やり場のない思い

※本記事につきまして、心身健全でいらっしゃらない方は絶対にお読みにならないようお願い致します。

※個人や、特定疾患をお持ちの方に対する誹謗中傷ではありませんが、私自身の胸の内をありのままに綴った関係上、きつい表現になった箇所は有料とさせていただきました。

※誰かのためでもなく、収益化のためでもなく、note運営への貢献でもなく、私はこう思って生きているを綴るための有料部分です。簡単に購入していただく必要はありません、という意味での料金設定とさせていただきました。

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時々思い出す嫌な出来事がある。
それは幼稚園に通っていたころのこと。

私が通っていたのはお寺附属の幼稚園。
お弁当の時間に、ヤカンで飲み物が配られた。
夏場は麦茶、冬場はお白湯が与えられていた。

季節は冬。
斜向かいに座っていたN子ちゃん。
普段から私にくってかかるところがあった。
理由は不明。
お弁当の時間、私は包んでいたハンカチを広げ
中央よりやや手前にお弁当箱
斜向かいのN子ちゃん側にあたる隅に
コップを置くのを定位置としていた。

何が原因なのか、私が何をしたというのか
まるで覚えがないのだが、あるとき
おもむろにN子ちゃんは立ち上がり
斜向かいからニヤッと笑って
お白湯の入った私のコップを手に取り
私のお弁当箱の中にお白湯を流し込んだ。

白ご飯もおかずもびしょびしょのぐちゃぐちゃ。
とっても不味くなって、とても食べられない。
だけど、そんなことをされたなんて誰にも言えず
ふりかけかけて食べ切って家に持ち帰った。

何度か、別の日も同じことをされたと思う。

自分の中の決め事を変えるのは悔しかったけれど
コップの置き場を反対側に変えて、阻止した。

幼稚園のころの私は
曜日で履いて行く靴を決めていたり
この靴のときは、この靴下を履くと決めていたり
色鉛筆やクレヨンは絶対に見本通りに並べたり
妙なこだわりがあることは先生方も
知っていてくれたようで
コップの位置が変わったことにも
気が付いていてくれたようだが
理由を聞かれてもN子ちゃんのやったことは
言わないでいた。

思い出は夏に変わる。
夏祭りの団扇に
向日葵の貼り絵をすることになったときのこと。
私は自分でもビックリするくらい上手に配置でき
貼り付けた葉にクレヨンで描いた葉脈も
とてもバランス良く描け、大満足。
クラスの中の誰よりも上手に出来たと思った。
早く親に見てもらいたかった。
夏祭りが楽しみだった。
先生も、上手ねって褒めてくれた。その時は。

そんな中、N子ちゃんがお気に入りの男の子Y君。
ぶきっちょで、上手に出来なかったみたいで
浮かない顔をしていたのを今でも覚えてる。

後日、創作の続きをする日になり
私の団扇とY君の団扇がすり替えられてた。

私の棚に、Y君の団扇
Y君の棚に、私の団扇

私はこれは私のじゃないって先生に言った。
あなたの棚に入ってたからあなたのよって。
でも、私のはこんなヘタクソじゃなかった。

私のは、あの子が持ってるやつ。

上手に出来てるのが羨ましいのね。
あなたのも良く出来てるじゃないって。
先生も見たはずなのに。
私のひまわりが上手だって言ったのに。

ヘタクソな団扇に私の名前が書かれた。

親にも私はお絵描きが出来ない子と思われて。

そんな団扇を持って踊る盆踊り。
最悪だった。
宝物になるはずだった団扇は
見るのも嫌なものになった。

それを見て笑ってたのはN子ちゃん。

大嫌いだった。

記憶が曖昧だけど
私が白ご飯が苦手なのも
お白湯が苦手だったのも
出来るのに出来ないふりをしてしまうのも
これがキッカケ？

5歳や6歳のときのことを
全ては覚えていられない。

だけど、いくつかはっきり覚えている中でも
特に強く覚えている2例で
いずれも浮かび上がるのはN子ちゃん。
なんなら顔まで覚えている。

時は流れ、インターネットの時代になった。

インターネットを利用するにあたっての
個人情報とかいわゆるネットリテラシーの概念も
乏しい時代。

知ってる人の名前を
片っ端から検索したことがあった。
21、2歳のころだと思う。

当時利用していたSNSは
知り合いが知り合いを招待して入るもので
そこでは多くのコミュニティが存在していた。
卒業した小学校や中学校にも
年代別コミュニティがあり進路が分かれた友人と
SNS内で再会なんてこともしばしば。

卒園した幼稚園のコミュニティを見つけた。
そこにN子ちゃんがいた。
彼女は毎記事にカメラ目線の自身の写真を
貼るような子になっていた。

そこで彼女のプロフィールを目撃して
驚いたというか、腑に落ちたというか
それなのに悔しい気持ちは残っていて
この気持ちはどう処理したら良いのか

彼女は「社会不適合者」で
家から出られない引きこもりになっていた。