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マッチングアプリの彼と別れた

ケイくんとの別れは突然だった。
切り出したのは私からだった。


今年の2月末に彼は借金の事を打ち明けてくれた。その内容にかなり驚いた。別れ話になってもおかしくなかったが、別れることはなかった。

その後仲の良い上司の恋愛事情を聞くことがあった。彼はアラフォーで、同い年の妊活中の彼女と同棲している。彼女が子供を産めなくても、別れることは考えていないし、結婚のタイミングを見ているそうだった。

その話を聞いて、ケイくんとは結婚できないかもしれないし、子供も作れないかもしれないけど、パートナーとしていれたら良いのかもしれないと思えた。やっぱり彼が好きだから、別れたいとは思えなかった。どうやったら状況を改善できるか考えるために時間を作ろうと彼に伝えのだった。

ある週末に実家から母と姉が来て、鎌倉旅行に行った。楽しく過ごす中で母が突然、
彼氏と結婚しないのか?
子供作るつもりはないのか?
などと聞いてきた。

私は彼の借金の話は伏せて、彼のことは好きだけど結婚はすぐにできないこと、子供も作れないかもしれないと伝えた。母は納得いかない様だった。
姉の子供を抱えながら、産まないと分からないものがあるんだよ、と言った。

母は父が大好きだった。その父は8年前に急逝したが。幸せな結婚生活だったと今でも何度も言う。
きっと、結婚して子供を産んだ経験から、それが娘の1番の幸せと思って言ってくれているのだろう。
愛し合う2人を見て育った私も、そんな風になりたいと思って育ったし、母の気持ちも分かる。

その後、姉がお風呂から出てきて、私が入った。それから浴槽にお湯を入れ、感情が溢れてしまい、30分程泣いた。泣くのは久しぶりだと思う。

私だって結婚して、子供が欲しい。
この歳になったらできていると思っていた。
だけど母の様に心から大好きだと言える人と結婚する事がいかに難しいのか、と現実を突きつけられる。

母の何気ない言葉が、私が今1番悩んでいる所に深く突き刺さった。

しかしながら、気付かされたこともあった。
私は結婚も子供も諦めようと思っていたが、やっぱり納得できていなかったんだと。

彼とは予定が全く合わずに1ヶ月ほど会うことが無かった。ただ毎日LINEでおはようとお休みのやり取り。電話も出てくれなかったりだった。
もう彼に期待せず、休日は自分の楽しむことをしようと予定を入れた。

久しぶりに彼に会ったのは水曜日の夜だった。
週の中日で疲れ切った私だったが、彼は仕事が休みで清々しい顔をしていた。
彼が家まで車で迎えに来てくれて、近くのファミレスまで行く。仕事や休日の話など何でもない話をして、何事もないみたいな雰囲気。

じゃあ家まで帰ろうかとなった時に、私が
私たちの関係についてどう思う?
と聞いた。

それがきっかけで、彼の借金の返済についての話になった。結局、彼は自転車操業なので完済は難しいし、結婚などは考えられないとのこと。
彼の生活には彼が生きるために必要だと思っている物やコトが多すぎて、それを維持するためにまた借金をする。自分を変えれないと言っていたが、変わろうと本気で思って無いんだと思ってしまった。

結局俺ってこんな人間なの。
と何度も言う彼。
それを言われたら、もう返す言葉がない。

話を聞いて、既に彼を信頼できない事、変わる事ができず尊敬できない事、これから先一緒にいる事が考えられないと思い、別れを切り出した。

今思えば、会ったときから触れたいとも思わなかった。一緒にいることに居心地の悪さを感じていた。

2月の話し合いから5月にかけて
別れを受け入れる準備をしていたように思う。

こうやって去年の9月から始まったマッチングアプリの恋は終わった。


今月私は33歳になる。

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