私にとっての哲学カフェ(みっちゃん)

このコラムは2020年の夏休みに行った、早稲田哲学カフェメンバーによるコラム企画の際にFacebookに投稿したものです。こちらはメンバーのみっちゃんによるものです。ぜひお楽しみください♪

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私にとって哲学カフェは,「なぜ」の思考を身近なテーマで実践する場です。
説明のために,哲学対話において重要となる「つなげる」という要素を提示したいと思います。「つなげる」とは,例えばAという考えが出たとき,関連するが目新しい考えA’を出し,さらにそれに関連して……というように,数珠つなぎのように進めるということです。このように,テーマについて考えを「つなげ」て深掘りしていく過程が哲学対話です。


しかし「つなげる」というのは,実は難しいことなのですね。少なくとも私はそう感じます。Aという考えが出されても,「おお,こんな考え方できるんだな」と感心して終わりがちです。

どうつなげるか。ここで重要となるのが,「なぜ」を問うことだと私は考えています。哲学カフェでは,たいてい参加者が提示する問いから対話が始まります。しかし始まりだけでなく,ある人が対話中に出したAという意見に対しても「なぜ」を問うことはできますし,これが案外「つなげる」ために役に立ちます。「なぜ」を問うことで,さらに深い考えA’を思いつくかもしれません。自分では思いつかなくても,対話の参加者に投げてみると誰かがA’を思いつくかもしれません。


また,「なぜ」を問う力は,対話だけでなく様々な場面で必要とされる普遍的なものではないでしょうか。白人至上主義を掲げる人々を例にすると,日本人が彼らのことを見て「おかしいよね」と言う代わりに,「彼らはなぜその考えを持っているのか」などと考えてみると,何か見えてきませんか?社会の諸課題を解決するにあたり「なぜ」はとても重要なものです。

「つなげる」ことで考えを深める哲学カフェで,「なぜ」を問う力をつけたいと思っています。


みっちゃん

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