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「自分でやった方が早い病」に効く、劇薬を処方します。

前回から少し日が空いてしまいました。
ロジカルスタジオで、Webディレクターをしているキタミといいます。

【軽めの自己紹介】
映画と音楽と美味しいとかわいいとコスメと爬虫類と囲碁が好きなWebディレクター6年目です。デザインチームのリーダーをしています。
特筆するような特技はないけれど、人を見る目には、ちょっとだけ自信があります。おかげさまで、とても良いメンバーたちに恵まれてます。
今更ながらストレンジャー・シングスにハマっています。ホッパーが好き。


やっかいな病。「自分でやった方が早い病」

相変わらず世の中ではコロナが猛威をふるっていますが、感染者数の推移を見ていると、そろそろオミクロンもピークアウトの兆しだとか!ここで油断せず、明るい春を迎えたい今日この頃です。

さて。コロナ以外にも、世の中にはやっかいな病気がありますよね。聞いたことある人はもちろん、身に覚えがある人も多いのではないでしょうか。
ずばり「自分でやった方が早い病」です。

【自分でやった方が早い病】
ついつい仕事を巻き取ってしまったり、周りから仕事を奪ってしまう行動癖のこと。

よくある症例
「まわりの人への任せ方がわからない」
「満足するクオリティで上がってこないから任せたくない」
「教える時間がもったいないから自分でやる」
引用:「自分でやった方が早い病」を克服したい。


自発的に動くタフな人や、仕事のスピード感に定評がある人、完璧主義者。そして部下や後輩をもっている人が発症しがちなこの病。

例に漏れず、私もだいぶ重症化してました。(なんなら気を抜くと、たまにぶり返しますが。。。)

この病を治すために、いろいろな本を読みました。
中でも響いたのは『リーダーの仮面』という本です。

この本はめちゃくちゃ分かりやすく、リーダーが意識すべきポイントを紹介してくれています。部下や後輩だけじゃなく、プロジェクトリーダーなんかにもオススメします。

病を克服する特効薬、それは・・・

とはいえ、本を読むだけで病気が治るなら、医者は要りません。
経験に勝る知識なしと言われるように、「自分がやった方が早い病」を治すための一番の薬、それは「人に仕事を任せきる」ことだと思っています。
ただ「任せる」んじゃなくて、「任せきる」のがポイントです。

言うのは簡単でも、中々人に仕事を任せるのって難しいんですよね。分かります。任せたふりして、ついついお節介を焼いてしまいがちです。

リソースと心に余裕があれば、手厚いサポートも可能だと思います。
でも、いつも余裕があるとは限らんじゃないですか?

・自分自身が案件でいっぱいいっぱいになってしまったり。。
・ある日突然、メンバーの案件が燃えたり。。
・ある日突然、メンバーが退職することになったり。。
・新規案件が同時に3つぐらい入ってきたり。。。

そんな時は、もはや1から10まで丁寧に教えることなんて不可能です。
ムチャブリするしかないと思います。
「任されたかぎりは何とかするしかない」
「なんやよう分からんけどやるしかない」
という状況の中でこそ人は育つことができるのかなと。。。

「自分でやった方が早い病」は副流煙と同じ。

思えば6年前、Web未経験でディレクターを志し、特に最初に拾っていただいた会社では様々なムチャブリをお見舞いいただいた気がします。

おかげさまで、ちょっとやそっとのことでは驚かなくなりましたし、もし仮に、スーパーデキる先輩のもとで裁量権もなく、雑用しか任せてもらえていなかったら、私の成長は鈍化してたんじゃないかなと思います。

「自分でやった方が早い病」で蝕まれるのは、それで自分の首をしめてリソースがパッツパツになる自分以上に、成長の機会を奪われる周囲の人たちだと思っています。(タバコも主流煙より副流煙のほうが有害ですよね)

自分でやりたくても、グッと堪えて任せきることが大切なのです。(これ自分に対して言ってます。すぐやっちゃうので。。)

というわけで、記憶に残っているムチャブリをいくつかご紹介します。

引き継ぎゼロで初のディレクション
(ムチャブリ度★★★☆☆)

ディレクターとして入社した一社目での話。入社早々、初の案件ディレクションをやらせてもらえることに!!大喜びの私。ただ、入社以前の案件情報が全く引き継がれていなかった。。
社内にディレクターは私一人だったので、制作のお先輩方に聞きまくりながらなんとかテストアップを迎えるものの、「要件を満たしてない」とクライアントからお叱りの電話が・・・!!ピンチ!

