忘れられない君へ

1.出会い

君と出会ったのは、
海上で開かれた船の上のパーティだった。

君と出会う2.3週間前。
当時婚約してた人に理不尽な理由で
話し合いもさせてもらえずLINEで
「婚約破棄させて欲しい」
と連絡が来た。

突然のことでよく分からず話し合いもさせて
もらえないのも納得できなくて、
大人の納得の仕方として慰謝料請求と
必ず返すと彼が言った言葉を信じ
婚約もしてるからと思い代わりに出してた
お金の返済も請求したくて数日かけて
やっと話し合いの場を作ることができた。

今思えば婚約してた彼の悪いところに目を背けて
婚約してるからと全ての言葉を
信じてしまった私も悪いのだけど…

結局話し合いをしても相手は、
お金を払いたくないからと被害者面されて
散々な言葉をいくつも投げられた。
そのうちストレスで不眠症になり、
ご飯も思うように食べれなくなり
周りに痩せすぎと心配されるくらい疲弊していった。

そんな時にたまたま出会った人に
船のパーティーに一緒に来て欲しいとお願いされた。
疲弊している今の状況で行ってもっと思って
最初は、断った。

でももういっかい考え直して、
このパーティーをきっかけに新しい自分になろう
って思ってパーティーに行くことにした。

その時の目的は、仕事の為に経営者の人と
話していろいろ吸収しようと思っていた。
友達に冗談でいい男見つけてくるわ!って
言ったけどあんな事あったから
誰とも付き合う気なんてさらさらなかった。

そして当日。
どこまでフォーマルにしていいかも
分からなかったからお昼すぎに美容室に行って
ヘアセットをしてきた。
その後にドレスコードが白だった為
新調した真っ白なワンピースに
グレーのヒールを履いて誘ってくれた人と
集合場所まで行った。

集合場所について周りを見ると綺麗なお姉さんが
いっぱいで、内心自分になんて自信はなかった。
人を信用できる程の精神状態でもなかったけど
せっかく来たんだし楽しもう!と気持ちを
切り替えて船の中へ1歩踏み出した。

船の中に入って、たまたま私の隣に座ったお姉さんと
仲良くなって3人で会話をしていた。

しばらくして1人のお姉さんが
何か食べ物と飲み物を取りに行こうと誘われて
3人で食事があるテーブルに向かった。

お姉さん達と会話しながらお皿に食べたい物を
持っていると男性1人に声をかけられた。

「あの…もし良かったら一緒に飲みませんか?」

それが今も忘れられない君との出会いだった。
きっと君と出会うまでの数週間の出来事が1つでも
欠けていたら君と会うことなんてなかった。

だからね…

To 忘れられない君へ
『君と出会えて良かった。
私に声をかけてくれて、
出会ってくれてありがとう。』


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