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小説『ビオレタ』を読んだ正直な感想【日記のような何か】

【ビオレタ】という小説を読みました。
その感想を正直に言います。

あのーーー。

面白かったです!


ざっくりとしたあらすじを説明すると。
小さなお店の雑貨屋?インテリア屋?で働くことになった主人公がそのお店の商品である【棺桶】というもの共に色々起きるというものです。

その棺桶は人間サイズじゃなくて、手の平に乗っかるぐらいの大きさなんですが、その棺桶の中にお客さんは色々入れて、それを埋葬するという儀式めいたことをやっています。

その儀式によって心の整理ができる。そしてそのお店は、辛さを抱えた人々に対して少しだけお手伝いをしている。という感じだと思います。


全体的に思った感想としては、すごい優しい話だなと思いました。なんか登場キャラみんなが、まあどうでもいいか…と思いながら人のことを助けたがっているというか、自然と親切ができる人というか。

でもちゃんと優しいだけじゃなくて、他人に無関心なところもあるから、そこがスパイスになっている気がします。

は?お前のことなんか興味ねえよ。でもちゃんと面倒は見るよ。みたいな。


そんな環境の中で主人公が成長していく感じの小説かなと思いました。


お店にいろんなお客さんがやってくる。そしていろんなものを棺桶に入れて儀式をして行って心の安定を願う。という構成です。

なのでお客さんがどのような悩み、というか棺桶に入れたいものがあるのか、という話が展開的に進んでいきます。

Aさんに棺桶を売ったら次はBさん、という感じで進んでいきます。そういう意味では結構分かりやすくて読みやすいですね。そういうのが好きな人にはいいかも。

でもその店員とお客さん、という関係性だけではなく、その裏では店員(主人公)と店主という関係性も一緒に描かれていきます。

店主が割と厳しい人というか不愛想な人なんだけど、お客さんに対してはちゃんと心の中にある慈愛をもたらしていて、そのギャップやペルソナの違いがいい感じです。

そしてその店員である主人公には不愛想なのに、お客さんには優しいという店主に主人公はなんやかんやで惹かれていきます。それはちゃんと優しいとわかっているから?


あと、主人公の性格が結構、斜に構えている、というか考え方にいちいち毒があるのでそれがちょっと嫌でした。なんでこんな嫌なこと考えないといけないんだ!って思った。でもまあそれが魅力でもあるし、それが後半でどう生かされるかというのも予想するのが楽しかったです。


つたない感想ですみません。いろいろ書きましたが、面白かったという事です。

気になってみた方は読んでみるといいと思います。

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