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葛藤!習い事を辞めるとき

現在小2の息子は、サッカー週3(土日含む)、スイミング週1、英語週2(正確には、オール英語の環境で過ごす学童・これを習い事と言うのなら)という放課後を過ごしている。

え、やらせすぎ?という声もなくはないが、本人がやりたいと言っているので、一旦は本人のやる気を尊重している(正直私はサッカーを減らしたいのだが、旦那がやらせたい&本人も特に嫌がっていないためそのまま継続中、、)。

だがここ数ヶ月、息子がスイミングに行きたくないと言い出し、辞めさせるべきか、粘って頑張らせるべきか、散々悩んだ末に前者を選んだ。

今日はその選択に至るまでのあれこれを記録しておきたい。

最初の習い事はスイミング

息子にとって人生初の習い事がこのスイミングであった。このスイミング教室は息子が通っていた保育園と提携しており、保育園にいる間に先生達が連れて行ってくれる&迎えに行ってくれるという働く親にとっては神システムで、年中から通っていた。

保育園の大部分の子達は年少から通っていたが、息子はみんなより一年遅いスタートとなった。
「僕もスイミングやりたいな」とずっと言っていたのに、私は先延ばしにしていた。

それは、このnoteでも何度か書いているように、【家を買う】という最重要ミッションが数年前からあり、全く違う地域に引っ越すかもしれない→中途半端に始めて、辞めて、また新しい環境で始めるのは可哀想→習い事は住まいが確定してから!という私の勝手な価値観のせいである。

それを、【そんなことを言っていたらどんどん貴重な時期を過ぎてしまう】【引っ越さなきゃいけなくなったら、その時はその時】【(今の習い事を)辞めたくないなら、それが家を探す時の条件(つまりエリアを変えないということ)になるだろう】という意見で私を説得したのは旦那である。
※注※旦那はこの時からそもそも家を買う気がない。

結局、家購入プロジェクトは途中で頓挫し、今もずっと引っ越していないのだが(爆)。

一年スタートが遅かったが、息子はめきめき上達し、進級し、今やみんなに追いついたどころか追い抜いた。

それなのになぜ、行きたくなくなってしまったのか。

息子の気持ち

息子の気持ちを聞いてみると、下記とのことである。

  • 嫌な子がいる(どんな風に嫌なの?意地悪されたの?などと聞いてもハッキリした答えは帰ってこない。意地悪はされていないようだが、なんか嫌とのこと。)

  • ずっと泳がなきゃいけなくて疲れる

  • 決められたものをずっとやらなきゃいけない、好きなように泳げない

  • 平泳ぎの足の練習が苦手だし足が痛い(クロール、背泳ぎをマスターして今は平泳ぎのフェーズ)

最初は「習い事なんだから、繰り返しつまらない練習でもやらなきゃいけないのは当たり前。そうやって上達するんだから。そのための練習なんだからね。」と言って、無理矢理行かせていた。

【なんか分からないけど嫌】だという友達の件に関しても、「嫌なことされたとか、言われたとかじゃないんでしょ?まぁ色々な子がいるんだからさ。みんながみんな仲良くなれるとは限らないんだよ。学校だって色々な子がいるでしょ。」などと分かったようなことを言って、無理矢理行かせていた。

それ以外は毎日の分刻みの発狂しそうなスケジュールの中で、息子の話をちゃんと聞いてあげられる余裕がなかった。

息子は我慢強い方で、色々あっても乗り越えていく&ガッツがある方だと親バカかもしれないが思っている。

そんな中で「嫌だ嫌だ、行きたくない」とずっと言い続け、熱が出た日にはほっと胸を撫で下ろす姿を見て、私のやり方は間違っているのか?と悩んだ。

習い事の辞め時・辞め方は難しい

習い事を始めるのは簡単、難しいのは辞める時だと思っている。

どんな風に辞める(辞めさせられる)のかというのはその子の記憶に残り、価値観人格形成にも影響が出るかもしれないと思っているからだ。

息子の場合は、行きたくないと言っているのだからさっさと辞めてあげるべき?ここで簡単に辞めたら、「嫌ならすぐ辞められる」と思ってしまう?そう思うことは悪いことなのか?頑張れない大人になってしまう?頑張るって何?頑張ることはいいこと?やりたくないことを頑張るって本当にいいこと?いや、そうではないだろう・・・

