自分のため

 いつから損得勘定で動く人間になったのだろうか。私は同じ立場なのに自分の方が仕事が多いなどということに不満を抱いてしまう性格だと思う。家の手伝いでさえそうだから。ただ、大抵のコミュニティでは全く同じ役職や係、立ち位置の人はいないため、全ての仕事を平等にというのは不可能だとは理解しているが。
 逆の視点もある。自分がやるべきことを他人に任せてしまったという、相手に損をさせてしまった、自分は思いがけず得をしてしまったという状況も落ち込む。

 ボランティアをかじってから考えるようになったのだが、「他人のため」とは、いったいどういうことだろうか。「他人にしたことは自分に返ってくる」という言葉もある。結果として他人のためにもなる行動ではあっても、その行動を選ばなかった自分に後悔しないための選択であり、全ての行動は自分が納得する選択をした結果、つまり「自分のため」の行動だと思っている。このような思考回路になってから、自分には無償の愛みたいなものが欠けているのかもしれないと感じる。説明できない行動が苦手だ。

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