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人間万事塞翁が馬

中学生のときの国語の授業か何かで、この言葉を知った。

「塞翁が馬」
人生において、何が幸せで、何が禍いになるかは予想できないという意味の言葉である。

塞翁という中国の青年が、大事な戦の前に馬から転落し怪我をしてしまった。そのために戦に行くことができず、青年はひどく落ち込み自分の不運を嘆いたが、戦に行けなかったおかげで命長らえた。
人生における不幸が必ず不幸になるとは限らない。その逆も然り。最終的に何が幸や不幸に繋がるかなど予測できないものである。

確か、このような話だった記憶がある(間違えていたら申し訳ない)。

この言葉を知って以来座右の銘にしている。自分にとって好ましくない出来事が起きたとき、またはそのような状況にいるとき。

実は最近、どんよりする出来事があったのだが、この言葉を久し振りに思い出した。

そしてふと思った。
今ある幸せは、元からあったものではない。約束されたものでもない。
むしろ、元々はあまり歓迎したくないネガティブな出来事や状況が沢山転がっていた。
それがどう転じて、どんな結末になるかなど、当然のことながら当時は知る由もなかった。

そして今だって、知らない。

人生ってそんなものだと思う。

だから面白い。

人間万事、塞翁が馬。
「人生というものは〜」などといった大それたことを書ける身分ではないが、気分が落ち込んだとき、こんな言葉があったなと思い出して、また前を向けたら良いなと思う。

こんなことを書いておきながら、「座右の銘は?」と聞かれると迷わず「腹が減っては戦はできぬ」と答えてきた若かりし頃の自分が歯痒い。
長らく大食いキャラ、元気いっぱいキャラだったので、それをやめるタイミングも掴めずズルズルと今に至る30代半ばである。

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