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【翻訳】GTOソリューションの学習方法【セオリー】GTOWブログ.32
GTOウィザードやその他のソルバーなどのツールは、特定の戦略を暗記するために使うべきものではない。暗記すべきシナリオがあまりにも多すぎるからだ。そうではなく、これらのツールはスタックの深さ、レンジの優位性、ナッツの優位性、ベットサイジング、ポジションといった大局的な概念を理解するために使うのがベストである。科学的な考え方で勉強に取り組み、科学的な方法をガイドとして使用することで、勉強セッションを最大限に活用し、実行可能な収穫を得ることができる。
ここでは、そのプロセスの概要を説明する。が各ステップである。
疑問を投げかける
関連する概念を調べる(任意)
仮説を立てる
仮説を検証する
結果を分析する
結論を導き出す
結論は新たな疑問と仮説につながる
1.疑問を投げかける
GTOウィザードは何万もの複雑で詳細なシナリオからなる膨大な図書館のようなものだ。迷子になったり、気が散ったりするのは容易い。図書館を彷徨うのは楽しいかもしれないが、効率的ではない。厳密な勉強セッションを行う際には、あらかじめ何を調べたいかを決めておくとよい。
最適な疑問は、幅広い戦略コンセプトの特定の要素に焦点を当てたものだ。"シングルレイズドポットのインポジションにいるとき、スタックの深さはコンティニュエーションベッティング戦略にどう影響するのか?"という疑問は、"AK8のフロップでKQをベットすべきなのか?"よりも良い疑問であるし、また、"スタックが深いときに大きくベットすべきか?"よりも良い疑問である。
興味深い具体的な疑問の例をいくつか挙げてみよう:
モノトーンフロップでブラフに適したハンドは?
BBvsBTNのシングルレイズドポットでチェックレイズするにはどういったハンドが適しているのか?
プリフロップレイザーがターンのバレルを辞めた際、どのくらいの頻度でリバーでブラフをかけるべきか?
いつドローでターンをバレルすべきか、いつフリーカードを得るべきか?
スタックの深さ、ポジション、プリフロップのアクションを指定することで、これらのどの疑問も、さらに具体的にすることができる。どのような科学的実験でもそうだが、ゴールは、テストする特定の変数を特定することであり、他のすべての要素は同じに保つことが肝要である。
2.関連する概念を調べる(任意)
このステップは任意と表示されているが、これは、すでに仮説を立てる事が出来ている場合である。もし仮説がすでに立てられているなら、このステップはスキップしても構わない。しかし、もしあなたの疑問に対する答えを推測することにさえ迷いを感じるのであれば、ソリューションを掘り下げる前に、関連する理論を勉強した方が得策だ。そうすることで、ソリューションの解釈がしやすくなる。
例えば、「シングルレイズドポットでインポジションにいるとき、スタックの深さはコンティニュエーションベッティング戦略にどのような影響を与えるか」を調べたいのであれば、レンジアドバンテージ、コンティニュエーションベッティング、SPRについての記事を読むのがよいだろう。
3.仮説を立てる
具体的なデータやシナリオを見始める前に、自分自身で疑問に仮説を立ててみよう。先ほどと同様、具体的にアウトプットをするのが一番だ。ベットサイズ、ベット頻度、そのフロップで最も多くベットするハンドを予測してみよう。予測を書き留めておくのもよいだろう。
ここでのゴールは、検証する仮説にコミットすることだ。仮説を立てずに具体的なシナリオを見始めると、それが普遍的なことであり、自分が予想した通りのことであり、今理解したことであると自分を納得させてしまう。それよりも、問題に対する最初の理解を明確にし、そのうえで何が自分にとって驚きなのかを確認するよう自分に強いる方が、情報をよりよく記憶することができる。「ああ!Xだと思っていたのに、実はYだったんだ」という感覚は、新しい知識を脳に定着させ、最も重要なことだが、次に実際のお金がかかっている状況に陥ったときにその情報を利用できるようになる。
4.仮説を検証する
もしあなたが仮説をよく練ったのであれば、あなたはすでにテストべきものを1つ特定している。そうでない場合は、もっと具体的にするチャンスである。このステップでは、あなたの仮説を裏付ける、または初心に戻るための実験を行う。
スタックの深さがコンティニュエーションベッティングに与える影響を調べるのであれば、他の変数はすべて同じにする。スタックの深さだけを変えて、コンティニュエーションベットの頻度やサイズがどのように変わるかを調べる。
フラッシュカードが落ちた時のターンでのダブルバレルについて調査するのであれば、一連のシナリオ(ボード、プリフロップ、フロップのアクションを含む)を選び、様々なターンカードでベット戦略がどのように変わるかだけを調べたい。
一度に複数の変数を変えると結果が混乱する事になる。例えば、K♦ 8♦ 2♠のフロップでBTN対BBのES40BBであった場合のCbet戦略と、同じフロップでUTG対BBのES100BBであった場合のCbet戦略とを比較しようとすると、観察された違いがスタックサイズを変えた結果なのか、スタートレンジを変えた結果なのか、あるいはその両方なのかが分からなくなる。
この記事は、GTOウィザードで利用可能な多くのツールや表示の概要を提供し、あなたの実験に最も関連するものを選択するのに役立つ。例えば、以下の集合分析では、MTTのシングルレイズドポットで、60BBディープのBBに対してヘッズアップの場合の、BTNのCbet戦略を、フロップ毎のグラフで概観している。異なるスタックの深さでの同じ概観と比較することで、スタック深度がBTNのCbet戦略を変える為の要素や予想外の例外を見つける事が出来るかもしれない。
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5.結果を分析する
実験の結果を仮説と比較しよう。あなたの予測はどこが正確だっただろうか?何を見逃したり、間違えたりしただろうか?実験結果をできるだけ詳細に記録し、特に驚いたことや仮説にそぐわななかった所に着目する。外れ値は、あなたが予測していた因果関係を否定するため、新しい理論構築の有望な候補となる。このような外れ値が、なぜあなたの常識を破ったのかについて探究する。
6.結論を導き出す
前のステップで得たデータと観察結果を用いて、最初の仮説で間違っていたことを説明する新しい理論を構築しよう。
スタックサイズが深くなるにつれてコンティニュエーションベットの頻度が変化する要因は何だと思われるか?
なぜベット頻度が高いフロップと低いフロップがあるのか?
ベットしやすいボードとそうでないボードの違いは何なのか?
おそらく、「スタックが深いほどコンティニュエーションベットの頻度が高くなる」というような、すっきりとした答えは得られないだろう。ベットの頻度が多いか少ないか、だったり、ベットのサイズが大きいか大きいか、というような一般的な傾向に気づくかもしれないし、その傾向の例外に気づくかもしれない。
仮説と同様に、ここではできるだけ具体的に説明するのがベストだ。実行可能な収穫に焦点を当てよう:
学んだことの結果、あなたは今までの戦略から何を変更するのか?
例えば、「SPRが低いときはスロープレーを多くする」、「SPRが高いときはフロップでオーバーベットする機会を探す」など、具体的な目標を立てよう。
7.結論は新たな疑問と仮説につながる
上に挙げたような具体的な理論や解説は、新たな研究の仮説としても機能する!コンティニュエーションベッティング(またはあなたが調査したどんなトピックでも)について新しい理解に達したら、今度はその理解をテストしてさらに洗練させよう。どのようなフロップが深いスタックでより大きなベットサイズを要求するかについて、あなたはわかるだろうか?どのようなハンドが大きなコンティニュエーションベットのレンジに入るかについて、あなたはわかるだろうか?
あなたの次の仮説を検証してみよう!
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