を行っていて、定番の水色は早々に通過し、オレンジやピンクのシーブリーズを使っていた。

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女子のことをもれなく「〇〇さん」と苗字+さん付けでしか呼べなかったチキン野郎なぼくからすると、定番じゃない色を選ぶ彼らはとてもカッコよかった。

憧れたけど、水色以外を買う勇気はなかった。

彼らはみんなメンバーカラーのように思い思いの色のシーブリーズを持っていて、そして時に、「その色、俺も持ってる!」と女子に話しかけるきっかけにも一役買っていた。

ぼくはそれを横目に、自分の水色のシーブリーズが、かばんの中で溢れていないかを気にしていた(知らない間に蓋が開いて、かばんの中でスプラッシュマリンしていることが結構あった)。




大人になった今でも、ちょっとベタベタするなーってときにシーブリーズをつけると、とても心地がいい。

猛暑日が続いているここ数日。この連休はクーラーの効いた涼しい室内で、時々シーブリーズの爽快感を味わいつつ、読書にどっぷりなんてのも悪くないなと思っている。


さて、今日は何の本を読もうかな。


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