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派遣で働く難しさ

私が外資系企業に入ったのは派遣社員からでした。「紹介予定派遣」という形で、3ヶ月間は派遣社員、その後、双方合意のもとに正社員になりました。会社によっては派遣期間が6ヶ月、ということもあるようです。これはちょっと長すぎると思いますが…

派遣社員は基本的に交通費が支給されないのが痛いです。それに時給ベースで働くため、祝日が多いとお給料も減る。また何をするにも派遣会社を通さないといけないので、自分の意思がうまく企業側に伝わっていないこともあり、ストレスになります。ひどい派遣会社になると、自分の会社の都合のよいように解釈して、企業側に伝えることもあるようです。

いろいろ難はあるものの、一応正社員になることが前提の「紹介予定派遣」はまだ良心的と言えます。派遣業は言葉は悪いですがピンハネ商売。派遣社員の時給は仮に1500円でも、企業側はもっと払っていて、その派遣社員が働き続けてくれる限り、派遣会社は時給ベースで自動的にお金が入ってくるのです。

だとしたら、派遣会社は少しでも長く派遣社員に働き続けてほしいので、派遣社員からいろいろ文句が出ても、なだめたり、脅したりして、なんとか働き続けてもらおうとします。

改めて考えてみると、派遣会社がしてくれるのは「仕事探しを手伝うこと」で、3ヶ月ぐらいの派遣期間ならまだわかりますが、延々と派遣社員というのは、派遣社員にとってはメリットがほとんどありません。大家さんではなく、仲介してくれた不動産屋さんに延々と家賃を払うようなイメージです。

いろんな理由で派遣社員として働かざるを得ない、という方もいらっしゃると思います。その理由が前向きなものならいいですが、この年齢ではどこも雇ってくれないから、資格もないから、転職経験が多すぎるから派遣しか無理…とネガティブに思っている方は、注意が必要です。その自尊心の低さは、確実に派遣会社に伝わっていて、ひどい会社であればそれを見抜いて、利用しようとします。

利用されないために、またよりよい条件に仕事を得るには、発想の転換が必要です。

「この年齢では無理」→「若い人にはない◯◯がある」
「資格がない」→「経験はある。それに資格はこれからでも取得できる」
「転職経験が多すぎる」→「様々な業界、業種での経験が豊富」
と、オセロをひっくり返すように前向きに考えてみる。

同じ仕事、同じ形態で働いていても、否定的な気持ちでいるとどんどん悪いことが重なります。逆に、肯定的にとらえていると、物事がスムーズに進み、助けてくれる人が増えてきます。

幸いにも、私がお世話になった派遣会社は良心的で協力的でしたが、今派遣社員で、派遣ライフに満足していない場合、他の会社はどうか、また他の働き方は本当にないのか、ぜひ一度模索してほしいと思います。

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