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【感想】ヒプステとヒプマイに初めて触れたオタク

2024年3月1日から始まった、
『ヒプノシスマイク -Division Rap Battle-』
Rule the Stage -New Encounter-

全32公演お疲れ様でした。

2024年10月に新作発表もされ溢れ出す感情が止まらなく、この気持ちを誰かに伝えたくて文章にしてみます。

ただのミーハーオタクの感想なのと、初めて触れたジャンルで色々と間違っているかも知れません。(共有する人もいないので)

楽しかったよという思いは込めたので、読んでいただき次の公演来てくれると嬉しいです。
※長い


【ヒプステ公式サイト】


はじめに

今回ヒプステを見るにあたって初めてヒプノシスマイクをきちんと履修したのだが、実はヒプマイとの出会いはうん年前に遡る。

当時オタク界の中でラップといえばトンチキキャラソン(褒め言葉)ぐらいでしか話題にならなかったため"ヒプノシスマイク"が出てきた時は界隈に衝撃が走った。

別ジャンルにいた私でも流行ってるのが分かるぐらいのブームで、界隈にいた絵師が1人またひとり異動してTwitter(現X)が様々なディビジョンで溢れてたのは覚えている。
pixivのランキングも総なめだったし、アニメイトに行ってもヒプマイフェアでCD売り上げを競い合っていた(?)のも印象的だった。

また当時は学生だったため友人達とカラオケで歌っていた『ヒプノシスマイク -Division Battle -  / Division All Stars(オオサカとナゴヤがいないやつ)』『パーティを止めないで』『あゝオオサカdreamin'night』は今もサブスクのプレイリストに入っている。

まとめると私の中のヒプマイの知識としては、

  • ナゴヤを除いたキャラの名前(フルネームではない)

  • オタクフィルターを通したキャラクターの立ち位置

  • キャラソンでの性格

    のみである。

そんなにわかオタクが2023年にヒプマイって面白いじゃんと認識したのは、ヒプステを観に行ったのが大きい。
ノリでヒプマイの喋るスタンプを買った5年以上前の私へ。
思ったより奥深いジャンルかも知れんぞ。



ヒプステとの出会い

筆者はガチ勢ではないが7年ほど2.5観劇を趣味にあげている。逆に言えばそれぐらいしかやりたいことがない。

とりあえず3話まで見ていたアニメだって社会人になったら見なくなったし、毎日ログインしていたソシャゲだって好きなキャラがピックアップされた時にガチャをするぐらい。

新しいジャンルに触れるのも正直億劫で、昔見ていたアニメの舞台化とミュージカル『テニスの王子様』シリーズをルーティンとして年間を過ごしていた。

なのでヒプステというジャンルがあるのはもちろん知ってはいたが、原作すら知らない自分が行くのはちょっとな〜と躊躇していた。

あと正直な話、他のビッグタイトルの.5舞台とは違いクローズ的で一見様お断り感が強い。
刀剣乱舞やA3はレポや感想がおすすめに上がってくるのにも関わらず、ヒプステは何をやっているのかすらどういう舞台なのかも謎である。(もちろんラップをやるのは知っているが)
流れてきたとしても良くも悪くもステの世界観で分からなかった。
※ここについてはヒプマイ履修計画で感じたことについて語っています※

そんなある日流れてきたのは、突然の卒業発表と新シリーズの発表。

他界隈目線からしても、え!?そんなことある!!?という内容だった。
テニミュに関してはキャスティングされた時点で卒業は決まっているので慣れたものだが、急に発表するのは良くないって運営さんとちょっと同情した。(実際に自分がやられたら裏でキレ散らかしてたと思う)

この時点でどうなるんだヒプステと気になり始めてはいたがチケ代高いと有名だし決め手には欠ける。
とりあえず新キャスト見てたからだなと思っていたら1月5日急にトレンドに現れるじゃないですか。 

https://x.com/hm_rtstage/status/1743120133927940390


ふむふむ。PVが公開されるのか??
見てみよう。知ってる人いるのかも。
そしてリアタイで見た、プレミアム公開。
全然誰だか分からなかった。

コメントでりょうがくん!?みたいな意見もあって最近勢いのある人だ!って思ったけど合ってるかすら分からん。
レジェンド起用するタイプの作品じゃないんだと驚いた。
(コメントで名前が出た中で唯一三井淳平さんはテニミュで知っていたのでこの顔はそうかもと思いました)

