IVEはどこを目指しているのかを考える
どーも、アラサーのドルオタです。
あ、可愛さって人殴れるんですね。
IVEをご存知だろうか?そう、韓国の顔面偏差値上位6人をそのまま並べたグループだ。全国統一顔面偏差値センター試験を行なった結果の上位6名をそのまま並べたビジュアルメンバーしかいないのがIVEだ。
整形しているのかもしれないが、俺は全員がナチュラルボーンだと信じている。ぶっちゃけ、最後が可愛かったらいいんだよ。俺からすれば世界一の整形外科医はウォニョンの両親だ。
まじで、可愛さが殴ってくる。
仮に整形したとして、俺の高校の同級生がウォニョンになれるとは思えん。骨格からして違う。そもそも、あの骨格アジア人か?冨永愛の顔面を究極に可愛くしたのがウォニョンだ。
そんな、韓国で開催された全国統一顔面偏差値センター試験をクリアした中に日本人がいるのも、非常に嬉しい。そう。レイぴょんだ。なんだぴょんって。あいみょんかよ。まあ、インティライミよりはマシか。あいつ、一人称ティライミだからな。は?
日本人メンバーであるレイは、可愛い顔とフワフワした雰囲気とヘナヘナした喋り方だが、凄まじいほどに綺麗な顔面をしている。正面で見ると、可愛いんだが、横から見ると美人という、二度美味しいアーモンドグリコのキャッチコピーのようなビジュアルをしている。
横顔は重要だ。人間の顔面は360度ある以上、横顔が美人ならば180度は美人なわけだ。正面だけが可愛くても、90度しか可愛くないことになる。
そんな二人に加え、バリキャリOLユジン、ポンコツガウル、最年少リズ、お笑い担当のリズを加えた六人だ。お笑い担当のメンバーですら美人だ。顔は笑えない。
韓国アイドルの中で、個人単位で見ればIVEのメンバーに勝てる人はいるかもしれないが、ぶったちゃけグループ単位で見たときに顔面で勝てるグループは存在しないと言っていい。
敵なし不可能もなしだ。アメリカ代表のバスケチームみたいな感じだ。各チームのスターが集まってるみたいな。え?レブロンとカリーが同じチーム?みたいな。絶望感がすごい。
そんな、IVEなんだが、顔面偏差値って人を殴れるんですねってぐらい可愛い。昔の楽曲はそこそこ良い。特にLOVE DIVEはウォニョンが爆発してた。あの曲はマジで、終始ウォニョンを目で追ってた。歌詞とのシンクロ率が限界を超えて、帰って来れなくなってた。
After LIKEでは、ガウルのあのパートだけで、おかず3杯はいける。
それ以降の楽曲はまあ、ぶっちゃけイマイチな気もする。だが、楽曲よりも問題なことがある。
IVEさん、何したいのかわからない。
そう。IVEは一体何を表現しているグループなのか?ということだ。
IVEの名前の由来は以下だそうだ。
ふーん。と思った。
たしかに、IVEはすでに完成されたグループだ。IZ*ONEで圧倒的なスターだった、ウォニョンとユジンを中心に据えて、残りも美人で固める。完成されたスキルセットで、戦う典型的な韓国型の女性アイドルだ。
ドルオタ歴15年の俺が書いた記事の中の典型的な、韓国アイドルだ。日本のアイドルのように、成長過程を見せるのではなく、完成品のクオリティで戦う。そこのコンセプトメイクで勝負をする。aespaやルセラもそうだろう。
完成品を持ってきて、そこのクオリティの高さで競う。
IVEに限界を感じてるのは俺だけだろうか?
アイドルグループというのは、成長し続ける必要がある。長く愛されるグループとはそういうグループだ。もしくは、国民的な人気を獲得するほどお茶の間に密着するかだ。それは曲でも、ドラマでも、バラエティでもいい。
TWICEの例を考えてみよう。彼女たちは、K-POPアイドルとしては異例の人気の長さを誇っているのではないだろうか。TWICEが初期から完成されていたかと言われるとぶっちゃけNOだ。
ジヒョは太っていたし、サナですら太っていた気がする。全盛期はデビューから少しあとだろう。昔のTWICEが好きだが、彼女たちは不動の人気を確保している。
その理由は、オーディションから、その成長を見ているからだろう。この感覚は、日本のアイドルグループにはあるあるだが、韓国にはほとんどない。
成長過程を見る文化は韓国アイドルには乏しい。歌えない、踊れないアイドルは不要なのだ。
あれ?NewJeansって変じゃね?
