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薬剤師業界のアフターChatGPT

連日、田島さんのブログにChatGPTが登場していて気になっています。
フリーランスの世界でも、こんなに仕事効率が変わるのかと感じてます。

一番ドキッとしたのはこちらの記事です。

今は現場を離れていますが、私が働いてた薬剤師の業界ではどう変わるか予想しました。


・調剤薬局編

調剤ロボットの普及も影響が大きいですが
今回は割愛します。
詳しくはこちらの記事を見てください。

現時点で、ChatGPTは医薬品情報にほとんど対応していません。
薬の情報に関しては、bingに軍配かな。

・服薬指導中

「このサプリメントの飲み合わせ大丈夫?」
「他の病院で○○という薬を飲んでいるけど、飲み合わせ大丈夫?」

患者さんと会話中に、ChatGTPに質問したら
30秒もしないうちに回答が出るでしょう。

「飲んでいいか悪いか」
これがわかるだけでも大きいでしょう。

しかし、解釈するためには、
ある程度の専門知識が必要となるでしょう。

公開されている情報から
どう解釈するかで差がつくと思います。

・報告書作成

調剤過誤などトラブルがあった場合、報告書を書きます。私も何回か書いたことがあります。

実際に書式もなく、文章を一から書いたら
30分かかりました。
もしここでChatGPTを使えば、報告書が5分もしないうちに完成するでしょう。

・薬歴記入

薬歴は、薬局にあるカルテのようなものです。
患者さんの体調、やり取り、他病院の受診歴、そこで出されている薬など記録してます。

薬剤師の残業の主な原因は、薬歴作成です。
ほとんどの薬局が電子化されているものの、投薬直後、すぐに書けるわけではありません。
ほとんどの場合、空き時間にまとめて書いてます。

患者さんが途切れない日だと、業務終了後にまとめて書かざるを得ない状況です。

「薬歴で残業が発生してる」と言った薬局で、
調剤報酬の返還を求められたケースもあります。
建前上、「終わったらすぐに書くもの。なぜ残業して書かないといけないのか」と言うことでしょう。

処方、内容、症状など必要事項を入力したら、1人分を1分以内でできるようになるのではないかと思います。

・時間を費やしていたもの

書類作成にこんなに時間がかかっていたのかと驚きました。
この時間が大幅に減るので、残業の問題が改善する可能性を秘めています。

ChatGPTを使いこなせるかどうかで、業務時間が大幅に変わってくると予想されます。

そのできた時間で、患者さんの話を長く聞けるようになったり、健康相談を受けられたりするのではないかと考えてます。

・審査支払機関

聞き慣れない名前かもしれません。

病院に行く時、保険証を持って行きますよね?
保険証を忘れて行くと全額自己負担になるから、
窓口の会計が高くなるのはご存知かもしれません。

保険診療の場合、自己負担が1〜3割です。
残りの9〜7割は健康保険の組合が払っています。
詳しくはこちらです。

この機関がやっていることは、
保険診療で定められてる通りの治療をしているか、
請求内容に問題がないかを審査する期間です。

添付文書というお薬の説明書には、
使い方が書かれています。
一日何回飲むとか、朝食後、寝る前など決められている薬もあります。

決められた通り、薬が処方されているか。
治療内容と請求点数が合っているか。

それらを審査する機関です。

試しにChatGPTで処方内容が妥当かどうか質問してみました。
返ってきた答えは「医師や薬剤師など専門家に相談してください」でした。

この答えが返ってくる度に「私薬剤師なんだけどなぁ」と突っ込みたくなります。
現時点では機能しませんが、対応できるようになれば審査をする人員が減るかもしれません。

この機関に残る人たちは、保険請求のルールを作る側の人間が占めるでしょう。

・生き残るのはルールを作る人間

誰かに決められた通りに書類を作ったり、
審査をしたりする人間が、
ChatGPTに置き換わることが予想されます。

ChatGPTにできず、人間にできるのは
ルールを決めることでしょうか。
「○○して」と指示するのは人間です。
ChatGPTは言われた通りやるだけです。

ルールを作る側に回れば
AI時代に生き残る可能性が上がると思いました。

「ルールを作る側」で思い出したのは
以前読んだ池上彰氏の本です。

「ルールを作る側に回るには教養が必要」
こんなことが書かれてました。

これからの薬剤師の業界にも
同じことが言えるのではないかと思いました。

・まとめ 

田島さんのブログの記事から
「もしも薬剤師の業界にChatGPTが広まったら、
どう変わるか」と考えるきっかけになりました。

彼のブログの記事は、
示唆に富む内容なのでチェックしてます。

医療系の業界については触れられていませんでしたが、普及率は平均より低いと考えられます。

同業者を見ていて、変化を嫌う人が多い印象を持ってます。
「ChatGPT?そんなの使うのはITの専門家だけ」
そんな認識の人が多いのではないかと思います。

この業界まで浸透したら、日本全国ほぼ行き渡っていることでしょう。
そこまでいく前に、使いこなせるように練習します。

以上、ちえでした。
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