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【日産・採用責任者は語る vol.5】俺が日産を立て直してやるよ!

次回に引き続き、日産自動車で新卒採用責任者を務め、現在は取締役や役員を指名する委員会を務める東郷さんを質問攻めにしたノンフィクションドキュメンタリーです(笑)。

今回のテーマは、
「日産という会社」・「日産へ新卒入社することの意義」

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【日産で働くことは、"世の中に価値を届けるという体験"】

周:話は変わりますが、日産自動車さんへ新卒入社することのメリットって何でしょうか。

東郷:まず、自動車である面白さは、自動車という製品を世の中に出すハードルがとても高いところ。安全性など国の規制がとても厳しくて、世の中に出すことが本当に難しい。そこに携わることで、世の中に価値のあるものを届けるという体験を積むことができるのが面白いよ。

次に、他の自動車メーカーではなく日産である理由は、中にいて日々感じるけど、日産の社風が風通しがとても良いところ。年功序列ではなく、若手からでも活躍することができる。早くから活躍したい方には向いている環境だと思う。例えば、入社後間もなくグローバル会議を主導して進めている新入社員もいるし、副社長に対して日々報告している若手社員もいる。

周:面白そう、、 もっと日産見てみればよかったかもしれないです笑

新卒入社を考えている方に、アピールしたいポイントは他にもありますか。

東郷:そうだね。チャレンジしたいと頑張る人にチャンスをくれる会社だと思う。私自身「人事からマーケティングに行きたい!」って言って行かせてもらって、マーケティングでも「もっと色んなことやりたい!」って言ってセールスの仕事もやらせてもらって。でも、せっかくチャンスを貰ったからには、めちゃくちゃ努力したけどね。今後は自動運転やシェアリングを普及させて、新しいモビリティ社会を考えていくような仕事がしたいと上司と話しているよ。

周:聞けば聞くほど魅力的です、、笑

日産記者かいけん

【現在の日産に入る方には、"私が会社の立て直しをする"という気概を持ってほしい】

周:ただ大変申し上げづらいんですけど、日産って元会長がレバノンに行ってしまったり新たに重役へ任命したからが某会社へ引き抜かれたりと中々大変そうなイメージがあります。そんな世間のイメージを踏まえて、その上で新卒に求めることって何かありますか。

東郷:確かに、会社に対して経営層が揺れているイメージを世間からもたれているよね。実際に会社で働いていて、一連の騒動でお客様が離れていってしまっているという危機感が正直ある。とにかく回復しつつも、自動運転や電気自動車をで業界をリードしなくてはいけない、今すごく大変な時期にあるのが日産。

そんな中で入ってくる新卒には、安定志向の学生は向かない。一連の騒動で大変な状況に置かれているということを知ったうえで、俺が日産を立て直してやるよ!くらいの気概を持った上で入社してほしい。日産の社風や商品、面白いものがたくさんあるので、そういうところに共感してくれたら嬉しいです。

周:言いづらいこともあったと思いますが、答えていただきありがとうございます。少しでも多くの新卒学生へこのメッセージを伝えられるように頑張ります。

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【 真に突き抜けた人は、自分の意思を燃やし続けてる 】

周:話がまた変わってしまうのですが、今同じ自動車業界のT社さんでも終身雇用は限界を迎えたという話が聞かれる中で、新卒採用した方を終身雇用することはとても難しくなっていると思っています。日産は、ぶっちゃけ新卒採用した学生をどのように育成していく予定ですか?
(もちろん、育成されるのを”待っている”という受け身な姿勢だけでは足りないとは思いますが、、、)

東郷:うーん、そうだね。まずは、大企業って大量のお客さんと大量のお金を抱えていて、一人でできる仕事はまずない。そこで、まずは仕事の進め方とか含めて教えてもらわなければならないんだよね。最低でも1年は仕事を教わる必要がある。そうじゃないと大きな仕事ができない。

1年しっかりと教わった後は、教えてもらうことと自分で考えて意見を発信していくことのバランスをもつことが大事。自分で考えることが求められるから、考え続ける型を学生時代から持っておかないと大変だと思う。

周:大きな仕事をする為の研修、、、大企業ならではですね。数多くの人を巻き込まないと仕事を進めることが難しいから、まずは仕事を進めるための作法を学ぶ必要があるんですね。

ここに付随してですが、最近コンサル・ベンチャー志望の学生が増えているのはここが原因なんじゃないかと思っています。なんというか、最初の1・2年で「その学生の角」がとれてしまう可能性を懸念して、1年目から裁量権を持ってバリバリ働けそうなコンサル・ベンチャーを志望する学生が増えている気がしています。東郷さんは、この点どう思われていますか。