PVでの新キャスト発表のやり方面白いと思う。
界隈にいない身としても誰がキャスティングされたか気になって見てしまった。


曲も普通に良くて、某サッカー会場で民衆の歌を聞いて何も知らないレミゼのチケ取ったり、刀剣乱舞を聞いて刀ミュのライビュ行ってしまうぐらい主題歌(?)が好きなオタクにかなり響いた。

この時点でヒプステ観劇を決めたのだが次に立ちはだかった壁はチケットについてである。

終わった瞬間にキャスト一覧見たら普通に知ってる人多くて自分の目ってあてにならないんだなとちょっとショック受けたのはまた別の話。


いざチケット戦争へ

自分のことを棚に上げるわけではないが、チケットを取ることついて苦手意識はない。
某旧J事務所やテニミュのFC、ぴあ、イープラス、ローチケ、楽天。さらには俳優のFC先行(2.5においてキャスト先行はけっこう重要なので)。
一通りのサイトでは申し込んだことがある。

苦手意識があっても大抵の場合は、オフィシャルサイトに載っているので初心者でもサイトを読むことが出来れば難しくはないだろう。

と思ってはいたが、ヒプステはけっこうややこしかった。
大抵の舞台の場合は一番最初に書かれている先行が一番良い席が出る確率が高い。
今回は初めての舞台で勝手が分からないため、とりあえずヒプステFCとキャストFCで申し込むことにした。


はじめましてチケプラ

お恥ずかしい話、私が観てきた2.5は紙チケットが主流(チケプラはあっても浸透していない)なのでチケプラに初めて触れた。
イープラスの電子チケットはアカウント持っていれば割とすんなりいけたので舐めていたが、チケプラはぴあと連携したり顔写真登録をしたり(後でも可)やることが多い。

今回のヒプステは電子チケットで全公演公式リセール対象のため同行者共にチケプラ登録が必須。
元々持ってなかった人は申し込み資格を取得するまでが長いなと感じた。

さらに申し込みフォームにもFCの番号やらチケプラIDを入力する箇所もある。
仕事上、アカウントは作ったんですけどIDってどこで見るんですか勢をたくさん見てきた側からすると、そもそもチケットを取り慣れてる人じゃないと来れないんでは?と思った。

主催者側は何も悪くはないけれども、もう少し申し込みやすくして欲しい。
例えばやり方を動画にするとかなんか手はありそう。
オタクしか来ないけど、チケット取り慣れてるのはオタクだけだぞ。

ここで書けないぐらいガチで初心者みたいなことを受付でやってしまったのでその説は大変ご迷惑をおかけしました。


ぼっちオタクにリセールは優しい

ツッコミどころも多い申し込みだったが、リセール機能は素晴らしかった。
そもそも大量発券出来ない仕様なので他の舞台と比べて平等に行き渡るのか、予想と比べてかなり当たった。

ただ当たりすぎたり行けなくなったらリセール出すという文化が界隈に浸透していて、本来あるべき姿を見た気がする。
リセールで受け取って初めて席が分かるシステムなのも売り手としても売れるから出しやすいのだろう。

買い手もリセールが成立(申し込みが多い場合は抽選)したらコンビニ決済、または事前にクレカ登録が選べるので気軽に申し込める。

公演前日までしか機能しないので当日の急なトラブルには対応してないのは残念だが、ホテルとかも同じなので仕方がないだろう。と出品する側は諦められるけれども、人気公演であればあるほどその席に入りたい人は必ずいるからそこらへんは企業努力してくれ。

あと公式リセールです!とアピールしといてプレミアム会員存在するの不思議。
チケット優先的にご案内しますも曖昧だし毎回手数料無料になるわけではないのも闇。
競合他社がいないからお高く止まってるのかな。

こればかりは集客の問題やキャパの問題があるから全ての舞台をこうするべきとは言えないのが難しい話だけれども、考えさせられるチケ発だった。


ヒプマイ履修計画

チケット取った。自撮りをアップロードして無事審査も終わり顔写真も登録した。
次にやることと言えば、原作について学ぶかどうかである。

筆者は舞台に行く時に事前に内容を観るかについては大きく分けて3パターン用意している。

  1. 原作を知っている舞台
    キャラクター名やおおよその流れは分かっているので、Wikiなどでこういう感じだったなとおさらいすることがほとんど。
    時間があれば配信サイトで舞台化する部分を見る。

