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「フロー体験 喜びの現象学」第一章の要約

12/21から挑戦している
「フロー体験 喜びの現象学」
M・チクセントミハイ著

本好きなら誰もが一度は聞いたことがある本
中身は難解
というか
読みづらい作り


文字びっしり
全ページにわたり太字や線引き、行間もほぼない

現在ちょうど100ページまで読み進めることができたので
その中から、気になった一文を抜粋形式で紹介していこうと思います。

太字になっているところは、僕が抜粋した中でも特に大事だなと感じたところを太字にしています。


序文

本書はー喜び、創造、生活への深い没入過程などー私がフローと呼ぶ人間の体験の能動的側面についての二十年ほどの研究成果を一般向きに要約したものである。

序文より抜粋

一般向きとは思えない程難しいです。。。

第一章 幸福の再来

時代はアリストテレスの頃から大きく変わった。
しかし、この間、幸福という最も重要な問題についてはほとんど何も変わっていない。
この至福の状態に至る方法についての知識は、まったく進歩していないといえよう。

幸福というものは偶然に生じるようなものではないということである。
むしろ我々がことがらをどのように解釈するかによるものである。

「幸福か否かを自らに問うことによって、人は幸福ではなくなる」
BY J・S・ミル
「成功を目指してはならないー成功はそれを目指し目標にするほど、遠ざかる。幸福と同じく、成功は追求できるものではない。それは自分個人より重要な何ものかへの個人の献身の果てに生じた予期しない副産物のように。。。結果として生じるものだからである」
BY ビクター・フランクル

第一章より抜粋

幸福も、成功も他者への貢献が鍵になっているということかな。

人は最も楽しい時にどのように感じているか。
私の最初の研究対象は数百人の「熟達者」、自分が本当に好きな活動に時を費やしている人々であった。
私はフロー、
一つの活動に深く没入しているので他の何ものも問題とならなくなる状態、その経験それ自体が非常に楽しいので、純粋にそれをするということのために多くの時間や労力を費やすような状態ーという概念に基づく最適経験の理論を作り上げた。

第一章より抜粋

フロー体験の定義ですね。。

人を真に満足させるのは痩せたり、金持ちになったりすることではなく、生活を喜ばしいものと感じることである。
書物にできること、そして本書が目指していることは、どうすれば生活をより楽しいもの、秩序あるものにできるかについて読者が考え、そこから自分自身の結論を引き出すための、いくつかの実例を理論の枠組みに従って提出することである。

第一章より抜粋

この本が目指すところが明らかにされました。

 我々は意識はどのように働き、どのように統制されるのかについて考えることから始める(第2章

 一つの目標の追及は意識に秩序を与える。人は当面する課題に注意を集中せねばならず、その間ほかのすべてを忘れるからである。挑戦目標の達成に取り組んでいるときが、生活の中で最も楽しい時である(第3章

 あることを行う時、それが他のことよりも楽しいのはなぜかを理解するため、フロー体験が生じる条件を概観する(第4章
 
 人は生活の質を向上させることをゲームや芸術だけに頼るわけにはいかない。心の中に生じることを統制するため、人はーたとえば競技や音楽からヨーガにいたる身体的能力や感覚的能力の使用を通して(第5章)、または詩、哲学、数学などの象徴能力の発達を通して(第6章)、ほとんど無限の楽しみの機会を利用することができる。

 ほとんどの人々は生活の大部分を労働や他社との相互作用、とくに家族との相互作用に費やしている。したがって仕事をフローが生じる活動に変換すること(第7章
および両親、配偶者、子供たち、そして友人との関係をより楽しいものにする方法を考えること(第8章)が決定的に重要である。

 第9章では人は逆境の中でどのようにして生活に楽しみを見出すのかについて述べる。

 そして最後に、どうすればすべての体験を意味のあるパタンに結びつけることができるかというフローの最終段階について述べる(第10章

経験を直接統制すること、我々の行為の一瞬一瞬から楽しさを引き出すこと、それだけが幸福を実現する際の障害を制圧する。

第一章より抜粋

本の構成が明らかにされました。
人間関係が鍵を握っていることがわかります。

生き生きとした生活を送るこのような人々は多様な経験に対して自分の心を開いており、死を迎えるその日まで学び続け、他者や自分の生活環境と強い結びつきをもち、それらに自分を委ねている。彼らは退屈なこと困難なことですら、自分のしているすべてを楽しみ、退屈することはほとんどなく、彼らの行く手に現れるどのような困難をも平然と乗り越えていく。
おそらく彼らを支える最大の力は、自分の生活を統制しているということである。

第一章より抜粋

一つ成功するごとに、金銭、権力、地位、所有それ自体は、生活の質にわずかのものすら付け加えるとは限らないということがますます明らかになる。

第一章より抜粋

お金持ちだからといって幸福感を味わうことができない理由がこれですね。

心理学は成人の示す不合理な行動は子供の頃の欲求不満の結果であることが多いという事実を明らかにしてきた。しかし、心理学の領域が役立つもう一つの道がある。それは次のような問いへの解答に手を貸すことである。
どのような挫折や抑圧があるにせよ、自分が自分である以上、未来を改善するために自分は何ができるのだろうか。

人はどのような外部環境の中でも楽しさと目標とを見出す能力を発達させることが必要である

第一章より抜粋

今日多くの人々が信じる唯一の権威は本能である。
食べ物やアルコールに抵抗できない者、心が常にセックスに集中している者に自分の心理的エネルギーを支配する自由はない。

苦痛と快楽は意識の中に生じ、その中にのみ存在する。
意識の中に生じていることに働きかけることによって、外界からの脅しや追従から自分を解放するよう現実を変えることができる。

「もし汝らが外にあることがらに悩まされるなら、汝らを悩ますのは汝らのそれらに対する判断である。そして今その判断を消し去るのは汝らの力の中にある」BYマルクス・アウレリウス

第一章より抜粋

酒、ドラッグ、セックスで身を亡ぼす芸能人多いですよね。
まさに、自分で自分の心理的エネルギーを支配できない人たち。

意識の統制が生活の質を決定する。
意識の統制は単なる認知的なのうりょくではない。
少なくとも知性と同様、情緒や意志の介入を必要とする

どうすればよいかを知るだけでは十分ではない。
競技者や音楽家が理論として知っていることを実践し続けねばならないように、実行し続けなければならない

知識と体験を結びつけることが大事。

どうすれば自分の生活を支配できるかという、この中心課題に再び立ち戻る必要があるとすれば、現在有している知識ではこれについて何をいえるのか。人が自分自身の不安や恐れを取り除き、したがって社会の統制から自由になり、社会の示す報酬を選択する能力を獲得するうえで、その知識はどのように役立てることができるのか。
その行為は経験の質の統制に連なる意識の統制を通してなされる。この方向への前身は、どのように小さなものであっても生活をより豊かに、より楽しいものに、より深いものにする。経験の質を改善する方法についての探求を進める前に、意識はどのように働くかについて、そしてものごとを「経験」するうえでそれが実際に何を意味するかについて簡単に要約しておくことが有益であると思われる。
この知識で武装することによって、人はより容易に個人の解放を達成することができる。

第一章より抜粋

「意識を統制する」とはどういうことなのか
常に平常心を保つこと
感情的にならないこと
欲に溺れないこと

自分をコントロールするということ



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