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王道デート


日曜の午後。

先週軽く飲んだ25歳の若者と
改めてランチデート。

昼間にまじまじ見てみると、私好みのお洋服を来て、それはそれはものすごく整ったお顔とキレイなお肌をしていていた彼。

前回はお酒が入っていたけど、
今回はなんだか緊張してしまった。

だけど私の食べたいものを聞いてお店を探してくれたり、色々と非常にスマートで、次第に安心して楽しい気持ちになってきた。

ランチの後、お茶して、昼飲みまでして、

さすがに若者に奢らせ放しは気が引けたけど

「こういうのは男が払うものだから」

とか、その顔でそのセリフはずるいのよ。

〝ありがとうね。ごちそうさま。″

と言った私に彼は  

「散歩しませんか?」

と手を繋いだ。

もう暗くなったデートスポットの広い公園にはジョギングする人や、私達のように散歩をする人、恋人と寄り添って肌寒さを癒す恋人同士、わりと人の気配があって

ベンチに座って目の前に広がるキラキラした
水面を眺めながら、彼とたわいもない話をした。

心の中で、

〝キスとかしちゃったりするのかな?″

なんて考えていた。


ここ最近はカフェや飲みでデートをしたりして
即物的ではないものの、男の子とのそういったスキンシップに対して心が動くようなことはなかったのに

隣に座った彼の顔が私の様子を伺うように遠慮がちに近づいて、人目を気にして軽く唇が触れるキスをされた時に、

あぁ、なんだかこんな風に1日一緒にいて
健全なデートをして公園でキスをするなんて。

甘酸っぱい恋愛感情ってものは、普通はきっとこういう時間をかけながら育って行くものなんだよな、、と薄汚れた心が洗われた気分だった。


昼間から彼の仕草や、視線の配り方、話し方、手の綺麗さに妙な色気を感じていた私は、結局ホテルに行ってしまったけど、

とても幸せを感じるセックスだった。

察するにロマンティストな彼は

今日1日我慢していたであろう欲を満たすように

最初から最後まで延々とキスをし続けて

私をずっと抱きしめていた。


ほんとになぁ、懲りないよな。

恋愛ごっこの1番美味しいところだけを
味わいたいと思う癖。


楽しい休日をありがとうね。





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