  2. 原作未読のシリーズもの
    巻数が凄まじく多いものを除けば全部見る(多いものはWikiやpixiv辞典頼りになってしまうこともある)。
    最低でも舞台化するところは見たい。なぜなら後々の設定を知っている方が面白いからである。

  3. 原作未読の単発もの
    登場人物のみ確認することが多い。オチを知らない方が衝撃を味わえる。たまに原作と違う終わり方をするのがあるが、原作未読なら気にならない。

ヒプについては②に該当するとしてとりあえず原作を知ろうとインターネットでヒプノシスマイクとヒプステについて調べてみよう。


メディアミックスの弊害

公式チャンネルが見辛いです

《STORY》
西暦XXXX年。
第三次世界大戦により世界は人口の3分の1を失った。
人類滅亡を危惧した権力者たちは武力ではなくディベートによる戦争回避を目指したが、
愚かな男たちは武器による争いを止めることはなかった。
そして西暦最後の年一
既存の世界は女性の手により終わりを迎える。

H歴。
人の精神に干渉する特殊なマイク
「ヒプノシスマイク」の登場により、戦争は根絶された。
このマイクを通したリリックには人の交感神経、副交感神経等に作用し、様々な状態にする力があるという・・・・・。
女性党首事いる“言の葉党”が政権を握り、言葉の力が武力に取って代わった世界で、男たちはラップで優劣を決するようになった。

H歴3年。
“言の葉党”は拠点を構える中王区にて「ディビジョン・ラップバトル」を主宰する。
優勝したディビジョンは他の領土を獲得できるという確約のもと、
イケブクロ・ディビジョン、ヨコハマ・ディビジョン、シブヤ・ディビジョン、シンジュク・ディビジョン、オオサカ・ディビジョン、ナゴヤ・ディビジョン
・・・・・など、各ディビジョン代表のMCグループはラップバトルで互いの力を競い合う。
兵器ではなく言葉が力をもつ世界で今、
男たちの威言をかけたラップバトルが始まる。

ヒプノシスマイク公式サイト(https://hypnosismic.com/about/)より


調べてみて気付いたけどヒプマイの設定初めて知ったわ。
ただラップを歌ってるだけじゃなかったんですね。反省しました。
アニメ(1期)のあらすじも見たけどほぼ同じだからここまでは理解できる。

ヒプマイアニメ(1期)のサイトにあるこのページはありがたい。
よしよしこれなら分かる。
キャラクター紹介漫画分かりやすくてかわいいな。いけるぞいけるぞ。

ざっと見た感じYouTubeのドラマトラックというのを聞けばなんとかなりそうだから聞くか。

いやなんか分かり辛いな。
途中までは分かる。途中から数分のが続いてるぞ。
曲もそうだけどなんで公式の再生リストが見にくいんや。至急どうにかするのをお勧めする。


ということで、私が参考にしたのはこれ。
こっちのが分かりやすかった。
こういうとこが親切じゃないんだぞ!

ほおなるほど。だいぶ解像度が上がってきた。
あのキャラにこんな秘密があったとは知らんかったな〜。これ順番通りに聞けば問題ないよね(不安)

でも舞台見る前に知れてよかった。
次はアニメでも見るか。



これはアニオリですか?

作画は普通なのにラップ歌い始めると3Dでぬるぬるする。
急に作画変わる感じキンプリとかうたプリで見たな。
話はドラマトラックと似たような感じだけど、なんか知らんキャラいないか?
というかなんか話違くないか?

例えを出すと、テレビアニメ『テニスの王子様』の関東立海戦のように本筋には沿ってるんだけど微妙に違う感じ。
テレビアニメ『BLEACH』の斬魄刀を擬人化させてみました!みたいな丸々オリジナルではなくて本誌に追いついてしまったのでオリジナルで途中から話作りましたみたいな。

