私にとっての哲学カフェ・哲学対話🍀

このコラムは2021年の夏に行った、早稲田哲学カフェメンバーによるコラム企画の際にFacebookに投稿したものです。こちらはメンバーのきみかによるコラム。ぜひお楽しみください♪

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

私にとっての哲学カフェ・哲学対話🍀


私にとって哲学カフェという場は、2つの点で魅力的な場所だと思います。

1つ目は、自分の思考を言語化することでさらに自分や同じ場にいるメンバーの思考を深めることができるという点です。早稲田哲学カフェでは、「相手を否定しない」「傾聴する」といった対話の姿勢を大切にしています。そこはディベートのように1つの答えを出す場ではなく、みなが自分の話に丁寧に耳を傾けてくれる場です。つたない言葉でも耳を傾けてくれるし、自分のモヤモヤを言語化しようとするときに、自身の思考を深めることができます。そして時には周りの方も共感してくれたり、私の言葉が思考を深めるヒントになったりすることが、私にとってとても嬉しいです。


 2つ目は、「自分の知らない感覚」と「他者と共鳴する瞬間」に出会えるということです。私たちは同じ時代に同じ国に生き、同じ社会を見つめているような気がします。でも見ている社会は同じでも、各々の心へどう映しだされているかは人によってかなり異なっているのではないかと思います。歳、性別、家族、生まれ育った環境、学校、職場などをはじめ、その他様々な要素が複雑に重なって一人ひとりの物語があります。つまり私たちがわかりあうことは簡単なことではないということです。現代社会においてSNSが発達し、自分の感覚に近いものばかりがおすすめされることで人々がそのコミュニティ内の価値観ばかりを吸収し、結果人々の間での分断が進んでいるという理論を聞いたことがあります。私たちの多くは、この背景を見落としているのではないでしょうか。日常なら、互いが否定されたり排除されたりするかもしれないといった恐怖もあるかもしれません。ですが、決して攻撃されることのない早稲田哲学カフェという場では、安心して自分の心を開き、自分の知らない感覚の持ち主に耳を傾けることができます。また、そのうえでその日初めて自分の人生と交差したにも関わらず、相手の感覚に共鳴したり逆に自分の感覚が共感してもらえたりした瞬間は、なんとも言えない充実感に包まれます。


これからの哲学対話の場が楽しみです☺️

きみか

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?