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笑える悪口【教養悪口本】堀元見著

「悪口が悪いのでない。
面白くない悪口が良くない」

悪口を言うと自分に返ってくる、
精神的にも良くないなど、
あまりいいイメージがありません。

小中学校の時一緒だった同級生で、息を吸って吐くかのごとく悪口を言う人がいました。

同級生、先生問わず。
正直聞いてる方は「そんなことを考えたこともないけど」と困惑。
彼女はあまりにも悪口を言い過ぎて、人が離れていきました。
先生の悪口も言うので伝わったのでしょう。
冷たくあしらわれるという結果になりました。

「鬱陶しいなぁ」と、当時は思っていたけど、
今考えたらいい経験をしたと思います。
人のことを悪く言うと、こういう目に遭う。
体を張って体験してくれた彼女に感謝しないといけないかもしれません。

そのくらい悪口にマイナスなイメージがあるのに
読んでみたら、笑いしか出てきませんでした。

audiobook.jpで運転しながら聞いてましたが
笑いこけそうでした。
背景を聞かないと、イメージできないネタもありましたが、それでも理解できると面白かったです。

どの悪口も面白かったのですが、
使えそうと思った悪口ベスト3をあげます。



1位、世界一大きな花ですね。

これはSNS でキラキラ投稿をしてる人に対して。
世界一大きな花といえばラフレシアのことです。

「ラフレシアとキラキラ投稿になんの関係があるのか?」と 疑問でしたが、聞いて納得。

ラフレシアの特徴が、他の植物に寄生していることです。
商売で繁盛していれば忙しいので、
頻繁にキラキラ投稿をしてる場合ではありません。
それにも関わらず、そういう投稿をするのは、
詐欺まがいの商材で儲けている可能性が高いとのことです。

他の特徴は、
ハエが寄って来る(情報弱者が寄ってくる)、
咲くまでに2年間かかるのに3日で枯れる、
悪臭を放つがあります。

この悪口1つで、4つも意味が込められてます。
「世界一大きな花ですね」
「ラフレシアみたいですね」
もうこの本で公開されたから知れ渡りました。
それでも言われた方はピンとこないでしょう。

2位、マダラヒタキのオスみたい。

これは浮気をする男性に向かっての一言。
今のところ私の周りでは聞きませんが、
ネット上を見ると書き込みがいっぱい。

こういうネタで商売をしてる人ならともかく、
見てると疲れてしまうので、
できるだけ シャットアウトしてます。

妊娠中に浮気された、
付き合ってた彼が既婚者であるのを隠してたなど。聞いただけで炎上しそうなネタ

直接の被害者になったなら、
「本能に抗ってくれよ。ホモサピエンスだから」
この一言にさらに笑ってしまいました。

実際、当事者になったら出てこないと思いました。

3位、植物ならゲノム解析されてそう。

表紙に書いてあるのを見て「なんだろう」と疑問。
無能な人、役に立たない人を例える悪口です。

シロイヌナズナという植物があります。
薬にも、食料にもならないため国際的に研究が進み、遺伝子の解析が終わってます。

「モデル植物」として実験に使われています。
私が大学で研究室にしていた時、実験でモデル動物を使いました。
植物にもそんなものがあるんだなあと感心。

「あの人役に立たない」というよりも
「植物だったらゲノム解析されていそう」の方が
笑えそうな気がしました。

・感想

悪口の内容が、知的な内容で驚き。
コンピュータの世界から文学、歴史など幅広い分野の知識がある人と思いました。
著者を一言で表すと「インテリ芸人」

教養とユーモアの両方を持っているすごい人と感心しました。
コンピュータのネタが多かったので、どんな経歴か調べてみたら、理工学部の出身で人工知能とロボットを専攻していたようです。

悪口の内容が面白かったですが、
笑いと教養のある人間になりたいと思いました。

以上、ちえでした。
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