あなた本当にそれで良いんですか親としてと言いたい人に出会った

私は医療関係の仕事をしている。


先日、院内がごった返している夕方、ある女性がカツカツとハイヒールを鳴らしてやってきた。キャリアウーマンっぽい女性。
いきなりこう言った。
「Aクリニックで混んでいたので断られました。かかりつけ医はたくさんありますが、こちらにも受診した事があります。子供が熱を出しているので診てください」
当院の発熱外来は基本予約制だ。
今は、流行りの病以外にインフルエンザも流行っている。
院内は発熱以外の患者様でいっぱいで、発熱外来も待ちがタンマリ出ていた。
予防接種も院内診察も検査も無茶苦茶混んでいて事務、看護師、技師は皆が死ぬほど忙しくしていた。
尚且つ、うちは小児科をかかげていない。
その人が断られたAクリニックは小児科もかかげている。
私は「Aクリニックさんに行かれてください。うちは今はとてもじゃないですがお受けできません。ごった返していて待ち時間もAクリニックさんより長くなります、確実に」と伝えた。
同じ地域にあるクリニックの状態は大体想像がつく。
だからそう伝えたらそのお母さんが一言言い放った。
「医師会に訴えます」
そう言い残しカツカツと去って行った。
ここまで読んでくださった皆さんはどう思われただろうか?
この話でまずこちらが言いたい事が3点ある。
1点目。かかりつけ医とは信頼出来る医師でどんな病気でも対応し、必要なら他病院の適切な診療科に紹介してくれる自分の体、病歴を知ってくれているたった一人の医師の事だ。
受信した事があるからかかりつけ医ではない。
たくさんある?なんじゃそりゃ。意味がわからん。
2点目は、診療科を見なくてはならない。子供を診察しない訳ではない。時間があればそれなりの年齢なら風邪くらいなら診療はする。しかし子供の身体は大人とは違う。
まだ未完成なのだ。
ましてや体質がはっきりとあり、最悪、悪い医者に当たれば肺炎や脳炎など引き起こす。
子供にとって、かかりつけの小児科とは大切なのだ。
3点目は「医師会に訴えます」
おそらく、この女性は診察してもらえなかった事に腹を立てたのだろうが、医師も医療従事者も人間だ。
医師会に訴えたとて、おそらく「そうですか。今は忙しい時期ですから」と流される。
逆にこのお母さんはこう言って、次回またうちを受診するのだろうか?できるのだろうか?
まあ、それは知らん(笑)

最後に一言言わせてください。
お母さん、あなたのお子さんだけが病気ではありません。
「受診してやってる」(笑)
ありがとうございます。
でもあなたがお金持ちでも高名でも、病人は皆等しく、またルールも守らなくてはなりません。

あなたが自分を賢いと思っているのかもしれませんが、私達から見れば、あなたはただのクレーマーです。

次回、またお目にかかれる日を楽しみにお待ちしています。

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