バトル漫画みたいになっててこれはこれで面白いと思うけど、刀剣乱舞みたいに別世界の話ってことで良いんでしょうか。誰か教えてください。

だんだん訳が分からなくなってきた

《STORY》
H歴3年。
各ディビジョン代表のMCグループが戦い、
勝った地区は決められた分の
他の領土を獲得することができる
「ディビジョン・ラップバトル」が
開催されるようになった。
第二回ディビジョン・ラップバトルでは、
第一回のファイナリストである
「Buster Bros!!!」「MAD TRIGGER CREW」
「Fling Posse」「麻天狼」
に加え、
「どついたれ本舗」「Bad Ass Temple」
が決勝トーナメントへ進出し、勝敗を決した。

時は第二回ディビジョン・ラップバトルの
終了直後――…。
それぞれのディビジョンで一般市民が
突如暴徒化する事件が多発するようになる。
事件の裏に浮かび上がるのは、
正体不明のDJグループ「TBH」。
いったい彼らの目的とは……。

ディビジョンを背負う男たちが挑む新たな戦い、
アンダーグラウンド・ディビジョン・ラップバトル
が開幕!

テレビアニメヒプノシスマイク2期公式サイト(https://hypnosismic-anime.com/#intro)より

ん?待てよ。
急にオオサカとナゴヤが増えてみんなでワイワイやってるぞ??
2期になった瞬間いきなり第二回ディビジョンラップバトル終わってるけど、イイハナシダナーはアニメでやらないんか??中央区との関係はどうなったんだ。
本編楽しそうだけど君ら仲違いしたんじゃなかったっけ。
果たして別世界線の話なのか、ドラマトラックを聴いた人向けのOVAみたいな感じなのかどっちなんだい!?

ヒプマイ始まった時になんで鈴木達央さんがキャスティングされてないんだろうと疑問に思っていたので、彼のラップが聞けたのはよかった。

あとはやっぱりキャラクターが魅力的。
純粋にキャラアニメとして楽しむのが正解なのかも知れない。

ちなみにここまでスラスラ書いてるけど、実際はどの時間軸にいるのか分ッかんねえよって思いながら進んでました。周り誰もヒプマイ通ってなくて地味に調べるのに時間かかってるから。

新規にもっと優しくして!!


楽しめればいいんじゃないか説

ここまで履修して思ったのが、ラップをリスペクトしキャラクターが好きだったらどんなヒプノシスマイクだって楽しめるということ。これが全てではないのだろうか。
コミカライズだって旧ステだってソーシャルゲームだって見てはいない。
しかし、舞台の日にちは迫っている。
旧ステに関してはあらすじがなくて、オリジナルディビジョンいるということしか分からない(これも別世界の話なのか?)

でもみんなヒプノシスマイクというコンテンツが好きで、キャラクターとラップを愛している
この愛さえあれば、新ステも楽しめる。
冒頭でキャラソンと表記したが、謝らせて欲しい。
ヒプマイはただのキャラソンではない。
キャラクターが実際にラップ曲を出してくれているのだ。
言葉に表現しづらいマインドの変化は履修しないと気付かなかった。
完全にわか勢が何が分かるんだと言いたいとは思うが、ヒプマイを見て欲しい。そしたら分かるから。

人事をつくして天命を待つ。
楽しければチケットを増やせばいいし、微妙ならリセールに出せばいいだけ(手数料取られるけど)。

いざ、舞台へ参る!

ヒプステFC先行で取ったチケットはスペシャルチケットと表記されます



ついにヒプステNEへ

進◯ゼミで習ったことは無駄じゃない

個人的ヒプステ初日。
ドキドキしながらステラボールに向かった。
ちょうどテニミュと被ってて初日を観劇することは断念したが、私の周りにはヒプマイオタクがいないので何も情報が入ってはいない。
というか、よく考えたら原作は履修したけどステに関してはYouTubeにあがってる曲しか知らんやんけ。
しかも今回最初から6ディビジョンが揃っているということで結成秘話なんでろうなぐらいしか思ってなかった。

入り口でチケットを見せるとマスクおろしてくだいと言われて、思わずえっ!?って反応してしまったが、顔写真と同じ顔してるかちゃんと見るんだと感心した。
本人確認も無事終わり入り口の座席表を見て券面に書かれた席に座る。

通常バージョン
千秋楽バージョン(急遽席が増えました)


