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帝塚山の人気カフェChevron Coffee Roasters/Michiさんのストーリー(2/2)

大阪市住吉区、帝塚山の姫松駅から歩いてすぐの場所にある人気カフェ、Chevron Coffee Roasters(シェブロン コーヒー ロースターズ)のMichiさんへのインタビュー。前半に続き、後半では、Michiさんの少年時代、受験勉強の頃のお話や、これからの目標や夢にも広がっていきます。(中学・高校生の方にもぜひご覧いただきたい回です!)

目次
1. Michiさんの少年時代・学生時代
2. これからの目標・つながりから生まれる可能性
3. Michiさんの歩みから見えてくる、将来につながる考え方

Michiさんの少年時代・学生時代

ーお話は遡りますが、最初の勤め先(タリーズコーヒー)を退職して、本場のカフェで働こうと1年オーストラリアへ行かれたということで、英語はその頃から話せてたんですか?

実は、オーストラリアに渡る頃は、英語はあまり話せなかったんです。もちろん勉強はしていたけれど、話すとなるとなかなか・・・。そんな状態でしたが、まずは行ってみて、そこから何とかするしかないという考えでした。やっぱり机の上で勉強してっていうのと、実際に話す環境に身を置いてっていうのとは違うから、それなら英語を使う環境に飛び込もうって。

ー体験の中で身につけようというお考えだったんですね。実際に1年行ってみてどうでした?

日常会話や接客で話せるくらいにはなりました。ローカルの英語を話さないと仕方ないような状況で、何とか食らいついてました。働いていたカフェで他のスタッフの接客を横で見て、「そういう時はそんな風に話すんだ」って思いながら、真似をする。コーヒーを作りながら、英語も身につけていきました。

現地に行ってみて、やっぱり実際に使う英語、会話として受け答えをするのは、本で勉強をするのとは違いますね。準備は無駄じゃなかったけど、特にオーストラリアの英語は独特のなまりがあって、「勉強してきたのと全然言い方が違うやん!」って苦戦していました。(笑)

-思っていたのと、実際に体験することって違いますよね。行ってみて気づくことの方がたくさんありそう。

昔から、「知識の量と経験の量を同じくらいにする」っていう考え方を大事にしているんです。勉強したことをちゃんと実践して、経験として持っておくっていうことです。コーヒーも英語も、勉強してきたことをちゃんと実践する。知識と経験を同じくらいの量にしておくと、知識だけで頭でっかちにならない。ちゃんと経験をするから、説得力のある言葉が持てるのかなと思っています。

-頭でっかちにならず、経験も大事に。まずはやってみる。そういう考え方って子供の頃からあったのでしょうか?どんな少年時代でした?

そうですね。昔からそういう考え方が自然と持っていたかもしれない。スポーツをいろいろとやっていて、水泳、体操、サッカー、中高はテニス、あと合気道もやっていましし、サーフィンもやっていました。どれも自分から「やってみたい」という好奇心でアクティブにやってました。

小学生の頃、僕あんまりゲームはしてなくて、テレビもあんまり見てなくて、見ていたのは流行りのアニメくらい。テレビも当時見なかった。マンガはめっちゃ好きでした。あとラジオも好き。

-当時どんなマンガやラジオ番組が好きだったんですか?

ジャンプはいつも読んでました。世代的に、ワンピースやNARUTOはど真ん中です。ラジオだと深夜ラジオをよく聴いてました。オールナイトニッポンは子供の頃から好きで、受験勉強の時も聴きながら勉強してましたね。でもテレビを見ないから、ラジオで喋っている芸人さんの顔を知らない中で、ふとテレビを見て、「あっ、こんな顔してるんや」という変な驚きはよくありました。(笑)

ラジオは今でも好きで、よくFMを聴きます。音楽もその流れで好きになりました。今だとスマホで海外のラジオを聴けるので、朝に焙煎しながら、気分に引っかかるいい曲があれば店のBGMにとプレイリストに入れています。

受験勉強といえば、中学3年のとき高校受験の勉強で眠気覚ましにコーヒーを飲んでいました。その頃に飲んでいたコーヒーが今につながってますね。

-Michiさんの原体験だったんですね。受験時代のお話について詳しくお聞きしたいです。

好きだった科目で言えば世界史と歴史、あとは現代文。文章を書くのが好きでした。学校での勉強自体はそんなに好きではなかったけど、色々なことを知るのは元から好きでしたね。
大学の頃も比較的にマジメな方だったかも。専攻が社会学部で、当時は「こんなん勉強して何になるんかな」という思う講義も、受けてみると意外に面白かったし、今になってちゃんと勉強していてよかったと思う科目もあります。
例えば、都市社会学というカリキュラムがあって、街のつくりや公園の位置づけといった「都市の仕組み」というものを学んで、それは今でも「店をどこに出すか」「店と地域との関わり方」を考えるのに生きていると思ってます。

ー大人になって生きてくるというものもありますね。逆に、もうちょっと勉強しておけばよかったと思うことはありますか?

僕文系なんで、数字に弱いんです。(笑) 高校の時、数学についていけなくなって、文系コースに進んだけど、今思えばやっておけばよかったなーって思います。お店を始めて経理作業などで色々と数字を扱うのですが、時間がすごくかかってます。今もその都度で勉強しながらやっていますが、前からもっと数字と仲良くなれてたらよかったなと思います。自分でお店をやるんだったら、文系でも数字には強い方がいいですね。(笑)


これからの目標・つながりから生まれる可能性

ー2021年4月のオープンから今年で2年目、これからやりたいことはありますか?