独りでクライアントに謝罪に行く
(ムチャブリ度★★★★☆)

上記の案件でヤラカシてしまった私は、一人でクライアントのもとへ。
どうやら、「以前リリース済の某案件の仕様を、基本踏襲する。」という前提条件があった模様。寝耳に水!だが、クライアントからしたらそんなの関係ない!!ということで、明言を避けて的を得ない返答を繰り返す私に、心底うんざりしたクライアントから一言。「キタミさん、ディレクター向いてないから辞めたほうがいいよ。
入社1ヶ月で死刑宣告!ひょええええええええええええええ

担当エンジニアが寝坊で遅刻
(ムチャブリ度★☆☆☆☆)

技術力と寝坊力に定評のあるエンジニアが3回に1回のペースで打ち合わせに遅刻。リスクを避けるために昼以降にMTG設定したいのに、クライアントの予定が朝しか合わないこと山の如し。かなり特殊な計算式を使う案件だったので、エンジニアがいないと要件定義が進まない。。
おかげで雑談力が身につきました。(最大2時間の遅刻を雑談でカバー)

商談当日に社長がドタキャン
(ムチャブリ度★★★★☆)

「売上全然いってないやん。しゃーないなー。僕がクライアントをメロメロにしたるから片っ端からアポとってこい!」と前職時代、社長からお触れがあり、言われたとおり片っ端からアポとったものの、当日時間になっても社長が来ない・・・!
どうやら気分が乗らないご様子。(寝坊とかじゃない)
前もって社長いきます、と伝えてしまっていたため、クライアントもそうそうたる面々でのお出迎え。変な汗が止まりませんでした。
おかげで「当日まで何が起こるかわからない。誰が打ち合わせに出るかはあえて伝えない」ということを覚えました。

新卒0年目のインターン生をPR部長にする
(ムチャブリ度★★★☆☆)

いまや大所帯となった当社のPR部ですが、最初は私と新卒1名、アルバイト2名の4名体制でこじんまりスタートしました。当時は社内にWebディレクターが私だけだったので、これじゃディレクション業務が回らんわい!!と当時アルバイトで来ていたインターン生をつかまえて部長に任命。
その儀式はその後も脈々と引き継がれているようです。
私の時とは比べ物にならないほど、完璧にスケジュール管理されていて頭が下がる思いです。。

詳しくは、ぜひこちらの記事をご覧ください。
新卒0年目で部長になった話。
新卒0年目で部長になった話。~Part2~

コロナ陽性になる
(ムチャブリ度★★★★★)

去年の秋になっちゃいました。コロナ陽性。
担当していた案件はもちろん、見積もり対応、新規案件の相談など、ほっぽりだしてホテル療養することに。。
重症化手前で、PC見ることもままなりませんでしたが、心配せずとも残されたチームメンバーがすべてしっかり対応してくれていました。
決して意図したムチャブリではなかったものの、「キタミがおらんならどうにかするしかない」と一回りもふた回りも成長してくれたメンバーたちを心から誇りに思います。


ぜひ明日からムチャブってみてください。

個人的な統計ですが、仕事がデキる人ほど、「自分でやった方が早い病」を発症している気がします。なので、心当たりのある方は、ぜひ明日から周りにいる人や後輩・部下に対してムチャブリを試してみてほしいです。
なぜなら、どれだけ能力がある人だろうが、時間は平等、天から与えられたリソースは有限だからです。さすがに寝ながら仕事はできません!!

あなたがその仕事を他の人に渡すことで、あなたにしか出来ない他の仕事をお願いできるし、なにより他の人が成長できるのですから!!

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