まず、ステージを見て感じたことは、セットがでかい。
ステラボールはSA列はじまりだったり、Aはじまりだったり、C始まりだったり運営によって変わるがヒプステはC列始まりなのでセットが大きく見えた。
さらには悪名高き有名な壁にプロジェクションマッピングを写すための幕みたいなのがあって、どの席でも楽しんで貰おうとする運営の努力を感じる。
あと後列(I列〜)は1段ずつ段差があってありがてえと感謝した。この日はフラット最後列ですごく見やすいわけではなかったけど、距離は感じないのでグッズ交換のポストを見ながら大人しく待つ。

劇場内の照明が徐々に落ちていき、始まる!って思った直後、爆音量スピーカーから流れる東方天乙統女の映像とナレーション。
おそらく舞台公式サイトにどこにも載ってなかったであろう簡単なあらすじを本家の声優である小林ゆうさんが喋ってるすごい!ってちょっと感動した。(どうでもいいけどなぜ.5の舞台ってあらすじとかキャラクターについて書いてないのが多いんでしょうか)

.5において原作の映像(画像含む)を使うか、使わないかは作品によってキッパリと分かれており、私が今まで見てきた作品は使わないものが多かった。
今回は中央区のキャストがいないので、変わりに映像というわけか。

ステージ上にある可動式パネル(一畳ぶんぐらいの大きさのが6枚)が左右に動き出して最初に出てくるのキャラクターが天谷奴零なのがセンス良すぎないか?
6枚のパネルにそれぞれのディビジョンロゴが写し出されるのもこれから6つのチームの物語が始まるぞって感じがして良い。

この時点で、これはヤバい舞台なんかじゃないかと心の中でボルテージが上がっていく。
なぜみんな普通に観ているんだ。盛り上がってるの私だけか。

そしてバラバラに配置されていた6枚のパネルが横1列になってヒプノシスマイク(英語)の文字が写し出された時の、アドレナリンはヤバかった。

ガシャンガシャンみたいな効果音つきで文字が出てくるから、機械を駆使して戦う系の戦隊シリーズでそれぞれのモチーフが合体してロボットになった時ぐらい興奮した。

チケ代高かったけど最高です。元取れましたありがとうございます。
ストーリーどんだけゴミでも映像技術が高いからいいやと満足してた私に追撃をかけるかの如く流れ始める主題歌のイントロ。

え?まさか最初にやるんか??
ショートケーキに乗ってるいちごは最初に食べる派??

初心者で何も分からない身、とりあえず周りの手拍子に合わせて手を叩く。
ライブでしか見たことないカラフルなレーザーポインターが扇形で分散され真上を通って天井を彩る。
これってステラの天井が低いからこそ臨場感が出るんですよ。クールジャパンの方が舞台会場としてはきちんとしてるけど、ヒプに関してはあえてステラを選んでもいいぐらい。
君達使い方分かってるじゃん。新スタミュミュでこの舞台構成にするなら1010とかにしなよってキレたのと同じ会場だとは思えない


うわー綺麗だな〜。ピカピカだ〜。
お、パネルに映像が表示されたぞ。
これはまさか、あれか名前出てくるやつか。

ドキドキしながら見守る私。スピーカーから流れるド、ド、ドという低音のリズムが心臓の音と重なる。

そしてついにキャストが歌い始めた瞬間、出てきたんですよ2次元から山田一郎が。
そりゃ俳優だってプロなんだから2次元のキャラクターを3次元へ持っていくのが仕事なんですけど、この場合は物理です。

正直に話すとちょっとYouTube見たので知ってたんですよ。キャストがイラストから出てくるのは。
でもまさかキャラクターがMMDみたいに踊っていてそこから出てくるとは思わないでしょ。

しかも本編と関係ないと思っていた、アニメがまさかのここで役に立った。
キャラクターの踊り方がアニメのラップパートと同じや…!
知ってる!私は知ってるのだ!
右も左も分からず、メディアミックスに振り回され正しいのかと半ギレしながらも履修した甲斐があった。
原作のファンの方はこの演出はどう感じましたか。
私は気に入ったのでアンケートに書きました。


※モーションキャプチャについては、後日演出家の植木豪さん(Xアカウント@PaniCrew_GO)がお話しているので思い込みではないことが分かって嬉しかったです。下記記事は1回目ですが、3回に分けてヒプステをお話しています。


2.5次元って何も知らなくても楽しめるけど、知ってるともっと楽しいんですよ。
これだから辞められない。止められない。
ほぼフルでやったのでこの曲だけで8分ぐらい尺使いました。
あいつこそがテニスの王子様かよ。


ディビジョン結成!!これがラップバトルだ!!

