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4月、クレムリンの分裂

4月27日 モスクワタイムズ:(2,383 文字)
クレムリンが分裂(ただし、日本のロシア専門家の予想の逆方向)

ロシア軍は、新たに命じられた縮小戦略、国の東部でドンバスに侵入するというはるかに控えめな目的のために、キーウを占領という大きな目標を放棄ししたことに大きな不満を抱いている。
彼らは、失敗の原因となる誤情報を提供した、FSBに主に怒りの矛先を向けている。
戦争はロシア社会を大きく分裂させた。

私はジャーナリストとして、2月24日に侵攻が始まったとき、ロシア軍と諜報局の情報源の多くを失うだろうと覚悟していた(誰も話してくれなくなるだろうと)。
結局のところ、ジャーナリストに自分の属する組織の腐敗について愚痴を言う事と、公に反戦の立場をとって情報を漏らすことはまったく別ものだからだ。
そして確かに、戦争の最初の月は、いくつかの情報源は電話やメッセージに答えることを拒否していた。しかし、状況は劇的に変化した。

先週、私たちは軍隊とFSBの情報源から、 ウクライナの政治情報を収集報告しているFSB第5局のセルゲイベセダについての情報を多く受け取り始めた。セルゲイ・ベセダ将軍はモスクワの悪名高いレフォルトフ刑務所に送られたという。そこは、スターリンの大粛清以来、ひどい評判のある場所だ。
その地下室で無数の犠牲者が殺害されている。
刑務所では、ベセタの記録上の名前を変えてまで逮捕の詳細を隠そうとしたとういう。
(ロシアの捜査当局の捜査委員会は、ベセダの刑事訴追の事実を否定している。)
元スペツナズの古い情報源からのメッセージは"「素晴らしい!」 でした。
FSBの経済安全保障局の情報源はすべて真実だと認めました。
べゼタの窮状に関する動画は、ロシア国内で見れるYouTubeで数百万回の再生回数を記録しており、国営放送番組で広く議論されました。
噂はさらに広がり、ベセダ逮捕に関する情報ははライバル機関である対外情報局SVRによって提供されたと示唆されたりもした。

これは、軍隊とFSBが、多大な犠牲者と無謀で無計画な戦争を間違いであると結論付けたということだろうか?
答えはノーです、まったく逆です。
ロシア軍は、戦争の当初の目標を縮小することを重大な誤りであると信じています。
彼らは今、ロシアがウクライナと戦っているのではなくNATOと戦っていると主張しています。
上級将校は、ウクライナのインフラの重要領域に対する空爆の禁止のような制約下で自軍が活動する限り、西側同盟は(ますます洗練された兵器の供給を通じて)全力で攻撃してくると結論付けました。
要するに、現在、軍は国民総動員による全面戦争を要求しているのです。
彼らの欲求不満は非常に激しく、公共の場に溢れ出ています。
現州兵であり元スペツナズの有名な(別名ブロガーRAZVEDOS)アレクサンダー・アルチュノフは、ビデオを通じてプーチンに嘆願しました。

彼は、大規模な空爆か戦争終結かの選択を迫りました。
このビデオは、特にVKのロシア軍支持派や、ロシア軍のTelegramチャネルで話題になりました。
ロシア空軍のテレグラム「FighterBomber」は、4月12日にNATOの兵器供給についてコメントしました。
「NATO諸国がロシアよりもはるかに多くのミサイル兵器を持っていることは明らかです。」
FighterBomberは、ロシア空軍が西側の物資の流れを阻止できると楽観視しながらもウクライナが勝利に近づくようなら、「ほぼ確実に核兵器の使用を促すことになる」と言っています。

ルスタム・ミネカエフ将軍

https://mind.ua/en/news/20240166-the-russian-defense-ministry-named-the-goals-of-the-second-phase-of-the-special-operation-in-ukrai

そして4月22日、ロシア軍のルスタム・ミネカエフ将軍は「ドンバスとウクライナ南部の完全な支配を確立することを目的とした「特別作戦」の第2段階を発表した。
ロシアの報道では「この作戦はクリミアだけではなくウクライナ経済へも重要な影響を与える回廊を作ることです」とミネカエフは言いました。
「ウクライナ南部を支配することは、トランスニストリア(モルドバのロシア駐屯地の離脱地域)のロシア語を話す人々の抑圧解放の方法の一つです。」
これは奇妙な出来事でした。
ミネカエフは中央軍管区の副司令官でしかないのに、防衛産業連合の年次総会のあらゆる場所で彼の意見を表明したからです。
最も説得力のある説明は、最近の参謀会議で聞いたことに興奮しすぎて、その後の最初の公開会議で口を滑らせてしまったのではないかということです。
とにかく、それはロシア軍が戦争をしたくないということではなく、もっと多くの戦争を望んでいるという事を示していました。

公的にも私的にも、軍隊内での全ての議論で欠けているのは、国防相であり戦争の公の顔であるセルゲイ・ショイグに対する批判です。
どういうわけか、ショイグはロシア軍の威厳を保ち、すべての怒りをロシア軍から遠ざけることに成功しています。
ロシア軍は、プーチンに誤情報を提供したことでFSB第5局と諜報局を責めるだけでなく、この軍事戦略の変更について、プーチンさえも責めていると個人的には聞いています。

2014年、ロシア軍がクリミアを迅速に占領したとき、軍と諜報局とプーチンの立場は一致していました。
彼らはクリミアを併合するというプーチンの決定を完全に支持し、それが行われた方法に熱心でした。
2022年には非常に大きく異なります。それは重要ですか?それは非常に重要です。
シロヴィキ(諜報局)が大統領との距離を置くのはこれが初めてです。
これはあらゆる種類の可能性を開きます。
(終わり)

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