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一人で泣いたワーホリ初日


ワーホリ1日目。

私の旅は予想外のトラブルで始まった。

まず飛行機が遅延した。
とてもありがちなやつ…

英語力は皆無

ちなみに私の英語力はというと、読み・書きはできてもほとんど話せないレベル。

高校のときは英語を専攻していたし、大学では英語専攻から外れたもののTOEICを受験して一般に中級程度といわれるスコアは獲得していた。
少なくとも座学だけど、人よりかなりきっちり英語の勉強はやってきた方だという自負はある。

飛行機の中でCAさんに尋ねるとき、
遅延による振替の便のカンタス航空カウンターでの英語でやりとりするとき、
空港に到着後、自分の乗りたいバスを探すとき、

これら全てにGoogle翻訳を駆使してなんとか…というレベル。。

読み・書きはできる方だから文面で見ることができれば大丈夫だと思っていた。

でも現地に来てみて、日常的に使われている単語や表現は、学校で一生懸命勉強したものとは違うことに気がつく。

つまりワーホリスタート時点での実践的な英語力は「ほぼ無い」

(ちなみに日本語であっても筆者はコミュ障です^^;)

ケアンズ空港では標識に日本語の表記があったけど、ブリスベン空港では荷物受け取りのレーンで「ようこそブリスベーンへ」という簡易的な置物を見ただけで、そこから先に日本語を見ることはなかった。

ようこそ感があまり感じられない

本当に日本の外に、日本語が通じない場所に来てしまったんだなぁ。

バスに揺られながら、でもここまでなんとかなったなぁ、と悠長なことを考えていたのも束の間、ここからさらに現実を見ることになる。

こんなに理解できないことある?

まずバッパーのフロントで絶望した。

英語が通じないというよりも、それ以前に相手の言っていることが全く聞き取れないし理解できない。

チェックインで使う英語なんて限られているだろうと思って事前にいくつかのフレーズを頭に入れていたけど、共用キッチンの使い方やチェックアウト時のことまで全て口頭で説明されたのでもう何がなんだか…

日本のホテルと違って、控えの書面や部屋に備え付けられている説明書きのようなものもなかった。これは詰んだ。

オロオロしている私の様子を見かねたのかフロントのお姉さんは笑顔で「Do you understand?」と聞いてくれた。(これが唯一聞き取れた英語(ひどい))

全然Yesじゃない。
Yesなわけがない。

でも聞き返しても絶対に聞き取れないだろうし、Google翻訳を使ったとしてもカバーしきれないくらいの説明のボリュームだったので、もう「Yes…」というしかなかった。

部屋に荷物を置いた私は、食料とSIMカードを買いにバッパーの向かいにあるスーパーに出かけることにした。

初めてのオーストラリアのスーパー。
何がどこにあるのか分からない。
各コーナーの案内も当たり前に全て英語。

食材はすぐに見つかったけど、SIMカードを見つけるのには随分時間がかかってしまった。

ここで2つ目のトラブルが起こる。

そんなことある?

バッパーに戻ってきてまずSIMカードのセットアップを行った。

そこで、オーストラリア国内で発行されたクレジットカードでしか支払いができないことが判明。

パッケージのどこにもそんなこと書いてなかった(Google翻訳カメラ入力で確認済み)し、そんなことある?!

今日オーストラリアに来たばかりなのでもちろんそんなものは持っていない。

ということは…またさっきのスーパーに行って返品しなければならない。

そのためには、セルフレジは使えず、有人レジに行って事情を英語で話さないといけないのだ。

その前に一旦空腹を満たそうと、買ってきたベーグルを食べようと思い立ったけれど、キッチンを使っても良いのか、食べるための食堂みたいな場所があるのかも分かない。

フロントのお姉さんがあのとき説明してくれていたんだろうけど、何も聞き取れていなかったからだ。

急に自分が「外国人」になったわけで

バッパーの中はどこを見渡しても背の高い西洋人が多く、アジア人はいなかった。
女性ですら全員私よりも背が高かった。

ブロンドの髪に彫りの深い顔、そしてみんな英語をペラペラ喋り、ハンモックに揺られたり卓球したり、見るからに自由に過ごしている。

そんな周囲の雰囲気にも圧倒され、共用スペースなんて怖くて近づけなかった。

逃げるようにしてここでの唯一のパーソナルスペースであるベッドの上に上り、そこでベーグルを食べた。

10人部屋で二段ベッドが5つある部屋だったけど、二段ベッドの上の方を選んで良かったと、このときは心から思った。下のベッドよりも他人から見えづらくて遮断されてる感があるから。

それにしてもこんなに何も理解できないなんて、なんだか情けないような、惨めな気持ちになって、自分の無力さに涙が溢れてきた。

今の時代はスマホですぐに翻訳できるから大丈夫だよね

というようなことをワーホリに来る前に周りの人から言われたけど、半分正解で半分は間違いだと思う。

飛行機で海外に行く、公共交通機関を使う、までは翻訳機能でなんとかなった。

でもそれは海外旅行の域であって、

英語で説明を受ける、現地のスーパーで買い物する、

など海外で生活する域になると、翻訳機能に頼ることもできないような場面も出てくるわけで。

言葉を理解できないというのは大きな不利だと痛感したし、自分の意思さえ十分に伝えることができないのは本当にもどかしく惨めな気持ちになる。

言葉を自分で理解し、自分の中で文章を作って、それを相手に伝わるように話すこと

母国語じゃ当たり前にできることだから気づかなかったけど、その重要性を再認識させられた。

絶対に英語を話せるようになる。

ワーホ初日、私は自分のベッドの上で泣きながら決意した。

その後、なんとかSIMカードの返金をしてもらい、様子を見計らって夕食とシャワーを済ませた。

返金分がチャージされたカード

本当に長い一日だったように感じた。

こんな感じで、私のワーホリ初日は海外に来た感動とたくさんの初めてに興奮し、それ以上に悔しさをたくさん味わった日だった。

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