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豪州備忘録25日目

基本的に大学の授業は午前中で終わるが水曜日だけはビジネスクラスと呼ばれる授業が午後にある。これはたぶん九大経済学部がよかれと思ってプログラムに組み込んだ授業なのだが、この授業がなんともつまらない。今回はそんな授業について書いていく。

留学は5週間でビジネスクラス(以下チクビ)は週に1回しかないので5回しかない。その時点であんんまり効果がなさそうなものだがよくわからないのはここからである。この大学は医療系や調理、化学などいろいろな分野のコースがあり、てっきり私たちも経済学のエキスパートみたいな先生に経済学を教えてもらえると思っていた。ところが初日に現れた先生は化学を専攻していた先生だった。ビジネスとはどういう意味なのかこの時点では全くわからなかった。チクビの5回の授業のうちの2回は午前中にやったような英文法やら英単語やらいたって普通の授業だった。これなら午前の授業だけで十分じゃないかと思った。

その後の授業で急に風向きが変わった。いきなりジョブインタビューの練習が始まったのだ。ペアワークで面接の真似事を始めたかと思えば、パソコン室で英語のレジュメの製作が始まった。一体俺は何をしているんだろうと思ったが、ある時ストンと腑に落ちた。たぶんチクビはオーストラリアで就職するような人向けの講座なのだ。だから面接もやけに力を入れているし履歴書も完成するまで作らされた。なるほど九大経済学部がどのような意図でチクビを登録したのかは定かではないが、察するに実践的なビジネス英会話を学んでくることを期待して派遣された我々は、オーストラリアで就職できるようになるレベルの過剰に実践的なコースをとっていることになるらしい。実践的といえば聞こえはいいが、海外でも通用するビジネス英語のスキルと、今すぐにでも海外で働けるような最低限の面接・履歴書作成スキルでは全く意味合いが違うのだ。

来週にはグループ別に模擬面接の動画を撮影編集してみんなでそれを見るというとても楽しいとは思えない授業が待っているのでちょっとうんざりしている。とはいえこの授業が全く無駄だと思うわけでもない。就職はいずれは考えないといけないことだし、海外でも履歴書の書き方も興味深い(Iのような一人称を使ってはいけなかったり、日本とは結構違う)。ただそういうのも踏まえて私が思うのは、チクビは多少プラクティカルに過ぎるのではないかということに尽きる。


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