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この空のむこうにある光のように


最近、高校生の時に付き合っていた彼が結婚したらしい。

初めて告白されて、初めて付き合った人で、今までの人生で唯一の元彼だ。その言葉がピンとは来ないけど。
一つ下の学年の男の子で、先生や他の学年とも仲良くできるようなコミュニケーション能力を持っていて、皆を笑わせるのが好きなお調子者だった。バスケと文章が上手だった。
彼と同学年の私の後輩や、部活の顧問、私の友達、色んな人を巻き込んで、無意識に周り固めるのが上手だった。
思春期真っ最中で男の子とうまく関われなかった私は、彼がストレートにコミュニケーションをとってくれることが嬉しくて、でも恥ずかしくて、素直になれないことばかりだった。
でも、そういう部分を受け入れて歩み寄ってくれていたし、私のことを理解しようとしてくれていた。行動で示してくれていた。
あの頃は、そういうことにちゃんと気づけてなかったな。その尊さが分からなかった。
彼のことを異性として見れないって思って別れたけど、人間を異性として見るも何もないな。そうじゃなくて私が精神的に幼かったから、愛の実践ができなかったのかも。弱みを見せられなかったし、彼の弱みも見たくなかった。それを受け止める器量がなかった。

かっこいい女の先輩で在りたかった!
履き違えて全然できてなかったけど!

彼が結婚したことを知って何か安心した。
彼のことが人間として好きだ。好きになってもらえて嬉しかった。出会えて良かった。だから幸せを祈りたくなった。


私も、幸せでありつづけたい。
今度は、誰かをもっとちゃんと愛したい。

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