韓国アイドルは、常に完成したアイドルたちで競い合っていた。そのため、韓国アイドルのこの問題は常に存在する。できあがってる状態だから、応援をする理由が別にないのだ。
考えてほしい。デビューした瞬間に東京ドームでライブするバンドがあったらどうだろう?そんなグループ応援するか?
ライブハウスから、手売りで苦労して、徐々にグレードを上げていく。これが熱烈なファンを獲得するまでのストーリーだ。
だが、NewJeansというグループは、完成していながらも、成長過程も見せている。なんだろうか、レベル99から、上限突破してレベル上限キャップが外れた感じだ。
IVEにはない、魅力が彼女たちにはある。NewJeansのメンバーが全員IVEのメンバーより、可愛いかと言われるとそうじゃない。
先にも説明したように、顔面偏差値ベストイレブンを決めるとなったら、IVEのメンバー6人は間違いなく入る。反対に、NewJeansのメンバーは顔面だけ切り取れば、癖があるメンバーもいる。
少なくともウォニョンと殴り合えるメンバーはいないだろう。ギリギリ、ひろゆきことミンジなら渡り合えるかもしれないが、ヘリンあたりはウォニョンの覇気で戦う前にKOされる。
この感覚が伝わるだろうか。NewJeansにあって、IVEにないもの。
IVEを悪く言いたいわけじゃない。むしろ、俺はIVEの方が好きだった。K-POP熱を再度燃え上がらせてくれたグループだから。
メンバーそれぞれの魅力もなんとなくわかっているつもりだ。なのに、NewJeansと比べると「魅力」がない。完成度とは別の何かが足りない。
あれだけのメンバーを揃えていながら、NewJeansと比べると何かが足りない。無論、楽曲の差もあるだろう。プロデューサーの差なのかもしれない。
メンバーの顔面だけを切り取るなら、IVEは天下を取れるアイドルだ。そんなIVEがNewJeansに勝てる気がしない。おかしい。
IVEは完成されている”だけ”という点が問題なのだと思う。NewJeansは完成されているけどいない。矛盾している。彼女たちがこれから何をするのだろうか?というワクワクがあるし、今現在の彼女たちにしか出せない魅力があることで、それが儚さとなり、今のNewJeansを目に焼き付けようとさせる魅力がある。
だが、IVEにはそれがない。完成している”だけ”のだ。顔もいい、パフォーマンスもいい。曲はまあまあ。
そんな小手先よりも、コンセプトと目標が足りない。バンドも同じだ。ファンは望む。一度ドームでやったバンドが、ライブハウスに戻ってくることが無いように、オワコンだなと思われないように常に上を狙っていかなくてはならない。
それを10~20年続ければ、B'zとかミスチルみたいな存在になれる。固定ファンだけで、ドームでライブができる。
だが、IVEにはそれができるだろうか?無理だろう。
だがNewJeansはそれをやりそうな勢いがある。国民的なグループになるというのはそういうことだ。落ちることなく、常に上を目指す。日本だと海外に目を向けるケースは多い。ワンオクとか。
IVEは目標を見つけなければならない。ネクスト少女時代、ネクストTWICEのような長く続く女性アイドルグループになるには、IVEの完成された魅力からさらに次の段階に移る必要がある。
応援されるというのは極めて重要な要素だ。俺は一時期、乃木坂の大ファンだった。乃木坂のピークは3~4年目、紅白に出るか出ないかぐらいの時が、1番盛り上がっていたように記憶している。
思い出補正もあるが、あのときが1番AKBに追いつけ、追い越せで、グループとファンが一体になっていたと思う。学生時代には、アイドルオタクやってるおっさんとかヤバいだろと思っていたが、自分もやばい存在になってしまっているのは最高に皮肉だ。
熱狂的なファンと、そのグループを応援したい理由。乃木坂であれば、AKBの公式ライバルという設定。今やAKBが終わっているが、乃木坂がデビュー当時のAKBは異次元の人気だった。
文化祭では、必ずAKBが踊られ、合唱祭でもAKBが歌われたぐらいだ。我が母校では、AKBの曲は禁止曲に指定された。
その設定が今のIVEにはない。完成されたアイドルとしてデビューしたからだ。メンバー自身に実力や伸び代がないといっているわけではない。コンセプト的に先がないのだ。
完璧なアイドルを演じることがIVEには求められる。つまり、素の自分ではない。チャン・ウォニョンではなく、IVEのウォニョンになる。