今年は何かイベントをやってみたいですね。去年は何もやっていなかったので。もちろんコロナの様子を見ながらだけど、お店にゲストを呼んで普段はないような料理を出してみたいなと思っています。

店外でのイベントも色んな方からお声をいただくことがあります。でも、お店を1人でやっているだけに、ここを閉めないといけなくなるので、なかなか参加が難しいですね。将来的に考えるかもしれないけれど、今はまだその段階ではないかなと思ってます。

まずは、このお店で行うコンテンツを何か考えて、いつもと違うシェブロンを作ってみたいなと思っています。サタデーズの時からつながらせていただいてる方たちがいて、皆さんそれぞれに色んなことをやっているんですよ。何かできたらいいなと考え中です。

ーそれは楽しみです。ずっとコーヒーの世界でやってきているから、その世界でのつながりが広がっているんですね。

そうですね。コーヒーの世界でも重鎮とよばれるような方からもよくしていただいていて、今日も、あるラテアートの世界チャンピオンの方がお越しでした。サタデーズの頃からずっと僕のコーヒーを飲みに来ていただいてる方で、シェブロンをオープンしてからも店から近いわけではないけれど、ちょくちょく来てくださっています。また違う日には、別のラテアートのチャンピオンがお越しでした。その方はご家族で普段使いとしてよく来ていただいてます。世界チャンピオンの目の前でラテを作るのは緊張しますよ。(笑) でもほんと皆さんによくしていただいてます。

-コーヒーを中心にたくさんの方との出会いがあって、今のMichiさん、シェブロンがあるんですね。


Michiさんの歩みから見えてくる、将来につながる考え方

ーこれまでMichiさんの歩みを振り返ってきましたが、もし中学・高校生の方でこれから将来の進む先で悩んでいるとしたら、どんな言葉をかけますか?

その年ごろだと、色々と悩むことも多いと思います。けど、「まずはやってみる」というのが大事かな。ちょっとでも興味があるんだったら、やってみて、そしたら自分に合う・合わないが分かってくるはず。

僕はわりと早い段階で「あ、コーヒー楽しい!これをやっていこう」と決まった方だと思うけど、何か情報を見ただけで合うか合わないかを決めるんじゃなくて、一度は体験・経験をしてみる。遠回りに見えるかもしれないけどその方が気づくことが多いはずです。仕事でも遊びでも、なんでも興味をひかれたなら飛び込んでやってみる。それがすごい大事なんかなと思います。

僕も今までの経験で、興味をきっかけに飛び込んでみてよかったことがいっぱいあります。例えばサーフィン。サーフィンの世界って、取り巻く文化やルールがあって、体験して初めて「あっ、こういう文化・ルールがあるんだな」とわかってきます。ネットやテレビでサーフィンを知るだけで終わるよりもずっと面白いですよ。

それに、海で知り合ったサーフィン仲間がシェブロンに来てくれることもあって、仕事につながってくることもあります。僕、コーヒーは好きだけど、コーヒーだけが好きなオタクになりたくはなくて、色んなところにアンテナを張って、サーフィンもするし、音楽も好きだし、色んなコミュニティとつながっていく。そうすると、またお店の活動にも生きてくるんかなと思う。

-知ったつもりで終わるんじゃなく、実際の体験から気づきや学びを得ること。インターネットが当たり前になっているからこそ大切な考え方ですね。

色んなところに飛び込むと、思った通りにいかなかったり、恥をかくことがあったり、一歩踏み出すことって、言うは簡単ですけど大変です。でも、得るものや、学びがいっぱいあります。

僕もここまでのインタビューで、良いように言ってますけど、今まで失敗したり恥をかいたりしたことがいっぱい。オーストラリアでも最悪なことってたくさんありました。(笑)
でもそんな最悪な日に、他のお店で飲んだコーヒーがすごい美味しかったりして、それで「自分もこんな美味しいコーヒーを一杯ずつ作っていこう」と思ったことは今でも覚えています。最悪な1日だった人を良い1日にするコーヒーを、良い1日だった人はさらに良い1日になるコーヒーを。オーストラリアでの体験から、その人の1日を良いものにする一杯を出せたらいいなと思っています。

-興味をもったらやる。一見つながりのないようなことでも、動くことでゆくゆくつながってくることがある。Michiさんのこれまでの経験から、若い世代の人にも伝わるものがあるといいですね。

そうですね、今シェブロンに来てくれているお客さんの子供たちが、僕の仕事ぶりを見て「こういう仕事したい。ここで働きたいな」と憧れてくれたら嬉しいですね。赤ちゃんの時から見ている子もいるんで、その子たちが将来この店でコーヒーデビュー、コーヒーを飲みに来てくれたらいいなと思っています。

-10年、20年、白髪のおじいさんになってもお店を続けなきゃですね。(笑) 

そうですね。大人になった子たちが「まだシェブロンある!」って来てくれて、「おー、まだやっているわー」って返せるように頑張ります。


ここまでご覧いただき、ありがとうございました。Michiさんのインタビューはいかがでしたでしょうか。Chevron Coffee Roastersのコーヒーを飲んでみたい、Michiさんに会ってみたいと思っていただける方が1人、また1人と広がっていけば嬉しいです。

Michiさんのお店、Chevron Coffee RoastersのHPはコチラ


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