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最近、皆さんはどんな手紙を書きましたか?


今はSNSが発達しているので、時間と手間がかかる手紙を好んで使う人は少なくなっていると思います。

私も生まれたときからある程度インターネットが普及していましたし、
中学生のときから連絡手段のほとんどがLINEでした。

なので「手紙」という文化は年々衰退しているのだと思っていました。


手紙が存在し続ける理由

でも、手紙って存在しなくなった過去の遺産ではないですよね。
じゃあ、手紙が今も存在できる理由って何だろう。

そう考えたときに、3つの理由があるんじゃないかと思いました。


1つめは、相手の時間を縛ることがないということです。
手紙は返答を急ぐ必要がなく、自分の好きなタイミングでいつでも見ることができます。
人によっては精神的に弱っている自分を鼓舞させるために、手紙を読む人もいるかもしれない。
また感謝の気持ちを伝えたいけど相手の時間を奪うことに気が引ける場合に、手紙を使うこともできますよね。


2つめは、人の文章にはその人の暖かさが宿るということです。
人には筆圧や筆跡、癖など特有の書き方がありますよね。
小さくて丸っこい字を書く人や習字の見本のようにきれいな字を書く人、何を書いているのか全く読めないほど暗号のような字を書く人など様々です。

けどそれはその人が書いたという証であり、文字や文章が持つ温かさでもあります。
これは携帯で入力した文字には出せない深みやその人らしさがあると思います。


3つめは、素直な気持ちを余すことなく表現できるということです。
私は相手に何か伝えたいことがあってもそれを上手に伝えられなかったり、
言葉に詰まってしまい相手を困惑させてしまうことがあります。
そのような経験から、「あの時の伝え方はよくなかったな」「あのことを伝え忘れたな」など、よく脳内反省会を開催することもしばしばです。

その点、手紙はよく考えたうえで文章を書くので、伝え忘れを減らすことができます。
そして直接本人に言えない気持ちを手紙にすることで、言えなかった心の内を伝えることができるかもしれない。

仮に読み返して「なんて恥ずかしいこと書いているんだろう」と思っても、一度相手に渡してしまえば取り消すことはできなくなってしまいます。
LINEのように送信取り消しなんて存在しないし、やっぱり送るのをやめたいと思ってなかったことにすることもできません。

けど、その分自分の気持ちに正直になれます。素直な気持ちを伝えることはできます。手紙はそんな魔法のような存在なのかもしれないですね。


手紙を書くきっかけ

私が今回手紙を書こうと思ったのは、ちょうど記念日だったからです。
大切にしたい日だからこそ、ちょっと特別なことをしたくなりませんか。
なのでそんな特別な日に花を添える程度ですが、日頃の感謝を伝えるために手紙を選びました。

そして手紙にしたのは、
あえて言葉にしないほうがいいかもしれないと思ったからです。

言葉はすぐに伝えられる分、発してしまえばすぐに消え去ってしまう。
相手が覚えていない限りそれはなかったことになってしまうし、
たとえ相手が覚えていても、その人の持つニュアンスが付け加えられてしまい、
それはもう、純粋な私の言葉ではないように感じてしまいます。

だから、私の綴った言葉で、ニュアンスで、価値観で伝えるためには手紙が1番だと思ったんです。

そして最後に


何かを伝えたい相手がいるなら、先送りにせず伝えたほうがいいと私は思います。これは私の死生観でもあるのですが、

朝目が覚めたら、大切な人がこの世からいなくなってしまうかもしれない。

さっきまで隣にいた存在が、突然いなくなる日が来るかもしれない。
と心のどこかで感じています。

私は「あの時、ああしていたらよかった」「こうしていたら未来は変わったのかもしれない」と現実にならない後悔をするような人生は極力減らしたい。
だから今回手紙を書いて、思いを伝えられてよかったなと思いました。


この投稿が、皆さんの何かを踏み出すきっかけになれたらと思います。

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