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出会いの場の消滅が今日の婚活困窮時代の始まり。皆婚時代と言われたその昔の95%の婚姻率を求める矛盾は経済問題など関係ない。失われた皆婚社会システムの復活が寺婚サロン!

未婚化・非婚化の要因は「お金」だけではない

「未婚化・非婚化の要因はなにか?」
という話で、取り上げられるのが多いのは経済問題である。

特に、若者の年収の停滞や非正規雇用などによる将来への不安など、
いわゆる「金がないから結婚できない問題」として
フォーカスされることが多い。

それは決して間違いではないが、未婚化・非婚化要因のすべてではない。
また、一部には「若者の草食化」を要因としてあげる人もいるが、
それに至っては、昔も今も恋愛力のある割合に変化はなく、
若者の価値観の変化が婚姻の減少を招いたという理屈は
ピントがずれている。

「若者の恋愛離れ」と言いたい一部の大人の偏見に満ちた
戯言あるいは恣意的な虚構に過ぎない。
「恋愛強者3割の法則」通り、いつの時代も恋愛する者はするし、
しない者・できない者の割合は不思議と一定である。

加えて、前々回の記事結婚は女のビジネス。
男にまかせていたらいつまでも結婚できない理由
で、
「男も女も結婚に対しては受け身である」という話をした。

これも時代によって変わるものでもないし、
最近の若者が急に受け身になったわけでもない。


婚姻減少を招いた社会的システムの崩壊

婚姻減少の要因として、経済問題と同様に無視できないのが、
社会的システムの問題である。

日本は、1980年代まで、95%以上が結婚していた皆婚時代を実現していた。
しかし、それは決して
その当時の若者が経済的に豊かで、全員が裕福だったからではないことは
言うまでもない。

そして、忘れがちな視点だが、
皆婚を実現するには「離婚が少ない」という前提条件も必要になる。
一見、順序が逆だ、と思いがちだが、
離婚が多ければ多いほど、実は再婚は増えるものの、
初婚が減り、かえって未婚率は上昇するのだ。

20代女性と結婚したがる「40代以上婚活おじさん」は永久に仏滅です
初婚数の激減はほぼ夫年上婚の減少と一致する。
つまり、年上の男が結婚できなくなっているのだ。
なぜ、そういうことが起きるのか。要因はふたつある。


社会的システムとしてのお見合い

ひとつはお見合いの衰退である。
戦前戦後時期は、お見合い結婚は全体の7割を占めていたが、
今では5.5%程度しかない。

しかもこれは結婚相談所などの結婚(約2%)を含むので、
伝統的なお見合い結婚はたった3%程度しか存在しないことになる。
そのかわり恋愛結婚が87.7%にまで伸長している。

恋愛結婚がお見合い結婚を上回ったのは1965年頃だった。
生涯未婚率が上昇し始めたのは1990年代以降
であり、
それよりも30年も前にお見合いが衰退したのであれば、
お見合い結婚減は未婚化には無関係だと思ってはいけない。

1965年に25歳だった適齢期の未婚男性が、
生涯未婚の判断基準となる50歳になった時が1990年である。
つまり、お見合い結婚比率が恋愛結婚比率を下回った第1世代は、
そのまま生涯未婚率上昇の第1世代となったと言える。

ここで思い出してほしいのは、
「男女とも結婚には受け身である」という元々の気質である。
受け身な男女を結婚に結びづけていたものが、
この「大きなお節介」ともいうべき社会的マッチングシステムなのである。


社会的システムとしての職場縁

もうひとつの社会的システムが職場結婚である。
これは分類上恋愛結婚とされているが、
当時の職場結婚もまた社会的なマッチングシステムのひとつだった。

お見合いよりも自由度はあっただろうが、
出会いのきっかけとしてお膳立てされていたことは間違いない。

当時は、企業自身も女性社員雇用は自社の男性社員の花嫁候補として
採用をしていた。

「腰掛けOL」「寿退社」という言葉もあった。
部下の結婚式の仲人を上司が行うのが通例でもあった。

しかし、今ではこの職場結婚、
いや、その前段階となる職場恋愛自体が、
セクハラ問題と表裏一体とされており、
職場での出会いによる結婚数は近年激減している。

こちらが、出生動向基本調査に基づき、結
婚した夫婦の出会いのきっかけの推移を表したものである。
一目瞭然、大きく減少しているのは、お見合いと職場であることがわかる。


