スーツケースに夢を半分詰め込んで旅に出よう『スーツケースの半分は』を読んで
『スーツケースの半分は』近藤史恵
始まりは大学時代の友達4人がフリーマーケットに参加する花恵の手伝いで集まった日
新婚旅行では夫と意見が合わず夢にまで見ていたニューヨークに行けなかった真美
長期の休みを互いに合わせて取るのは難しいと夫に言われ不満が募る。気分転換に久しぶりに会う友達
ぶらっと他のブースを覗くと目にとまった青い革のスーツケース。
売り主は好きな値段で売ってくれるという。
まだ新品同様のスーツケースを3000円という値段で買うとひとりでもニューヨークに行き憧れだったミュージカルを見ると決心
初めてのひとり旅の場所はもちろんニューヨーク。
はじめの方はあれ私この本昔読んだことあったっけなんて、ちょっとありがちな展開に思えたりしたけれど・・・
スーツケースは旅をする
はじまりのニューヨークは真美と
次にオフィスクリーニング会社のマネージャーの花恵と香港へ→年上の彼氏とアブダビを旅するゆり香→フリーライターの悠子とパリへ
それぞれの目的は違うけれど
旅するスーツケースはあちこちに小さな傷をつくりながら世界を旅する
彼女達は幸運を呼ぶスーツケースに違いないと言うけれど
その人にとっての幸運とは捉え方次第で決まる
悪いことでも良いことに変換することが出来る
スーツケースが繋いでいく人たち
ひとつひとつはそれぞれ個人の物語
特別感動的して涙が止まらない・・・
なんてことはなく進むけれど
最後の章を読み終えたとき
『なんなん めちゃいい話やん』と東北人の私が変な関西弁風になってしまう驚き
著者の作戦勝ちの展開が素晴らしい。
旅したい気分にさせてくれる1冊
青い革のスーツケースを持って
旅の荷物は半分に
残り半分には夢と現実を丸めて押し込んで
ここからは私の旅の思い出
20年以上前に友達とヨーロッパを旅したことが3度ある。パリ、ローマ、スイス、イギリス等
1回目、2回目の旅で
ローマのスペイン広場の上で似顔絵を描いてもらった。あの頃でも3000円位だったと思う。
何人かいるなかで、一番上手そうな人にお願いした。一緒に行った友達が描いてもらっているときにその絵を見ながら「なんか美化されてるぞ」と思っていたら思いが通じたのか隣にいた外国人と目があい笑いあった。
あの人気ならあの画家はきっと豪邸に住んでいると友達と話したこと。
2回目の旅から戻り2枚の似顔絵は同じ画家だったことに気がついたこと
ベニスのサン・マルコ広場には鳩がいっぱいいたこと。どぶ臭いが漂っていたこと
次の旅では
いつの間にか色々と高いところに登るのテーマになっていて
凱旋門やバチカンの搭の上にはエレベーターで登りその上に登るのにロープを掴んで階段を登ったことやミラノ大聖堂の上では日本が誇るアニメのポケモンの風船やセーラームーンの風船を持っている外国人たちがいたこと
かなり昔の話なのになんとなく覚えている記憶
旅行からって戻ってから1年位はパスタを食べられなかったなぁとか 食べ過ぎて(笑)
ルーブル美術館はマジで広過ぎるってこと
額縁のモナリザは以外に小さいとか
ベルサイユに行ったときはやっぱり歌う
「薔薇は薔薇は~気高く咲いて~」ってベルサイユの薔薇なのに薔薇が咲いてないとか
旅は特別な思い出をくれる
しかし、自分の行かない旅の話を喜んで聞いてくれる人ってなかなか皆無
結局は自慢話に思われる。
夫すら聞いてくれない( ;∀;)
話をするなら旅の仲間とそんな仲間たちとも
めったに合わなくなったけれど
あえばきっと話が盛り上がるだろう。
そして今は
サグラダ・ファミリアに一緒に行こうと言っている。完成しないと言われていたけれどあともう少しで完成。
はてこの物価高騰で、はたして行ける日が来るのだろうか、そして健康でいられるのか。
でもそんな日が来たなら
青い革のスーツケース・・・ではなく
今持っている小さな黄色いスーツケースを持って身軽な旅に行けたらいいなと思っている
もちろん年齢にあわせた旅を
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