主題歌が終わり本編へと入る。
本編は予想通り各ディビジョンの結成秘話。
これがまあ分かりやすい。
分かりやすいというか、あっちこっちに広がっている話をまとめているので、どこから手をつければいいか分からない人にはおすすめ『2時間で分かる忙しい人のためのヒプノシスマイク』という題名をつけたい。

ドラマトラックとほぼ同じだが、キャストに女性がいないので一二三を襲うのが元カノを奪われたと思い込んでいる男性になっていたり、イケブクロ→ヨコハマ→シブヤ…と続く各ディビジョンの話がぶつ切りにならないように話は付け足されている。
尺の都合で駆け足だなとは感じるが違和感はないので脚本はかなり良いのではないだろうか。

曲がオリジナルなので歌詞が聞き取れるか心配な人も後ろのスクリーンに歌詞が出てくるので優しい仕様(全部の曲ではない)。

次郎VS三郎の曲、簓&盧笙の曲、三郎が夢野幻太郎について語る曲のプロジェクションマッピングとパネルの使い方が、舞台ならではの表現で面白い。調子悪い時もあるけど。
余談だが、千秋楽の夢野幻太郎を紹介するシーンで1枚だけ映像が出てこなかったのを見た友人(ヒプマイオタではない)が「歌詞がない部分は嘘ってこと!?」って深読みしてのはMVP(笑)

ちなみに今作は自己紹介がメインだから内容重視の人が行くと物足りなくなるかも。
というかメッセージ性のある舞台じゃないと無理って人は12000円払っても文句しか出てこないだろうから一旦考えた方が良い。

•非日常を味わいたい人
•楽しい気持ちになりたい人
•原作が好きな人
•ライブハウス、フェス、サブカルが好きな人

ここら辺は非常におすすめ。多ステ最高。
オタク向けなんだけどけっこうウェイ寄り。
アニオタ〜メン地下J事務所系の層が多い.5界隈に置いてかなり異質な客層だからそこは強みだと思う。バンギャみを感じた。

もちろん原作好きならストーリーも問題ないし。
むしろ良い場面だなって思ったのはナゴヤのパート。
千秋楽は十四くんの気持ちが溢れてて良かった。
曲は違えどちゃんとヒプマイだから2.5が苦手意識がある原作ファンも1回観て欲しい作品。

何も知らない人に説明するとすればミュージカル舞台の曲部分をラップに置き換えている感じ。ラップって相性良いんだって学びました。

キャストも相当な人数が受けたオーディションの中から選ばれたんだろうなってクオリティ。
上手いとかじゃなくて本当にこの作品に出たかったんだなという強い意思を感じる。

ヒプマイ初心者だけど、左馬刻、銃兎、乱数、零あたりは無難に上手い人持ってきたなって印象。
一郎、一二三、簓、十四あたりは公演中にどんどん成長してきて楽しみ枠。
このあたりはXでヒプステ感想とか調べれば詳しい人の意見がいっぱい出てくると思うよ。
賛否両論だけど。

あゝ素晴らしきリングライト文化

なんやかんやで6ディビジョンが結成し、各リーダーがディビジョンラップバトルの始まりを告げ幕が閉まる。
鳴り止まない拍手。ヒプステに触れたという満足感。
面白かったです。とても。
記憶をなくしてもう一度初見で見たいぐらい。
ここまででも満足だけど、これからライブパートが始まるのか。どきどき。

拍手がおさまると座席が暗くなり、EDM調のBGMが流れる。
そして光出す客席。
このタイミングかと慌てて物販で購入したリングライトとブレスレットをオンにする。(原作見て帝統が気になったのでとりあえず黄色を買った)

おお、指と腕が光っている…!