お見合いと職場結婚が減った分だけ婚姻数は減った

もっとも婚姻数が多かった1972年と
直近の国勢調査2015年とを比較すると、
お見合いと職場結婚を合算した婚姻数のマイナス分は約46万組となり、
婚姻総数のマイナス分とほぼ一致する。


つまり婚姻数の減少はこれら2つの社会的システム
(社会的なお膳立て)によるマッチングが減ったこと
と言えるわけである。

逆にいえば、社会的マッチングシステムがあろうがなかろうが、
恋愛強者の3割は勝手に恋愛して、勝手に結婚していく。


政府の少子化対策がずっと的外れだったのは、
それが子育て支援にばかり注力していたからだ。
子育て支援自体は重要で、
それはそれでやるべきことだが、
それでは婚姻数の増加には全く寄与しない。

最近、ようやく少子化の本当の問題は婚姻数の減少である
ことが官僚の資料やマスコミの報道でも取り上げられるようになってきた。自治体でも婚姻増に向けての官製婚活の動きも活発化している。

しかし、だからといって、
昔のお見合いを社会的システムとして復活させることは不可能である。
同時に、今後婚姻のうち初婚の絶対数が増えることは未来永劫ない
断言できる。

なぜなら初婚対象である年齢の若者の人口が減り続けているからである。
身も蓋もない現実を言えば、
本来1990年代に到来するはずだった第3次ベビーブームが来なかった
時点で、日本の結婚はすでに詰んでいた
のである。


寺婚サロンと全く同意見だ

それもその筈で、ネタ記事の意見は統計資料の分析から
導き出しているし、寺婚サロンも同様に婚活関連資料の統計的
数値の分析から導き出しているので、当然と言えば当然なのだ

つまり寺婚サロンは常に眼前の婚活者ひとりを、どのように
商売のネタにするのかなど考えてたこともなく、今日の婚活市場で
暗に結婚願望があるにもかかわらず成就できない多くの婚活者が
結婚できるためには、どういうシステムが必要なのかを追求している

さて、日本社会の
1980年代までは95%以上が結婚していた皆婚時代だった
そして恋愛結婚のピークが1980年なのだ

今日の結婚比率は60%なのだ

では、80年を境に、社会の何が変わったのか?
・貧困という経済問題ではない
 (80年の日本は今日よりも貧困社会だった)
・男性女性の体質(草食系男性といわれるような)でもない
 
結婚を促す社会制度の崩壊なのだ
・お見合い制度の崩壊
・職場結婚の崩壊

戦前戦後時期は、お見合い結婚は全体の7割を占めていた
今日の結婚相談所での結婚は大目に見てもせいぜい5%に過ぎない
全国に無数にいたお節介な仲人さんが80年を境に社会から消えた
さらに職場結婚が消え上司の仲人も消えた

日本人体質は男女ともに恋愛に積極的でないのを
全国の私設仲人が支えていた
さらに企業も男性社員の花嫁候補として女性社員を
雇用した面もあり、上司は組織の結束を高めるための
私設仲人役でもあり「腰掛けOL」や「寿退社」という言葉も
あったのが最近では消えた

恋愛強者の30%の男性は健在

いつの時代にも恋に達者な恋愛強者の男性はいる
戦前は多くの女性が妾として強者に尽くしたが
今日では時間差一夫多妻と呼ばれるようになり
40代独身男性はそのまま生涯独身と流れるように
なってきた

寺婚が提唱するコミュニティの復活とは?

寺婚サロンは過去の私設仲人制度や職場結婚の原点を
社会コミュニティだったと分析している
(海外の場合は頻繁に催されるパーティ制度だろう)

最近の未婚男女から、よく聞かれる言葉に・・・
出会いの場所が消えたという言葉だ
この出会いこそがコミュニティなのだ

オンライン寺婚サロンは、ネット上に
このオンラインコミュティの形成を日夜目指している
だから男女の婚活者が自由にネット上に集い交流する活動を
婚活サポーターである結婚相談所やカウンセラーたち
今日の仲人が見守るシステムなのだ

寺婚サロンはネット上に限らず、地域でのつながりを
強化するために各地の寺院の参加も求めている




   オンライン寺婚サロン
         info@studio-show.com




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