エッセイの魅力を高める「比喩」の使い方
50記事、いや、100記事にひとつくらいかな。読み終えて数日が経った頃、どうしてもまた読みたくなる、そんな文章に出会える。
そのひとつが、「井出ってさ、ナイフ持ち歩いてんの?」から始まるこちらの記事。
冒頭の一文ってほんとに大事だと、改めて実感した。例えるなら、服屋さんの入口にある一番目立つコーナーみたいなもんだと思っている。たまたま前を通ったお店に立ち寄るかどうかはメインディスプレイの内容次第。気になれば入るし、そうでなければ素通りされる。
その点「井出ってさ、ナイフ持ち歩いてんの?」は、ぼくの心をガシッと掴んだ。ぼくはナイフが特別好きなわけではないけれど、高校生男子がナイフに惹かれる気持ちはよくわかる。
アウトローってかっこいい。
おいおい、いいの?そんなことしていいの?と思うような行動を平気でやれる大胆さと無神経さ。そこに惹かれる。かっこいいからといってなんでもやっていいわけじゃないけど。
と、のっけからぐいぐい引きこまれて読んだ。
そして今も読み返している。
改めて読み返してみると、この記事のテーマ、高校で出会った「S」との思い出自体はもちろん興味を引くんだけど、それ以外にも読み手を引きこむポイントがいくつかあるなと感じた。
そのうちのひとつがこちら。
毎月引き落とし明細に「note 100円」という文字が3スクロール分くらい並んでいて震えます。サポートいただけると震えが少しおさまります。いただいたサポートは誰かの震えを止める為に使いたいと思います。いつもありがとうございます!