葛藤した。

ふと、自分の子どもの頃を思い出した。
私も色々と多くの習い事をやっていたが、ぶっちゃけ結構嫌だった。

特に、毎週土曜日夕方のダンス教室。せっかくの休日に、毎週憂鬱な気分になり、それを乗り越えた日曜日はすこぶる気分が良かった。

でも、親には「嫌だ」とか「辞めたい」など一度も言ったことがなかった
辞めるという選択肢があることも知らなかった。

それで、確か3歳から15歳まで続けた。
なんで嫌だったのだろうと振り返ると、息子じゃないが【なんか嫌】だったのだ。

ダンス自体は好きだし、体を動かすのは基本好き。
でも、そこにいた子達がそれほど仲良くなりたいという感じではなく、先生も魅力的ではなかった(爆)、加えて教室の雰囲気(古いビルの地下にあった)もそんなに良くなかった。きつくても、疲れても、体力の限界まで死ぬほど踊らされたな、、と20年以上前の記憶が蘇った。

ちなみに15歳で辞めた(辞めさせられた)のは、単純に高校受験のため。子どもながらに長年の闘いが終わった気がしたものである。

そこでふと思った。
私と違って、息子は自分から「行きたくない」とか「辞めたい」とか、言い出したのだ。それが【言える】子に育ったんだなと。

何も言えずに、耐えてやり過ごすしかなかった私に比べ、息子はちゃんと自分の意見を強く持って、親の私に言えるし、私が聞かないならいろんな交換条件を言い出して交渉までしてくる。

そんな息子を少し誇らしく思う自分を発見し、考えが変わった。

続けるか辞めるかの判断基準

判断基準は家庭により様々で、正解などはないと思うが、私なりに考えて悩んで出した答えは下記である。

【習い事を続けるか辞めるかの判断基準】

  • 本人が楽しく通っているか(これ一番大事)

  • 本人の生きる力(最後までやり抜く力とか、仲間と協力し合う力とか)が育っていそうか

  • 先生やコーチがメンターとなりうる人か

例えば息子が、今の所やる気があって続けているサッカーで言うと、上記の3つを全て満たしている。

息子は運動神経が良い方ではないし、サッカー自体がうまい訳でもない。むしろ今のチームだと下の方である。

だが、サッカーがうまくなることというよりは、サッカーを通じて仲間を信じることとか、周りを見て自分ができることを考えるとか、先回りして動くとか、礼儀とか、助け合う声を掛け合うとか、諸々生きる上で大切な力が身についてきていると感じる。

他の習い事についても、この基準が満たせなくなったら、辞め時を考えるタイミングなのかなと思う。

とはいえ、何かが身についていなくても、先生やコーチがイマイチであっても、とにかく本人が楽しんでやっているのなら、それは有りだと思う。

◇◇

先日スイミングの退会届を出した。なんだか感慨深かった。

保育園時代から通っているとはいえ、さすがに小学生になったら送迎はない。

小1の時は育休中だった私が娘を抱っこして送って行ったり、レッスンを見学したり、見学しない日は終わるまで近くの公園や河原で娘を散歩させていたりした。私にとっては二人目の育休中を象徴する思い出の一つである。

小1の終わりくらいからは私の仕事復帰に備えて息子にキッズケータイを持たせ、一人でバスに乗って行かせるチャレンジをしたなと懐かしく思い出す。

初めての習い事は、親の私にも色々な思い出や成長の機会をくれた(勿論息子本人や娘にも)。

ただ、この選択は良かったのか?息子への対応の仕方はこれで正解か?と、実はまだ葛藤が残っていたりする。だがこれも人生だ。

息子の笑顔が増えたので、一旦はこれで良しとしよう。

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