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豪州備忘録30日目

シドニーで夜に風俗に向かう途中の話だ。
歩いていると路上にマカロンが落ちていた。最初見た時は石ころかと思った。その時僕はワインを飲んでいたし自分がおかしいのかと思った。でも何度見てもマカロンなのだ。茶色なのでチョコレート味なのだろうか。しかしどうして道端にマカロンなんか落ちているのだろう。しかも高級品バッグ店の曲がり角に。マカロンといえば日本でもそこそこな高級品だ。それがシドニーともなると高ければ一つ500円はしてもおかしくない。私ならもったいなくて落としたとしても軽くホコリを落として食べるかもしれない。マカロンを落とした人の気持ちは如何程だっただろう。

でもマカロンを落とした人のことは問題ではない。問題はマカロンにある。マカロンは地面の上であっても忘れ去られてなるものかとでもいうように、ヒビひとつなく街の片隅存在していた。そんなマカロンのことが2週間経った今でも忘れられないのだ。

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