郷に入っては郷に従え、周りに合わせて手を上下に振る。これが楽しい。
普段ペンライトを使う現場しか行かないので、フェスみたいに音楽に乗るのがこんなに楽しいなんて知らなかった。
両指につけたのでけっこう目立つかな〜って心配だったが、むしろ控えめの方だった。
みんな凄い数つけてるんだこれが。

一度最前に座った時に、周りが腕にベルトを巻いてベルトにリングを通して10連ぐらいにしてるのを見てシンプルにすげ〜って尊敬した。
見た目は完全に某ソシャゲの魔神柱、またはタコの足だけど暗闇で一際輝いている。

ほとんどの人が推しディビジョン単色だから、後ろから見てもカラフルだし、いっぱいつけている人を見るとこちらのテンションも上がる。ペンライトより手の可動域もあって動かしやすいし良い文化だ。旧J事務所の異端児SixT◯NESのライブに導入してみても違和感なさそう。絶対楽しいぞ。

もたつきながらライトを装備している間にDDB(ダンス専門のアンサンブルの方)のパートが終わり、出てきたのはイケブクロの3人。

ここからはディビジョンごとに曲を披露してちょっとした客おりタイムに入る。
それぞれのチームに合わせて曲の雰囲気が違うから推しディビジョンがいなくても大丈夫。ぜひ推しを見つけよう。

個人的にオオサカとナゴヤは盛り上げ方が上手だったので、曲順イケブクロからではなくナゴヤからでも良いのではと思いましたね。
次回同じ曲ならどうでしょうか運営さん。

あと客おりは謎に中央〜下手のチケばっかりだから全キャラは分からなかったけど、乱数と簓と空却はプロでした。地味に零がオレンジのライト見つけると反応してたのがお茶目おじだったかな。
事前に見たレポみたいな客おりされてる人いなくて、ん?って不思議に思ったら会員限定公演は客おりの時間増えるらしい(?)知らんがな。
次は行きたいからよろしく私のFC名義。

ライブパート酸欠になるぐらい楽しかったんだけど、唯一困ったのが各チームのハンドサイン。最初分からなくてキャストの手とオタクの手めちゃくちゃ見た。
調べなかった私が悪いが、あるなら事前に教えて欲しかったかも。テニミュのコール並に初見殺しやぞ。
ただ、何回か行くと自然に覚えるので安心してくれ。


まとめ

お前は2.5界のブロードウェイになれ

結局リセールせずに当たったチケの公演はちゃんと行った。それぐらい楽しかった。
こんなにバイブスぶち上げ楽しいぜの舞台は中々ない。

貴重な経験をさせていただいた全ての方に感謝をしたい。ありがとう。
まだ観に行ったことない人、行ってください。
この舞台は現地の方が圧倒的に良いです。

こんなに独創性が強いコンテンツなのに、ここで終わるのはもったいない。
君ならもっと上にいけるはずだ。
ヒプステ入りのヒプマイファンがもっと増えてもいいと思う。

そのためには、もっと色んな人に知ってもらうべきではないだろうか。
ライブパートの主題歌を丸ごとSNSに載せるでも良いし、撮影可能な回を作っても良い。
とにかくもっと色んな人にヒプステってこういう舞台だよという雰囲気を知って欲しい。(ただし望まぬ新規は民度を比較するので難しい問題だが)

トラブルで東京楽だけ最初から声出しありというレポを見かけたが余りにも楽しそうだったので映画の応援上映みたいに本編中にも盛り上がれる回もあっていいのではないだろうか。
手始めに会員限定で様子見とかでダメですかねえ、ヒプステくん。
ブロードウェイ目指しちゃってもいいんじゃないでしょうか。

見せ場のシーンだったり曲が終わった後に拍手しながらFoo~~~‼︎ってお客さんが一体になって盛り上げるのが好きで、英語ミリも分からないのにずっと憧れているあのブロードウェイ。

ヒプステは観客の完成度が高いのアメリカの会場のように出来ると思う。
というか、唯一無二になれる素質がある。
外国経験0の女が1人で現地に行く勇気ないから手っ取り早く日本で味わいたいのも本音だが、新しい.5を作ろう。

キャストへのリプを見る限り韓国語とか中国語も多いから海外のオタ向けのサイトとかも作ってあげなって。円安だから来てくれるよ。



ダラダラ書きでいつの間にか1万字超えたからここら辺で終わりにします。
気になった人は2024年10月に続編あるので来てください。

チケ高いから(初演よりはだいぶましになったっぽい)博打打ちたくないよって人は今回のが映画館で上映されるらしいので、そっちに来てください。
どんなものかは知りませんが私も行きます。
一緒に盛り上がりましょう。

※2024.4.21時点で詳しい情報は出ていません

なんと、3面スクリーンみたいですよ!
3倍お得!

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