どの炭水化物を摂ると痩せるのか?
炭水化物を摂ると肥るからと
控えていませんか?
必ずしもそうではありません。
肥満につながる炭水化物の種類が何かについて、
4年毎に調査された研究の成果が
ハーバード公衆衛生大学院のYi Wan氏らにより、
英一流誌BMJの2023年9月27日号で報告されました。
https://expertdrq.com/l/750474/42047/b/14338912
研究グループは、1986年から2014年まで、
4年ごとの炭水化物摂取量の変化と体重変化との
関連を大規模前向きコホート試験をして、
総合的に検証しました。
被験者は、糖尿病、がん、心血管疾患、呼吸器疾患、
神経変性疾患、慢性腎臓病、消化器症状、
全身性エリテマトーデスの基礎疾患のない、
65歳以下の男女13万6,432人で、
4年ごとの体重変化をみたのです。
その結果、
摂取量の増加と体重増の正の相関関係が認められたのは、
精製穀物(摂取量100g/日の増加につき体重0.8kg増)、
でんぷん質の野菜(同2.6kg増)でした。
逆に
摂取量の増加と体重増の負の相関関係が認められたのは、
全粒穀物からの炭水化物(摂取量100g/日の増加につき体重0.4kg減)、
果物(同1.6kg減)、非でんぷん質の野菜(同3.0kg減)でした。
つまり、
精製穀物(白米など)とでんぷん質の野菜(お芋など)
を食べると肥るが、
全粒穀物(玄米等)と果物、でんぷんの(少)ない野菜
を食べると、痩せるということです。
さらに代替分析では、
精製穀物やでんぷん質の野菜、砂糖入り飲料を、
同量の全粒穀物、果物や非でんぷん質の野菜に
置き換えることで、体重減となることが認められました。
長期的な体重管理において、
とくに過体重や肥満の人では、
摂取する炭水化物の品質と供給源を
何にするかが重要であることが、わかります。
適正体重で健康的な毎日を送るには、
何をエネルギー源にするかで、
決まってくるということですね。