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昭和なお料理と旦那様の好み

我が家の旦那様は、お子様メニューが好きではない。
具体的に言うと

  • ハンバーグ

  • グラタン

  • カレー

  • コロッケ

これらはみんな好きではない。
どれも子供達の人気メニュー。
結婚当初は、「酒飲みだから?」と思ったが、どうやら違うらしい。
理由は分からないがとにかく嫌い。

なので子供たちが小さい頃、夕飯のメニューは毎日の課題。
子供たちの好みに合わせると、旦那様が食べられない。
かといって旦那様に合わせると、子供達から「今日のおかずやだ~」とクレームの嵐。
では両方の好みに合うものを作ればいいのでは?
と思ったそこのあなた!
家計と手間ひまを考えたら、それは無理、というかイヤです!イヤ!
主婦だって暇じゃない。

というわけで、それぞれ好みのメニュを一日おきに作るという荒業で、どうにか今まで乗り切ってきた。

ところが、義母と同居するようになって、旦那様の嫌いの原因が分かってきた。
彼のお子様メニュー嫌いの原因はこれなのでは?と思う節に度々直面。
そして私の中で確信に変わりつつある。
義母、あやしい。

あやしい洋食

義母は元々お料理好き。
お嫁に来て初めてあいさつした日、自分で巻いたきれいな巻き寿司で歓迎してくれた。
それ以来、私の中でお料理上手なお義母さん。
旦那様の好きな料理を教えてもらい、味付けなども伝授してもらった。
が、どうやら義母は洋食が苦手。
そしてあり得ないほどチャレンジャー。
最近そこにようやく気が付いた。

エノキ入りエビアボカドサラダ

最近、テレビの料理番組にはまっている義母。
先日エビアボカドサラダを差し入れいしてくれた。
最初は「あら、美味しそう♡」と喜んだ我が家の平成キッズたち。
だが、よく見るとなにやら白い糸のようなものも一緒に入っている。
はて?これは何?
よくよく見るとキノコっぽい。
「まさか?」と思いつつ、勇気を出して私が一口。
そして、まさかは確信に変わる。
「エノキ!」 白い糸のようなものはエノキだ!
なんで、エノキをエビアボカドサラダに入れるかな⁉
平成キッズたちはドン引き!

「美味しいよ」
ひきつる笑顔で伝えてみたが、「うそだ!」と返された。
ごもっとも。
もちろん、私が全て引き取った。

義母曰く、「冷蔵庫に余っててもったいなかったから」だそうだ。
あぁ、冷蔵庫の余りもの。
昭和時代には「冷蔵庫掃除」って言ってたな。

我が家では、こんな料理がちょくちょく差し入れられる。

カレーは義母の得意料理(本人申告)

カレーもそのひとつ。

ある日、嬉しそうにカレー鍋を抱えてやってきた義母。
「今日のカレーには隠し味にチョコレートとウスターソース!美味しいよ」

これを聞いた時点で平成キッズたちはドン引きする。
「何でカレーにチョコ入れるの?」
「ソース入れるって意味不なんだけど?」

そうだね。
昭和のカレーは、隠し味に色々いれてた。
ソース、ケチャップ、醤油、チョコ、レーズン♪

そして、恐る恐るこのカレーを食べた平成キッズたち。
はい、やっぱり入ってました。
大きなレーズン。
しかも煮込まれて、生ですか?ってくらいプリプリ食感。

「無理!」
平成キッズたち、カレーを断固拒否。

そして、彼らも少しずつカレーが嫌いなっていく。

なるほどね。
こんなことが繰り返されてきたのかも。

「このカレー、お義母さんのカレーだよ」と旦那様の前に置いた瞬間、彼の表情は無になった。

昭和のお母さんたちの洋食

昭和のお料理は、主婦の苦労の賜物だ。
和食はそこそこ完成されたレシピがあったけど、洋食は当時の主婦にとっては未知のお料理。
雑誌のレシピを見たり(「家の光」よく見てたな)、3分間クッキングを見たりして、一生懸命こんな風かな?こんな味かな?と考えて作ったに違いない。
だって、実際食べたことなかっただろうから。

そんなこんなが繰り返されて、旦那様の好みも固まっていったのかもしれないが。

今よりもずっと材料も、情報も少ない時代。
お母さんたちは、少しでも子供たちを喜ばせようと頑張った。
想像をいっぱいに膨らませて、子供の好きな料理を作ってくれた。
暖かいな。
味は気持ちの塊だ。

だから、我が家の平成キッズたちよ。
義母のカレーをそっとゴミ箱に入れるのを止めてくれ。
そして、旦那様。
お子様メニューは美味しいと知ってくれ。

因みに私の母は冷食派。
農家の主婦だった母は、料理は時短で済ませたい派。
自分が作るものより美味しければ、そちらを食べればいいという合理派だった。
それでも時々作ってくれたホットケーキやドーナツは、今でも懐かしく思い出す。

今日は両方の好きな物、普通のレシピで作っていこう。
令和らしく、スマホのサイトを参考にして。









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