それは全員に言えることだ。
だが、NewJeansは反対だ。素の自分たち、素朴な自分たち、自然な自分たちを出している。それをうまくプロデュースしている。あの年齢の女の子たちが醸し出す、あどけなさと純朴さ。完成されているのに「エモい」。
いや、あえて完成していないように見せているのではと思える。
「エモい」というのはまさにNewJeansを適切に表した言葉だろう。1文字変えたら「エロい」になるのにな。
まあ、はっきり言うが、IVEのコンセプトは失敗だと思う。韓国アイドルがそれを求めているのはわかる。日本のアイドルのようなダンスではなく、振り付けは否定し、無数の屍の上に、鬼のようなレッスンを乗り越えた超人たちを並べる。エリート教育の賜物。
NewJeansがそうじゃないとは言わない。ただ、隠すのが異常に上手い。
フリーレンも言っていた。魔力を隠すことが重要だと。
完璧なバッチリメイクより、がっつりメイクしてナチュラルに見える方が人気なのもそうだろう。
人は、美しいものや完璧なものに感動する一方、不格好だったり不完全だったりするものにもなぜか魅力を感じることがある。
それがまさにNewJeansだ。あえてズラしたダンスや、絶妙にダサいうさぎ。これまで韓国が求めてきた完璧なアイドル像から少しズラしたビジュアルやメンバーの雰囲気。
IVEに必要なものはこれだ。人は、完璧で無敵のアイドルをファンは求めているわけじゃない。とはいえ、これはお遊戯会をやれと言うわけではないし、カラオケ大会をやれといっているわけでもない。
韓国アイドルの魅力は、パフォーマンスレベルの高さだ。ただ、それはパワフルボイスなボーカルや、一糸乱れぬダンスだけではない。
儚げなボーカルに、わずかにズラしているダンスでもいいのだ。能ある鷹は爪を隠す。
完璧なアイドル像を演じても一定ラインまでは売れる。
それが今までのIVEだ。完成されたアイドル像。ただ、次がない。「成長型のストーリーではなく、完成型を見せる」それが彼女たちのコンセプトだが、完成されているが故に、次に何をしたいのかがわからない。1年で、取れる賞は大体取った。何をモチベにやっていくのだろうか。
どんなコンセプトの曲をやっても、高い水準でこなせる。よく言えば、なんでもできる。悪く言えば、器用貧乏。まあ、オールAだから、貧乏ではないか。
圧倒的な顔面で人気はあるように見えているが、その人気の質はどうだろうか?彼女たちを熱烈に応援しているファンは多いだろうか?
何があってもファンでいる。という熱烈なファンを抱えているだろうか?
何もNewJeans路線を目指してほしいわけじゃない。ぶっちゃけ、あらゆるK-POPグループに対して、宣戦布告するとかでもいい。
完璧な私たちにあなたたちは勝てるのか?と。
第四世代グループのあらゆるグループと同じ路線で曲を出してみて、クオリティで殴り勝つ。それぐらいやってもいい。
NewJeansのような、儚さ、自然さ、純朴さをIVEが出すとどうなるのか?楽しみだ。元々、それを専門にやっているNewJeansを超えるかもしれない。
過去のTWICEのような、ブリブリJYPアイドル路線をやってみるのもいい。そんな、ブリブリアイドルをやり切るウォニョンとユジンを見てみたい。
aespaのような、意味不明な厨二病コンセプトの曲もいいだろう。
ルセラのような、ガールズクラッシュ路線も聞いてみたい。印象的なフレーズ、メロディーのある楽曲で、振り付けもTikTokでバズるようなものにしてほしい。
完璧だというなら、完全体だというなら、ふらつくのではなく、すべてのグループに喧嘩を売ればいい。どこを切り取っても私たちが上ですよと。
完璧なヒールになりきればいい。
魅力的な敵キャラがいる作品は売れる。フリーザ、藍染惣右介、ヒソカ、志々雄真実、黒ひげなどなど。そのほかのグループが主人公なら、IVEは完璧なヒールキャラを演じるのはいかがだろうか?
素直な自分たちを出すというNewJeansが売れているなら、その真逆で勝負だ。完璧に演じ切った悪役アイドル。対立構造は物語の魅力のエッセンスになる。
アンチも増えるだろうが、コアなファンも増える。「すべてのアイドルグループを殴り飛ばします。顔面偏差値とパフォーマンスで」が次のIVEのコンセプトでいいと思う。
完璧で無敵のアイドル路線でいこう。
以上