東郷:何を持って”角”とするかにもよるけど、正直、大企業に入ったら人当たりに関する角は取れると思うよ。大企業では一人でできる仕事はなくて、1+1を3にしていく仕事スタイルが求められる。仕事仲間同士ぶつかってしまうと仕事にならないことがあるから、そこは仕方ないと思うよ。

ただ、取っちゃいけない角もあって、どんな状況であっても自分の意思を忘れないことが大事。自分の意思を忘れてしまうと、仕事がつまらなくなっちゃう。

自分の意思が消えてない限り、燃え続けてる限り、私は角が取れてるとは必ずしも思わないしね。


【 自分の心地良い環境を自分で作る 】


周:お話を聞いていく中で、東郷さんは常に自分の意思を持ち続けて仕事をしてきたように感じられました。何というか大企業で働く上で必要な仮面と個としての角を両立させるのが上手だと思いました。両立させるために工夫していることとかってあるんですか。

東郷:心の中では色々なことを思っているよ。そうだなー私の場合、怖い上司の下で働いた経験が大きいかな。自分に合わない環境で働くことはその時が初めてで、その場面で自分を変えて上手くやろうとしたら、色々と上手くいったんだよね。

その時の経験から、自分の心地よい環境を自分で作ることの重要さが身に染みている。自分で居心地の良い環境を作りたいと思って、色々考えながら動いているよ。今なら上司が代わったとしても上手くやっていける自信がある。

やっぱりね、楽しんでやった方が成果出るよ。

周:自分の心地よい環境を自分で作るか、、勉強になります。

東郷さんのお話はごもっともでその通りだなーと思うのですが、東郷さんのように自分の意思を持ち続けて大企業で働き続けることが出来ている方はさほど多くないのかなと思っています。私自身角(自分の意思)はなくさずに過ごしていきたいのですが、大企業の教育期間で角がとれてしまうのではないかと考えています。どうすれば角をなくさずに大企業で過ごしていけるのでしょうか。

東郷:周りと上手く会わせつつも、自分の角を消さないことかな。それと誰かを折るのではなく、自分が折れることを覚えること。ここでいう角って確固たる意思のことね。

周:消さないって大事ですね。気を付けて働きたいと思います。

自分の意思を消さない・持ち続けるという東郷さんの姿勢には、なにか強烈な価値観とか背景がある気がしています。そもそも根本的な部分で意識している価値観とか心構えって何かあるんですか。

東郷:自分で自分を折るポイントは、自分の価値がなんだか分からなくなってしまったときってことかな。

自分自身を守るためにも、価値を発揮できているかどうか・出来ていなければ勉強しよう等、自分の意思を探すことは常にしているよ。



【 東郷から、この記事を読んでくださった皆さまへ 】

私は、日本の学生は優秀で可能性をたくさん秘めている、心からそう思っています。だからこそ学生には就活をゴールにするのではなく、その先、社会人になって活躍できる人材か、世界で戦える人材になれるか、そこを見据えてもらいたい。要は地区優勝を狙うのではなく、オリンピックで優勝することを目指して、学生のうちにいっぱい力を付けて欲しい。その目標があれば社会に出て絶対活躍できます。

そして就活は、その通過点として、力を付ける良い機会です。今まで考えたことが無いくらい世の中のことを考えて、自分のことを考えて、最後は自分で決断を下す。とても労力がいるし悩むと思いますが、その苦労や痛みがあってこそ成長します。就活は綺麗にまとめ上げるのではなく、たくさんぶつかって、この機会をフルに活用してください。

で、もしその過程で日産を選んでくれたなら嬉しいです。色々と大変な時期にいる会社ですが、中にいる社員・技術は世界トップレベルであり、私はこの会社に勤めていて後悔は全くありません。絶対復活してみせます。

最後に、この企画は、昨年度の弊社のインターンでお会いした周くんという(いい意味で)めちゃ生意気な学生と出会った事をキッカケに作成した対談記事です。就活を迎える皆さんに、何か視点を加えたい!という思いが一致して実現しましが、こういう縁ができるのも就活の醍醐味の一つだろうなと思います。とにかく生意気でしたが笑 心から周くんの活躍を応援しています。

いつか、皆さんとお会いできる日を、心待ちにしております!

日産自動車株式会社 人事部 東郷茉莉


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日産自動車・新卒採用ページ
https://www.nissanmotor.jobs/japan/NE/

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今後も、東郷さんの対談記事、就活体験談を発信して参ります。
もし宜しければフォロー頂けると幸いです。
https://twitter.com/carrier_shu20

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