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「女は二度生まれる」監督:川島雄三/1961

こんなお話


芸者小えんは建築家の筒井の胸にいだかれていた。売春禁止法も彼女にとってはなんのこうそくも感じさせなかった。
そんな彼女にも心をときめかすことがあった。それはお風呂屋への行きかえりに顔を合わせる大学生牧純一郎に行きあう時であった。
しかし彼女の毎日は、相かわらず男から男へと渡り歩く生活だった。そんな時知りあった寿司屋の板前、野崎にふとふれあうものを感じるが、野崎も将来のことを考え、子どもまである女のところに入婿に行ってしまい……。


レビュー


大映で川島雄三が若尾文子と組んだ3部作のうちの1本目。
ここでの若尾文子は計算高い悪女ではなく、お股ゆるめの女(表現が悪いですがw)。
コケティッシュな役も似合うなぁ。

数々の男性との出会いや、パパさんとの二号生活を経て、心を入れ替え、表情も変わっていって・・・。

若尾文子のどこか奥に秘めた知的な雰囲気が少しずつにじみ出てくる様が良かったです。

『しとやかな獣』などに比べれば、ややインパクトは欠けるんですが、じっくりと丁寧に女の一生(一生ってほど長くないけど)を追っていくストーリーなので、若尾文子の美しさを存分に堪能できました。

作品や監督によって、若尾文子像はほんと色々。魅力的な女優さんです。

* * * * *
女は二度生まれる
1961/大映
<スタッフ>
監督:川島雄三
脚本:井手俊郎、川島雄三
原作:富田常雄
音楽:池野成
撮影:村井博
<キャスト>
若尾文子
藤巻潤
フランキー堺
山茶花究
山村聡

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