低空百景(9)「灰宝神社の宝物殿」愛知県豊田市

画像1 豊田市越戸町にある灰寶神社(灰宝神社)です。平安時代に編纂された延喜式神名帳に載っている(=1000年以上の歴史がある)式内社の1社です。
画像2 古代、名古屋市東部~豊田市西部の辺りに猿投窯という日本三大古窯の一つがありました。猿投窯で焼いた須恵器を矢作川から船で運ぶための集積地に祀られた社ではないかと考えられています。
画像3 境内にある古いコンクリート製の宝物殿。太平洋戦争時、名古屋城や熱田神宮の宝物をここに避難させたおかげで国宝含む4788点の美術品等が守られたそうです。何となく行こうと思い、何となく調べてなければ一生知らないままの情報だったかもしれない。
画像4 見た感じ、宝物殿と同じ頃に造られたっぽいコンクリート製の神楽殿?が珍しい。戦後のコンクリート社殿はのっぺりして趣に欠けるものが多い印象ですが、これはなかなか格好いい。
画像5 寛政年間の銘がある常夜燈。○○山と書かれているので元は寺院のものでは?と思い、帰ってから調べてみると廃仏毀釈で廃寺となった宝隆院という寺が明治までここを管理していたようです。
画像6 神社に来る前に通った越戸塚というのが宝隆院跡だったらしい。おいでん祭りを見るついでに立ち寄ってみたのですが、なかなか調べ甲斐がありました。人間関係に疲れている時、自分にとってはこういう散歩や歴史を調べるのに没頭する事で「宝」を避難させているような感覚がある。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?