ペスト読了。
のろのろのろのろしていたカミュの「ペスト」なんとか読めました。
読書会の時間、ぎりぎりに読了。
前半はかなりきつかったのですが、途中からは比較的読みやすくなりました。
それぞれの人物像が見えてきたからか、抑制された「善人」としか見えなかった主人公のリウー医師が奥様への想いをあらわにしはじめたころから恋愛脳に火がついたか。
恋人と会いたがっていたランベールさんとの対比がお見事。
いちばん好きな、というか印象に残ったシーンは、リウーさんとタルーさんが夜の海で泳いでいるシーンだったのですが、
読書会でお話していると、同じくという方が多かったのが意外でした。
個人的には大人の青春っぽくて、ペストのさなかでもそういうのがあるっていうのと、情景の描写が綺麗だったのがポイント高かったです。
他の方も、理由は様々。
でも同じところに心惹かれるのは不思議。
読書会ってそういうところが楽しいです。
読書会でお話していて新たに気になったのは、
「ペスト」を書いたときにカミュが30代半ばだったこと。
ランベールさんが「30歳ともなれば、そろそろ年をとってきますし、あらゆるものを有効に使わなきゃなりません」って言っているところも印象的だったのですが、カミュ的に実感のこもった言葉だったのかなとか。
ものがたりは「194*年」という設定なので、当時としてはリアルタイムだったのかなとか。
自分で読んでいた時は意識しなかったところに注目がいくのがだいご味ですが、読書会後に深読みできるようになるので、もう一回リベンジ!と思ってしまいます。
ガチの文学系読書会って、みなさん言葉遣い綺麗で、うっかり「推しキャラ、誰ですか?」とか言っちゃっては場を凍り付かせてしまうので、どきどきですが。
お優しい方が多くて、楽しいので、ついつい分をわきまえずに参加しちゃいます。
画像は、みんなのフォトギャラリー様からお借りしています。
かわいすぎか。
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