『しかえし優等生』は、ひなこいの聖典だ【シャニマス感想】
シャニマスの過去シナリオを後追いして、その魅力を再発見するのがこのシナリオ評シリーズ、『ワンダリング・シナリオ・チェイサー』。
今回取り上げるシナリオはコチラ!
S-SR【しかえし優等生】福丸小糸!
というあらすじでございます。
それでは振り返って参りましょう。
◾️雛菜と小糸の関係って、よく分からなくない?
幼なじみ集団ノクチルを見ていて、
「雛菜と小糸の関係がちょっとよくわからない」
と思ったことはないでしょうか。
私はあります。
厳密に言うと、
「雛菜⇒小糸の感情がわからない」
という感じでしょうかね。
雛菜から透、
雛菜から円香、
は結構わかりやすいと思うんです。
雛菜⇒透は、
めちゃくちゃラブな人。一緒に楽しいことをノリノリでやっていく関係。みたいな感じ。
雛菜⇒円香は、
ズケズケ言うし言われるけどなんだかんだ言って好き。遠慮なしに言い合うタイプの仲の良さって感じ。
この2人と比べてですよ。
雛菜⇒小糸ってちょっと難しい。
透に対してみたいに、「好き~♡」ってベッタリ懐く感じでもない。
円香に対してみたいに、お互いノーガードにやり合うけど信頼してるみたいな感じでもない。
それに、真面目で優等生な小糸と、我が道を行く雛菜は真逆の性格と言えます。
もしこの2人が幼なじみでなかったら、多分仲良くなってないんじゃないかなあ……。
まあそんな感じで、
雛菜から小糸への感情は、他のノクチルメンバーと比べて少しわかりにくい気がします。
しかし!
そんな雛菜と小糸の関係がよくわかるのが、
【しかえし優等生】のコミュなのです!
もちろん、イベコミュやプロデュースシナリオを見ていけば、ちゃんと理解できます。
ですが、一番手っ取り早く理解するには
【しかえし優等生】がオススメです。
【しかえし優等生】は‘ひなこい‘の聖典なのです。
◾️ひなこいの良さが凝縮されたコミュ
SーSRのコミュということで、そんなに長くないお話ですが、雛菜と小糸の魅力が野菜ジュースばりにギュッと詰まっております。
【しかえし優等生】がどんな話かっていうと、雛菜にチクッとしたことを言った教師に小糸ちゃんがささやかな仕返しをする話。
この話では、
小心者だけど人のためなら勇気を出して怒れるという小糸の魅力
そして、
そんな小糸ちゃんの思いと頑張りをしっかりキャッチできる雛菜の魅力
が描かれています。
◾️小心者だけど友達のために怒れる小糸ちゃん
小糸ちゃんにとって雛菜は、幼なじみで友達。長い間一緒にいるから雛菜の良いところもいっぱい知っています。
ですが、学校の先生はそうではない。
学校での素行があんまりよろしくない雛菜に、先生はあまり良い印象を持っていないようでして。雛菜にチクッとしたことを言った先生。
とは言え、そこまで悪意のあるものではありません。
先生の発言にはボイスがついていないので正確なニュアンスがわからず断言はできませんが、文字で見る限りちょっとした冗談ぐらいの感じではあります。雛菜も気にしていませんでした。
しかし、小糸ちゃんは納得がいきません。
そう思った彼女は、先生にちょっとした反抗をします。
どんな反抗をしたかはぜひご自身の目で確かめてください。
小糸ちゃんのした反抗は、非常にささやかなものです。
というか、反抗と呼んでいいのか?というぐらいのもの。
ですが、真面目な彼女にとっては、非常に勇気がいることだったんですよ。
反抗をした後、ぴゃ~!!!っと走り去っていたことからも、彼女がどれだけ勇気を出したかはわかりますね。かなり無理をしています。
それでは、なぜそんな真面目な彼女が無理をしてまで先生に反抗をしたかと言えば、それはもちろん雛菜のことを大事に思っているから。
雛菜ちゃんのことを何も知らないのに、意地悪なことを言わないで欲しい。
そう思ったからこそ、ビビりながらも彼女は反抗をしたわけです。
仮に、円香や透が同じような感じで先生にチクッとしたことを言われたとしても、同じように行動したでしょう。
ですが、雛菜は特に人から勘違いをされやすいので、ここまでしっかりとした反抗をしたんじゃないかなと個人的には思っています。
というわけで、小糸はぴぇっ……となりつつも人のためなら勇気を出せる素敵な人なのです。
◾️自分の理解者でいてくれる小糸が嬉しい雛菜
このコミュで分かる小糸の魅力を述べましたので、次は雛菜の魅力について話をさせていただきます。
【しかえし優等生】のメインはやっぱり小糸ちゃんだと思うんですよ。そりゃそうですよね、小糸ちゃんのサポートカードのコミュなんですから。
現に私はここまで小糸ちゃんの魅力について長々と書いてきました。
しかし、私はこのコミュを通して、メインである小糸と同じくらいに雛菜が魅力的に描かれていると思います。
自分のために勇気を出して慣れない反抗できるのが小糸の魅力だというのは、既に述べたとおりです。
一方、そんな彼女の思いや勇気をしっかり受け取って嬉しく思える感性が雛菜の魅力です。
小糸ちゃんが自分のために怒ってくれたのが嬉しいのはもちろんですが、小心者なはずなのに雛菜のためなら勇気を出して反抗できるそのガッツを嬉しく思っているんですよ。
普段から強い人が反抗するのより、ビビりがちな人が反抗する方がすごいじゃないですか。
小糸ちゃんも同じことで、ぴぇ……となりながらも人のために勇気を出した。
例えその反抗がささいなことであっても、それは立派なものです。
また、それだけ行動ができるのは本当に雛菜のことを大事に思っているからですよね。
そんな小糸ちゃんの思いとガッツを、雛菜が全部分かってくれているのがアツいんです。
小糸ちゃんは頑張った。
雛菜もそれを受け取った。
思いがしっかり伝わっているところにグッときます。
雛菜がちゃんと思いを受け取っているので、小糸の頑張りが無駄になっていないのが非常に良い関係だなと。
自分は勘違いされやすいし、それには慣れていると言っていた雛菜。
そんな彼女にとって、慣れないことまでして行動してくれるほどに、自分のことを大事に思ってくれる小糸は、大事な存在なんですよ。
冒頭でちょっと難しいと述べた、雛菜⇒小糸の感情ですが、【しかえし優等生】を読むことで理解を深めることができましたね。
雛菜は、自分の理解者でいてくれる小糸ちゃんが好き。
人のためにビビりながらも勇気が出せるガッツが好き。
その反抗がささやかなのも小糸ちゃんらしくて可愛い。
ひなこい、たまらねえぜ。
◾️2人のことがより好きになる良コミュ
というわけで、雛菜⇒小糸の感情、そして‘ひなこい‘の良さがよく分かる【しかえし優等生】を振り返って参りました。
雛菜のために勇気を出せる小糸。
小糸の頑張りをしっかりキャッチしてくれる雛菜。
雛菜のことも、小糸のことも、さらに好きになる良コミュですので、みなさんもぜひ読み返して見てください!
こうして世界にひなこいの火が灯った。
どうだ、明るくなったろう。
(日本史の教科書に出てくる成金の風刺画)
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