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植物の〈媚び〉を受信する。

僕が書く小説の主人公・伊佐時折いさときおりは、自分の思考をうまく言語化できないけども、言語以外の領域で問題を解決する。言語的な理解よりも先に、当事者の意志によって物が動く。

言葉を使わない情報の転送。現象 to 現象。
それはイルカのようなコミュニケーション。

机の上に活けた、名前のわからない花が僕の鼻梁を刺激する。甘い、ちょっとトゲのある香りだ。山吹やまぶきっぽく、またリンゴの花のようでもあり、花弁が4枚だ。

この〈unknown plant〉は確実に情報を発している。伊佐時折ならきっと、そこに乗せられた微かなびを受信するだろう。

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